「型にハマる」と「型が自由をつくる」の差は、どこから生まれるのか?(「崩しのパターン」から「5対5」を創る)

ハレルヤさんとの合同指導【攻守の理】の次の日、オフェンスの補足指導をさせていただきました。

<指導内容>
・三間の法則
・Backdoor spot(1人の崩し)
・ボール運び、エントリーのドリブル
・ポスト1対1(スピンターン)
・ドライブのタイミングと方向
・カット後のビジョンと3つの選択肢
・Exit(screen the cutter)
・ピンチポストの崩し
・Blind pig(flash + backcut)
・Split cut(ダブルパンチ)
など

 

ディフェンスは「規律」、オフェンスは「創造」をテーマに僕らは【攻守の理】を行っていますが、オフェンスはディフェンスとは違う難しさがあります。

その一つは、 
・「型」がないオフェンスは自由だけど無法地帯になってしまう。かといって、「型」を取り入れると選手の創造性が失われてしまう(型にハマってしまう)

このジレンマに悩んでいる指導者は多いと思います。

重要なのは、
・なぜ「型」が必要なのか?を理解する
・セットプレーの前に「崩しのパターン(2人〜3人)」を導入する
・選手の個性とチームの文脈に合わせて”型を創っていく”(=「形」にしていく)

 

「型」がないと何が問題か。

・1対1やカッティングのスペースがなくなって味方が味方の邪魔をしてしまう(空間)
・味方とタイミングが合わない(時間)
・味方と相手の両者の動きを予測しなければいけない(ディフェンスを見て判断できない)
 

逆に、型があると何がいいのか。

・自分たちの流れを作れる(戻れる場所)
・相手を型にはめることができる(ディフェンスを見て判断できるようになる)
・スペーシング(空間)が良くなり、味方とタイミング(時間)が合うようになる


このことを理解していないと、いわゆる「型にはまってしまう」という問題点が出てきます。

そして、最終的に「良い悪い」を決めるのは指導者の視点次第だと思っています。

 

「守破離」という型を使ってオリジナルを作っていく過程で見れば、
「型にハマっている」とは「基礎を身につけている段階」と捉えることができる。

良いも悪いも、誰かが決めることではなく、最終は自分次第なのだと思います。

僕は、チームに合わせて「型が必要かどうか」を見極めて、指導者の方にまず提案して、選手に必要な(伝わる)方法で大和籠球の「型」を伝えています。

 

この日伝えたのは「崩しのパターン」です。

「5対5の型」も重要ですが、そこから入るのがいいチームと、そこから入らない方がいいチーム(入る必要がないチーム)があります。

今回の高校生たちは、パッシングを中心に崩れた状態からエントリーすることが多いチームだったこと、選手たちのエネルギー(動きたい・走りたい・感情をいい意味で表に出せる)を見て、1対1から崩しのパターン(2人〜3人)を伝えました。

最終的には、
・チームに合わせた「型」を一緒に創る
ということをしました。

僕の中である程度は「こういう流れだとオフェンスが滑らかになる」という選択肢は持っていますが、
それまでに練習した「崩しのパターン」をどう組み合わせていくかは選手次第です。

大和籠球の面白いところは、
指導者が想定していないようなプレーの繋がりや駆け引きを、選手たちが自然としてくれるところ。

それは「型」があるからできることなのです。

「型」があるから、選手は基礎が身につく。ゴール下のスペースが生まれる。味方とタイミングが合う。

ディフェンスが「型」を守ってくるから、その逆をつく駆け引き(裏をとる)が自然と出てくる。

型が選手を縛るものにするか、自由にするかは、型をどう捉えてどう指導するかによります。


今回は、最終的に、チームに合わせた「5人の崩しの型」を創るところまで進めることができました。

 


学生たちの感想を紹介します。

◯面白かったところ

・オフェンスのオフボールの時の動きの、バリエーションが増えた。
・オフェンスの幅が大きくなったところ。
・1人だけじゃなくてチーム全体で戦えたところ
・バスケットの原則などになるところをしっかりと確認でき、それに基づいてプレーをもっと楽しくできたところ
・Playmaker spotにボールが入ってからの駆け引きやExitを使った駆け引き
・バックドアスポットとかプレーメーカーからの展開
・オフェンスの形があってそこからいろいろ発展していってディフェンスを崩すところ
・自分たちが試合で使えるプレーの引き出しが増えたこと、5人が同じイメージを持ってパス・スクリーン・カッティングを組み合わせれば綺麗な崩し方ができるということを再認識したこと
・どんどん繋がっていくオフェンスの仕組みが面白かった
・強豪校に身体能力や体格が劣るようなチームでも考え方を変えるだけで色々な得点チャンスが生まれるところや習ったことを応用することで無限の方法が見つかるところ。
・流れるような綺麗なオフェンス
・カッティングで簡単に点をとるところ
・チームで攻める楽しさがあって一致団結してる感覚が面白かった
・オフェンスがとてもスムーズにいって、今まで見たことのないたくさんのプレーができたこと
・教えてもらった動き同士がつながって一つの場面で多くの戦術が隠れてることに気づけた
・個人の1対1に頼っていたところからパスを使ったら空間を動きの中で作り出すことで皆がより生き生きとしたプレーができるようになった
・自分たちで自由に戦術をアレンジできるところ

