師匠の慎さんとの1対1。
身体を大きくすること、技術を高めることだけでは限界があるということを突き付けられて、「これから先どうしよう・・・」と思っていたときに、ふと思い出した変人こと慎さん。運よく大学の先輩だったので、声をかけていろいろと学ぶことになって約二年。「変なことをしている(古武術)」という謎の噂と人を寄せ付けないような目つき(実際は優しい)からあまり人と関わっていない慎さんを発掘できたことは良かったなぁと思うと同時に、自分の価値観が崩壊しまくるくらいの差を見せつけられる日々。「1対1ではもう勝てない」と完全に思ってしまう自分がいるほどです。でも、それは「もうバスケはいいや」っていう感じじゃなくて、「やっぱり面白いな。少しでも近づけるように、良いところを盗んで上手くなろう。そして、1対1じゃないところで負けないようにしよう」と思えます。
最近、ハーデンが無双しています。NBAの世界であの状態なんだから本当に半端ないっていうやつですよね。それもなんだか簡単そうに得点を取っているようにも見えてしまいます。ディフェンスは言葉の通り、お手上げ状態になっていたりして話題ですね。もはや、一人では守れないので完全に左側を制限してチームで守るしかない状況。
ハーデンに対しては、
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2019年1月20日
・間合い開けたら打たれる
・手を出したらファールになる
・得意な左だけでも制限しよう
って守っている結果、もう本当に言葉の通り、お手上げ状態みたいになってるのかな。なんか守り方が不自然に見えてしまうくらい凄すぎる。pic.twitter.com/oXNkZjE9xt
そして、日本でも、ハーデンが無双しています。ハーデンみたいな左利きのステップバックを使ったり、止められない左ドライブを使う人が無双しています。僕が無双されています。
[arve url=”https://www.youtube.com/watch?v=DFM-vmJB54U” /]
これ、動画のコメントだと「もっとちゃんとディフェンスしてほしい」みたいなことを書かれてしまっています。以前は「ディフェンスやる気ナッシングすぎるやろ」と書かれてしまったこともあります。これ、本当にこうなってしまうんですよ…!「おいおい、サクラみたいに思われるからやめてくれよ~!笑」と慎さんにからかわれてしまうほど、綺麗にウォータードライブで抜かれてしまったりします。いや、これ本気でやってるんですけど・・・。「ハーデンを止めるとしたら、とりあえず得意の左側のドライブを止めようとするしかない」っていう感じのディフェンスをNBA選手たちもしていますが、僕もそんな感じになります。しかも、ほとんどNBAを見ていない慎さんが最近はNBAを見出してしまったから大変。ハーデンを意識なんてしたらすぐに真似できちゃうから、ステップバックを身に付けてしまいました。お手上げです。これはもう体験しないとわからないので、体験してみてください!としか言えないし、是非その1対1僕も見たいです!そんなわけで無双されています。
で、ここからが今日の本題。
よく「他人と比較することは良くない」と言われます。
劣等感を感じること、優越感を感じることは人の成長を妨げる。と。
確かにそうですよね。
そういう人にはなりたくないなぁと思うし、
それをしていて得をするなんてこともありません。
だから、他人と比べるのは意味がない必要ないと言われるんですが、
慎さんと対戦していると、
「弟子の存在」
が必要だと凄く感じます。
慎さんは、師匠と弟子の関係についてこう言っています。
「武術の世界では必ず師匠と弟子がいる。師匠は自分を更に高めてくれる存在で、弟子は今の自分の位置を教えてくれる存在。弟子がいない状態で師匠とずっと稽古をしていると、師匠との差がどんどん開いていって自分が何もできない状態が続く。それで、自分がどこにいるのか、上手くなっているのかがわからなくなる。それは比べる人がいないから。教える人がいないから。知識を身に付けるためには、実践して、誰かに教えることが大事。教えられるということは身についているということ。教えられないということは身についていないということ。だから、弟子の存在は絶対に必要。当然、おれにも武術の師匠がいて、毎回、会う度にボコボコにされて『参りました。もっと稽古をしてきます。ありがとうございました』という感じになる。そして、その師匠にも師匠がいる。そうやって武術の世界は進化している。日々進化しかない。」
これ、凄く腑に落ちました。
知識として重要というの理解したんじゃなくて、
身体で理解したというか、「ああそれだ」となりました。
僕には弟子がいなかったから、自分の位置がわからなかったってことです。
だから、比べることは必要になるわけですね。
でも、それで劣等感とか優越感が生まれるんじゃなくて、
「自分の位置を教えてくれてありがとう。お互い切磋琢磨していきましょう」
って、お互いに礼をして終わります。気持ちとしては。
スポーツと武術は別だ
って意見もあると思いますけど、
結果、楽しくて成長できたらどの枠組みでも関係ないんじゃないかなと思います。
やっているのは、同じバスケットボールですしね!
それにしても、漫画みたいな世界があるなんて・・・
こんなに面白い世界を知れて体験できてほんと幸せです。
筋トレとスキルを高めることもバスケの一部。
それも素晴らしい世界だし、
武術(武学)の世界も面白い。
ディフェンスをしてないように見えてしまうほど、
何もできず、一生懸命守れば守るほど抜かれてしまう。
そんなバスケがあるなんて、
高校生の頃の僕が聞いたとしても、
「いやいや、そんなのディフェンスが弱いだけでしょ」
と思っているだろうけど、あるんですねぇ。
もう少しディフェンスがんばります。
(がんばったら抜かれてしまうけど。)
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