こんばんは、原田です。

 

いつもありがとうございます。

 

先日、大阪の高校生チームを対象に大和籠球の勉強会(直接指導)を行いました。

 

テーマは、

・新田高校のパスバスケ×ダブルパンチ

です。

 

新田高校(愛媛)の練習を2日間見学させていただいてから、

僕の中で、バスケットボールの概念がアップデートされました。

 

その学びを踏まえた大和籠球をお伝えしました。

 

新田高校の練習、玉井先生の指導については、8月から世の中に公開させていただきます。

 

・新田高校の普段の練習

・練習試合の映像、試合中の玉井先生の声がけ

・玉井先生へのインタビュー、指導方針や指導理念

などを動画で取材させていただきました。

 

ぜひ楽しみにしていてください。

 

僕が玉井先生から学ばせていただいた「バスケットボールの本質」とは、以下のようなことです。

・バスケットボールは切り替えのスポーツである

・ドリブルよりもパスの方が速い

・言葉ではなく「仕組み」で技術を身につけさせる

・バスケットボールはバスケットボールをすることで上手くなる

これらについて、きちんと一つひとつ解説メルマガを書いて皆さんに情報をお届けしていきます。

 

 

今回、勉強会の依頼をしてくれた指導者の方(大和籠球のコアコミュニティ「実践チーム」に参加されています)は、

ちょうど僕が新田高校に見学に行く前に、新田高校のバスケをYoutubeで見漁って「新田のようなバスケをしたい」と思っていたタイミングでした。

 

大和籠球としても、今は新田高校のパスバスケを実践していたタイミングだったので、ちょうどテーマが合い、今回の勉強会を開催することになりました。

 

 

勉強会で実践した内容は以下のようなことです。

・Swing

・新田高校のパスバスケ

・ドライブへの合わせ

・コーナーカット

・ダブルパンチ

・Dribble at

・クローズアウト「1.2stop」

・ブレイクと切り替え

・お辞儀のチカラ(礼)

・シュート指導

など

 

◯Swing

Swingというのは「ボールを右から左、左から右に移動させる」というプレーです。

これは一般的に「展開」とか「サイドチェンジ」と呼ばれるプレーで、僕はこれを「Swing」と呼んでいます。このボールの動きはスクリーンプレーのような形ではないのですが、オフェンスの基本で、ボールを速くSwingさせることでチャンスを作ることができます。パススピードが速けば速いほど、ディフェンスのクローズアウトを引き出すことができ、1対1のチャンスが作れますし、相手がスティールを狙ってきたらバックカットもできます。

このSwingをなぜ指導しているか?というと、オフェンスの基本としてまず身につけてほしいからです。今回指導したチームの状況、目的・目標を考えた時、このSwingというプレーが必要になるため、まずは習慣化させて身につくようなドリルを行いました。

「ボールを展開しなさい!」と言葉でいうのではなく、いかに「仕組み」として習慣化させられるかがポイントです。ボールを展開することを無意識に身につくように、練習ドリルや対人練習でSwingを組み入れました。そういった形で練習ドリルを作ることで技術が身につくように意識するようになったのは玉井先生との出会いのおかげです。

Swingを基本にすることでボールが動くようになり、また選手の迷いも減ります。僕も昔はそうでしたが、「1対1で点が取りたい」と思うのは自然な(必要な)感情です。その1対1の状況をパスの流れだけで作れるチャンスがSwingの中にはあります。

※参考

基本はここで解説している流れです

(今回の映像はまだYoutubeに公開していません)

 

 

◯ドライブへの合わせ

1対1をしたいと思う学生に伝えたことは「NBA選手は1対1が凄いのは言うまでもないけれど、本当に凄いのは僕らでも真似できる『オフボールの合わせ』だよ」ということ。

ドライブへの合わせがイメージできるように、まずは映像を見せました。自分たちの映像→NBA選手の映像→もう一度自分たちの映像、という順番で見せることで、どのように合わせたらいいかをイメージできるようにしました。

ドライブに対しての合わせは、僕は一貫して「サークルムーブ」を伝えています。この合わせ方は僕の情報発信の原点であり、オフボールの駆け引きの原理原則が詰まったとても大事なプレーだと考えています。「ディフェンスから遠い位置に合わせる(ディフェンスに捕まらない位置に合わせる)」というのが合わせの原理だと僕は言語化しているのですが、サークルムーブは1対1を成功させるためにも、自分がボールを持っていない時にフリーになるためにも大事な基礎です。