 

◯成長したところ

・オフボールの、カットのタイミングや動き方を知ることができた
・自分のディフェンスをたおすだけじゃなくて味方を助けてともに崩す考え
・今までスペーシングが中途半端で味方と被ってしまったり、1対1の邪魔をしてしまうことがあったけど今回のクリニックを通して改めてスペーシングへの理解が深まった
・相手の対応に合わせて動きを変える
・自分でそのオフェンスを使おうと意識したところ
・プレイメーカーに入れてからの攻め方の種類が豊富に成長した
・普段、どのような意識を持ってプレーすればよいかということがはっきりしたこと
・カッティングの正解が分かった
・自分が試合の中で活躍しようと思うと今まではどうしてもボールに近づいていくことが多くなったが、ボールを持っていない時にチームメイトを活かして活躍するという考え方に出会い、方法を知れたこと
・スペーシングの確保や、周りを見る能力
・プレイメーカーに入れた後や入れる時の今までとは違う動き方を知れた
・中途半端な位置ではなくてしっかり意味を持った位置にいることができるようになった
・周りを見てドライブにいくこと
・オフェンスでいつも一方向しか見れなかったのが、とても広くみれるようになった
・ボール運びのところがとても成長しました
・ドリブルをついて突っ走るのではなくスピードを落として周りを見てからシュートに繋げることができるようになった
・今までは前にしか進んでいなかったけど、後ろに下がってからもう一度前に進むという技術を得た
・合わせの動きなどのオフボールの動きをより意識できるようになった
・バックカットの合わせ

 

◯もし「大和籠球」を人に伝えるなら、どのようなバスケットボールだと伝えますか?

・「和」という、皆んなでプレーを作って、ひとつの流れとして動くバスケ。
・水のようなバスケットボール
・やり方はとても難しいけど出来たらとても強くてとても楽しいバスケットボール
・バスケに向き合う姿勢から整え、共に助け合いをして相手を崩すバスケットボール
・個人のプレーだけではなくみんなでコミュニケーショをとってディフェンスを崩すパッシングバスケ
・相手の裏をつくバスケ
・全員がボールを触って全員でシュートに行くバスケットボール
・水のようになめらか
・5人の共通意識が鍵になるバスケット
・理屈に基づいて流れるように攻める攻撃的なバスケット
・剛ではなく柔のバスケットボール
・色々なオフェンスの形が次々と繋がっていくバスケットボール
・仲間との協力によって成り立つバスケットボール
・バスケの楽しさを最大限に感じられるスタイル
・プレーに終わりがなく、最後まで流れるようにスムーズなバスケ
・バスケの戦術を深く理解して合わせなどオフボールの動きを重視して一つの味方の動きに対して多くのバリエーションをもってオフボールで動くことが重要なバスケット
・賢いバスケ
・全員でやるバスケ
・一人でプレーするのではなく、チーム全体のオフボールの動きから得点を掴み取ることができるようになる
・一人じゃなくてチームでするバスケットボール

 

◯感想

・すごく有意義な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。
・オフェンスの楽しみが増えた
ディフェンスの思い通りと違うオフェンスをできていつもよりとても楽しかった
・いろいろな動き方を学び自分のプレーの幅が広がりました。また冬も良ければよろしくお願いします。
・チームの理想みたいな必要なスキルがいっぱいあって丁寧に教えてもらえてよかったです。ありがとうございました!
・中学校の頃とのバスケとよく似ていたので親近感があった
・オフェンスの攻め方の方法が増えて嬉しかった
・チームのオフェンスの形を作っていくことができてこれからのオフェンスを形を意識してやっていこうと思えた
・難しいこともみっちり細かく教えていただいたり、優しく僕たちに接していただいたりしてくれて本当にありがとうございました。是非また教えて頂きたいです
・カッティングの正解が分かってよかったです。
・自分のバスケットボール観に変化が生まれました。二日間ありがとうございました。
・前々から指導を受けていたけどいつも成長させてもらってとても楽しかったです。
・自分だけでなくみんな動きが変わったと思います。
・自分はケガで練習ができなかったですが、外から見ていてもたくさん学べたことがありました。しかし、まだまだこの大和籠球の深いところまでは知れていないと思うのでまた指導していただきたいです。今回は本当にありがとうございました。
 

学生たちの感想、とても嬉しく有難いです。

今後も「大和籠球」を全国に広めていきます!

 

※全国どこでも出張指導を行なっています

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投稿者 原田毅

大学一年生の冬にNBA選手のスペーシングの凄さに気づいてから、NBAから戦術やバスケの本質を学ぶようになりました。その後、NBAの凄さを学ぶ中で「日本」について知らない自分がいることに気づき、武術の世界を学ぶようになり、今は武術をバスケに応用する考え方を学んでいます。現在もプレイヤーとしてプレーを続けながら、ネット上では通信講座などを運営しています。

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