ニックスに移籍してから一気に活躍の幅を広げているブランソン。
スリーが主流の時代に、ガードでペイント内やミドルシュートの2点を決めきってくるところに「巧さ」を感じさせてくれます。こういう選手、個人的にとても好きです。今期の平均得点は27.6得点(2024年2月19日現在)というやばさ。
ペイント内で”きちんと止まった後に”ピボットを使って駆け引きをするのは、実際にプレーしている人は分かると思うのですが、とても難しいです。この冷静さ、駆け引き、巧すぎて感動しますね。
練習ドリルも含めてまとめてみます。
〇ペイント内で止まれるかどうか
ドライブをした後、闇雲にステップを踏んでしまい、無謀なシュートを打ってしまうという場面を学生バスケでよく目にします。
「学生バスケで」と書きましたが、ペイント内の駆け引きを冷静に行うことはとても難しいことなので、学生だからなっているという話ではなくて「一流とそうではない選手を分けるポイント」がそこにあるという話なのだ思います。つまり、ペイント内できちんと止まって冷静にプレーできる選択肢を持っているかどうかが一流とそうではない選手を分けるポイント、ということ。
まずはブランソンのプレーをご覧ください。
ブランソンの駆け引きがうますぎる…
— 原田毅@NBAで凄いのはダンクだけ!? (@nbanotdankudake) February 12, 2024
ピボットの価値を示してくれる選手 pic.twitter.com/KkYWXGxLZT
ペイント内の駆け引き、止まってからの駆け引きがうますぎる。pic.twitter.com/sBhtHnW3XS
— 原田毅@NBAで凄いのはダンクだけ!? (@nbanotdankudake) February 15, 2024
ペイント内での冷静さ
— 原田毅@NBAで凄いのはダンクだけ!? (@nbanotdankudake) September 9, 2023
・止まる技術
これが本当に難しい。
でも、できたらミスも減る。
必見 https://t.co/j7oq06GzPO
ドンチッチも最高のお手本です。
◆ペイント内の冷静さ
— 原田毅@NBAで凄いのはダンクだけ!? (@nbanotdankudake) September 9, 2023
・止まる
これが最も難しい技術の一つだと思う。ドンチッチなど一流の選手は狭いスペースの中で常に冷静。「ストップ」ができてるからこそですね。pic.twitter.com/PxYWXiz7Zx
◆ペイント内での駆け引き
— 原田毅@NBAで凄いのはダンクだけ!? (@nbanotdankudake) October 23, 2023
これがとても難しい
これを指導できるかどうか
これができる選手を育てたいですね
ペイント内の冷静さpic.twitter.com/chddROizx3
〇「止まる」を指導することは難しい
ただ、これがなかなか難しいのです。プレーしている選手はもちろん、指導者も「止まる」を伝えるのが苦労すると思います。僕はプレーも指導もどちらもやっているのでその難しさを痛感します。
両方を経験している僕の結論からいうと、シンプルに「反復練習しかない」と思っています。当たり前すぎる回答になってしまいますが、「止まれ!」言ってもなかなか止まれないもの。練習の中でドリルとして「止まる」を練習することが大切だと感じています。
〇アップからストップの練習をする
習慣付けるためにアップなどで出来る簡単なパス練習でストップの練習をするのがお勧めです。
簡単なものでいうと、スクエアパスの練習(4人で四角形を創ってパスをする)をする際にボールを4つにして、2ドリブルをしてから止まってパスを出す、というシンプルな練習。※Twitterでその練習動画を見たのですがどこにあったか見つからなかったので概要だけ下に載せておきます(コーナーからコーナーのパスは止まらずに出します)。
各箇所に並ぶ、ボールは4つ、同時にドライブ&パス
以下のような練習も基本ですがいいですね。
Stride Stop Warm Up
— Reid Ouse (@reidouse) January 7, 2023
1️⃣ 2 on 0 – Kick to Attack
2️⃣ 2 on 0 – Back Cut
3️⃣ 3 on 0 – Drive & Kick
4️⃣ 3 on 0 – Quick Reversal pic.twitter.com/no4E8js29E
僕はこんな感じで練習の中に組み入れています。
(この時はドンチッチの駆け引きのパターンをドリル化して練習)
やり方は何でもいい(自分で創ればいい)と思うので、大事なのは「取り組み方」ですね何事も。
便利な世の中で練習ドリルや戦術などを誰でも知れる時代になりましたが、大事なのは「目的」「継続」「取り組み方」です。実際に指導をしていてそういう事を感じます。練習ドリルは参考までに。
〇Villanova大学の基礎
こういう基礎がきちんとしていたのが、ブランソンの出身大学Villanovaだと思います。実際に試合中の選手たちのプレーを見ると、練習でとてもきちんと基礎を練習していることが伝わってきます。どんなに良い練習をしたと思っても試合で使えなかったら、試合で出なかったら、身に付いたとは言えないもの。素晴らしい見本なので是非ご覧ください。
ブランソンの駆け引き、芸術品です。
NBAはバスケの教科書
これからも
「NBA選手から学べる基礎」
を発信していきます。
PS.
指導者の皆さんへ
いつも発信をご覧いただき、ありがとうございます。僕はNBA選手から学べる基礎を発信していますが、NBAの研究者になりたいわけではありません。あくまで「現場のバスケットボールをより良くしたい」と思って発信しています。つまり、今、皆さんが指導されている現場に貢献したい、机上の空論を語るのではなく現実として目の前の選手たちに貢献したいと思って発信しています。
今、僕は「大和籠球」というオンラインコミュニティを運営しています。
ここでは僕が関わる指導者と直接やり取りをして、チームのアドバイスをさせていただいたり、直接チームに対して指導しに行き(勉強会)、そこでの様子を動画にしてコミュニティで配信したりしています。
僕が過去に創ってきた動画、最新の動画(YoutubeやSNSでは非公開の動画を含む)のすべてを共有したうえで、個別対応&全体ミーティングをしながら運営しています。もし少しでも僕の記事が学びになって「実際に現場で活用したい」「こんなバスケをしてみたい」「全国の指導者と意見交換したい」といった気持ちがありましたら、ぜひ一度、大和籠球の案内文をご覧ください。
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