しかし、まだまだ日本ではU15で指導されていないことが多く、学生の多くは身についていないと感じています。

それは全国大会のレベルでもそうだと思っていて(実際に映像を見て)、この合わせ方が「当たり前にできる」という日本のバスケットボールを創っていくために今後も発信し続けます。

大和籠球としては、このサークルムーブはU15で身につけてほしい技術です。バックカットもU15の段階で「Dribble at」を含む、様々な場面で適切にカッティングできるようにしたいですね。そうしたら、U18でもっと面白いバスケができます。次の段階に進めます。

そんな想いも持ちながら、目の前の選手たちの「自由度」が高まるように、TOが減るように、目的目標に近づけるように、ドライブの合わせの基礎を教えました。

 

ここで僕が行ったのは「教育」です。

教育とは、まだ知識がない選手に対して、技術や形を教えること。この場合、コーチが選手よりも上の立場(先に進んでいる先生の立場)で知識を伝える段階です。

教育の次の段階が「指導」です。指導とは、選手が進みたい道(志や目標)を指し示して導いていく段階です。指導の段階では、コーチの役割は「質問」「提案」「勇気付ける」といったことです。教育とは違う立場で、選手と(ほぼ)対等な関係で並走していくイメージです。

教育と指導、そしてその先にある「和導」。この指導者の在り方を、大和籠球の「指導者育成講座」では共に整えていきます。僕自身も”指導者”として、そして”和導者”を目指して、大和籠球を伝えています。

教育と指導、和導は、選手やチームの状況によって必要な在り方が変わります。そういったことも、大和籠球を通して皆さんと共に学び合っていきたいなと思います。

※指導者育成講座は現在準備中です

 

◯コーナーカット

ベースラインドライブに対する最新の合わせ方です。

従来、ベースラインドライブに対しては「コーナー」「45cut」という2つの合わせを準備しておくことが基本とされていましたが、最新のNBAや日本代表の試合を見ると(日本代表はまだ取り入れていないと思われます)コーナーカットが必要な場面が増えています。

この合わせ方も「一つの基礎(型)」として今回はドリルから教えました。コーナーがカットする合わせが必要になっている背景としては、ディフェンスが進化して「45cut」が止められてきていることが関係していると思われます。ただ、ベースラインドライブに対してはボールマンの視野的に、コーナーからのカットの方がパスを出しやすいということもあります。

僕自身、この合わせ方は今回の勉強会で初めて伝えたのですが、中への合わせが増えるし、パスも出しやすいと感じました。オフボールの原理(バスケットボールの特性)は「ディフェンスとの駆け引き」なので最終的にはディフェンスを見て判断することが必要ですが、その前段階として(教育)合わせの型を身につけておくといいと思います。

コーナーからのカットがあるとディフェンスが収縮し、外がフリーになります。この「中と外の合わせを同時に作る」というプレーを、大和籠球では「ダブルパンチ」と呼んでいます。ドライブの合わせがきちんとできないと1対1の技術力を試合で活かすことはできないし、ボールを持っていない時にフリーになることが難しいです。

全国の試合を見ていても(今年のインターハイ)、やっぱりサークルムーブは大事だなぁと思います。「5D」という名前でドライブの合わせは言語化はされているものの、まだまだ伸び代があるところだと僕は考えています。もっとオフボールの合わせの重要性、楽しさを感じられる選手が増えてほしいですね。

 

※参考:コーナーカット

これは発信仲間の「現代バスケットボール戦術研究家」さんがよく発信している内容です。

あくまで駆け引き次第ですし、コーナーカットよりも45cutを徹底した方がチームにとっていい場合もあると思いますが、理にかなった合わせであるし大事な現代バスケの基礎だと思います。参考にしてみてください。

 

 

◯ダブルパンチ

今回の勉強会のテーマである「新田高校のパスバスケ×ダブルパンチ」について。

ダブルパンチはPrinceton Offenseの一部であり全てとも言えるようなアクション&コンセプトになります。僕はダブルパンチというプレーを知ってからバスケがやめられなくなったくらい楽しいもので、「駆け引きの集合体」みたいな名前をつけたいくらい駆け引きが詰まっています。

そんなダブルパンチを新田高校のパスバスケの中に組み入れることを今回チャレンジしました。

新田高校のパスバスケを参考にノードリの練習やサイドチェンジ(Swing)をしていくと1対1のタンスが生まれます。パスだけでチャンスも作れます。ただ、1対1でドライブができない時などは外だけでパスが回ることがあるため、そこに大和籠球の視点で「Playmaker spot」を使うことをしました。

Playmaker spotとは、ローポストよりもリングから離れたポジションのことで、名前の通り「プレーを作るポジション」です。「攻める」というよりも「プレーを作る基点」となる場所、この言葉はアメリカの大学「Saint Joseph’s Colllege of Maine」のオフェンスの中にあるものです。

 

※Saint Joseph’sはスラムダンク奨学金9期生の酒井達晶さんが在籍していた大学で、「Pick&Rollをしない」「オフェンス効率がいい」ということで全世界で有名になったバスケチームです。河村勇樹選手が在籍していたグリズリーズで昨シーズン、このオフェンスシステムを実践していたことで再び有名になりました。

※再生リストにまとめています↓

https://youtube.com/playlist?list=PLrRMM0L0tNYN4q0ppcvd1gy1NguPf5yUM&si=VdKt-UNWqpISCtd8

僕はこのSaint Joseph’sのオフェンスシステムについて、酒井さんが在籍している時に直接(zoomで)学ばせていただいたので、このオフェンスの背景やルール、練習ドリルなどは他の配信者よりも詳しいです。

このオフェンスシステムは、システムとはいえ、決まった形はなく「コンセプト」が決まっているオフェンスなんですよね。だから、形に囚われることがないし、ディフェンスに対応したプレーをその都度選択していくことができます。育成年代の基礎として必要な「ドライブの合わせ(サークルムーブ)」「Dribble at→バックカット」などが基盤になっていて、大和籠球で僕が伝えたいバスケットボールそのものなので、大和籠球の中に取り入れさせていただいています。

 

Playmaker spotを使うことで、ダブルパンチのチャンスが生まれます。

ボールを下に落とす(Playmaker spotに入れる)と、3つのメリットがあります。

1.リングに近づいてシュートを打つチャンスが増える(FTを貰える可能性が高まる)

2.ディフェンスの身体の向きが変わることでカッティングのチャンスが生まれる(ディフェンスが収縮する)

3.リング方向からのパスでシュートを打てる(シュートが打ちやすい)

 

パッシングバスケの中で「下にボールを落とす」ということは、落ち着くためにも得点を取るためにも大切だと考えています。

2日間という時間での実践になりましたが、Playmaker spotから「ダブルパンチ」も生まれ、より面白いバスケになってきていると感じます。ダブルパンチは何度やっても飽きないし、無限に駆け引きを作ることができます。これからもダブルパンチを深めていきます。

 

 

◯クローズアウト「1.2stop」

また、ディフェンス指導も行いました。

今回伝えたのはクローズアウトです。従来、クローズアウトは「ハーキーステップ」「ハンズアップ」で間合いを詰めることが教えられてきましたが、最近は「1.2stop」と呼ばれるようなフットワークで間合いを詰めることがNBAで実践されています。今回はこのクローズアウトの仕方について、フットワークの作り方とドリルを紹介しました。

※クローズアウト時のハーキーステップのデメリットはありますが、足腰を作るためにはハーキーステップは効果的なので練習ドリルによっては必要なフットワークといえます

 

この映像を見れば、1.2stopがイメージできると思います。ただ、大事なのはこれを知っていることではなく試合で使えること。そこを僕も追求していきます。

僕自身、実はこのクローズアウトをプレイヤーとして実践していました(2年前にコーチしていたチームで選手に混ざってプレーしていました)が、大事なのは「シュートチェックに飛べること」だと考えています。そのジャンプ動作を”キャンセル”することで結果的に1.2stopになる、というのがこのステップが生まれた経緯なんじゃないかと僕は思っています。実際に、チェックに飛べることは大事ですし、コンテスト(シュートチェック)をフェイクにすることで良いクローズアウトを作ることができます。

これについては動画編集できたらタイミングを見て公開していきます。それまでに僕も実践しながら深めていきたいと思います。

何事も「学ぶ」よりも「実践」が大事です。

使えてなんぼですし、動画を見て知っているのと「できる」のは全くの別物。それを「指導できる」という段階にするためには「指導者が自分でやってみる」他ないと僕は考えています。

自分が実践すれば、その技術のコツも難しさもわかります。選手の気持ちにも寄り添えます。でも、実践しないで頭の中にあるイメージだけで伝えるとコツや難しさを言語化して伝えることができないと思いますし(難しい)、選手の感覚とズレてしまうことがあります。

共に実践しながら、新しい技術や戦術を指導していきましょう!

 

 

◯ブレイクと切り替え

新田高校の玉井先生から学んだ「バスケットボールの特性」、それは「切り替え」です。

野球やテニスといったスポーツとバスケットボールとの違いは、バスケットボールは得点を入れた後にすぐに切り替えがあるということ。ミスした後にすぐ切り替えがある。攻守の切り替えがとにかく速い。サッカーと同じ「ゴール型スポーツ」と呼ばれるものは同じ特徴がありますね。

僕はこの切り替えの大切さを見落としていました。そのことに気づかされました。「Princeotn Offense」というハーフコートオフェンスを伝えることがメインで活動していた(過去)こともあり、練習の中で攻守の切り替えがない状態(1回1回止める)で対人を行うことが多かったです。止めながらきちんとポジショニングを取る練習も大事だと思っていますが、切り替えの意識だけで僕の中で「コーチングの仕方」がかなり変わりました。詳しいことは「新田バスケ」の配信の中で共有していきますね(勿体ぶるようで済みません。ちゃんと準備してから配信をしたくて)。

玉井先生が言語化されている「パスの優先順位」を意識するだけでブレイクは出るようになりますし、ノードリ練習という「仕組み」を練習することで自然とパスが優先されるようにもなります。そのことを大阪のチームを指導する中で、選手から僕が学ばせていただきました。ミスした後の切り替え、シュートを入れられた後の切り替え、大事ですね。

 

◯シュート指導

また、最後、自主練の時間で個別にシュート指導も行いました。

毎回、勉強会ではチーム指導が中心なので1対1やシュートについては指導することが少ないのですが、練習終わりに「何か聞きたいことがあれば何でもどうぞ」と学生に言うと9割くらいはシュートのことを質問されます。そうですよね、誰でもシュートは上手くなりたいと思うものです。僕もそうでした。今回も指導者の方を含め、5人にシュート指導をしました。

僕もシュートが上手くなりたくてしょうがない学生だったんです。極端に聞こえるかもしれませんが、「シュートさえ上手くなれれば人生最高にハッピーになる」と本気で思っていました。これ、マジです。それくらい僕はシュートが上手くなりたいと思っていました。逆に言えば、「自分はシュートが下手だ」と思っていたということです。実はこれ、この意識が「いつまで経ってもシュートが上手くならなかった原因のひとつになっていた」ということに気づくのは学生バスケを終えた後だったというのはちょっと悲しい話です。

シュートが上手くなりたいと思うことが悪いわけではもちろんありません。ただ、僕の問題は、

・自分の理想のシュート像を明確にしていなかった

・毎回同じフォームじゃないといけないと思っていた

・シュートフォームが良ければシュートが入ると思い込んでいた

といったことでした。

 

・・・と、シュートについては話すことがありすぎて文章が止まらなそうなので、細かい話はこの辺にして、大阪で指導したことに焦点を当てたいと思います。

シュート指導で伝えたことは、武学籠球の慎さんの視点です。

※詳しくは武学籠球のYoutubeを見てください。基本的なことは全て無料で公開されています

 

今回、5名のシュートを指導させていただきましたが、上記で話したくらい、僕は「シュートが死ぬほど上手くなりたかった人間」だったので、ほとんどの人が経験している悩みに寄り添えると思っています。自分の経験を踏まえて、相手の「得たい成果」に合わせた内容を伝えました。

 

今回5人から受けた悩み相談は、こういったことでした。

・シュートを軽く打ちたい

・試合になるとシュートが入らない

・試合になると緊張してシュートがショートする

・スリーポイントになるとシュートフォームが変わってしまう

 

指導したことはこんな感じです。

・「シュートはリングへのパス」

・ワンハンドプッシュパスを正確に強く

・「結果を作る」(シュートの軌道をイメージして逆算)

・外れたの意識「シュートの軌道を修正する」

・自分に合った言葉を見つける(PQS)

・リリースの高さ「ゼロポジション」

 

シュートの悩みって、精神的なことがかなり関係しています。

もっといえば「生き方」がシュートには表れるんですよね。シュートに自信があって迷いがない人は生き方も迷いがなかったりします。逆に、普段から優柔不断だったり自分に自信がないとシュートもブレやすかったりします。それは同じ「人間」がやっていることなので繋がっているからです。

もちろん、圧倒的に生き方やバスケに自信があるけどシュートだけは自信がないっていう人もいると思いますし、人それぞれであるのですが、「シュートに悩んでいる」という人は「生き方が反映されている」ということも考えると見方がかなり変わります。シュートを通して生き方がより明るく軽くなっていくと、それもまた素晴らしいことですよね。

僕自身がシュートについて人生悩むくらい(ほんとに)悩んでいたからこそ、そこからシュートが変わった過程を多くの人に伝えていきたいなと思います。そのためには「目の前で見せられる指導者」にならなくてはいけませんね。「指導者」というのは「在り方で導いていける人」なので、口だけにならないように、日々の行動、技術の実践と習得をしていきます。

シュートは一生楽しめるし、全ての選手に貢献できるツールなので

 

 

◯お辞儀のチカラ

最後に、礼について。

 

日本人が小さい頃から当たり前にやっている「礼」について、その正しいやり方、身体への影響、バスケの技術力への影響、そういったことを「体験ワーク」を通して伝える活動を3年前から始めました。この3年間で600人以上の学生、大人たちに「お辞儀のチカラ」を伝えてきたわけですが、同じワークをしていても「伝え方」が変わります。

 

今はこの礼を「心意体の統一」という視点で伝えています。

※もちろんそこには「感謝」「敬意」という大切な精神も含まれています

「心意体の統一」と聞くと、「え、心”技”体じゃないんですか?」と思われるかもしれません。

そう、多くの人は「心技体」という言葉を聞いたことがあると思いますが、実はこの言葉が使われた歴史はとても浅いのです。

それに対して、「心意体」というのは武術の言葉で、数百年の歴史があるとされています。実際、「技(技術)」というのは「心意体」を統一することで初めて高い技術が身につくものです。そして、それを試合で発揮させるためには「心」「意」「体」という3つをきちんと高めておくことが必要になります。

 

今、これら「心」「意」「体」を定義し、それぞれの高め方、3つの統一の仕方を指導者育成講座でコンテンツ化しています。

 

心とは「感情」のこと。意とは「意志」のこと。体とは「身体」のことです。その上に初めて「技術」や「戦術」がある、というのが大和籠球が提唱している考え方です。

これらは人間の身体の本質を数千年間探究し続けている武術の世界から来ている考え方で、スポーツの世界で力を発揮するために間違いなく効果的で確実なものです。

 

で、その「心意体の統一」を5秒で出来るのが「礼」です。

これは言葉にすると「ほんと〜?」って思えるのですが、実際に体験してみると変化を感じられますし、礼の歴史や意味をちゃんと学べばそういうものだと理解できます。また、脳科学の世界でもこれは実証されています。

ただし、「”ちゃんとした”礼をした時だけ」です。テキトーな礼をすればするほど、身体は乱れ、感情(心)が乱れます。逆に、きちんとした礼をすればするほど身体整い、心意体が統一されます。

体験ワークでは「テキトーな礼」と「侍の礼(綺麗な礼)」を実際にやってみて、身体がどう変化するかを検証します。

もちろん、「綺麗な礼をすれば絶対に勝てる」とか「礼をしないといけない」とかそういう話ではなく、技術も戦術も練習が大事です。でも、自分(たち)が持っている力を最大限発揮するための方法としてやっぱり礼は効果的です。

 

そんなことを言葉ではなく「楽しい体験ワーク」で伝えているのが「お辞儀のチカラ」です。

今回は1日目の夜の懇親会で、指導者の皆さんに体験してもらい、「これは明日の最初にぜひ伝えて欲しいです」と言われ、2日目の始めに伝えました。学生たちは楽しみながら礼の大切さ、姿勢の大切さを感じてくれました。人間の身体は不思議で面白い。

これからも進化させながら伝えていきます。

 

※参考:お辞儀のチカラ

 

 

・・・

 

2日間、みっちり大和籠球を伝えられた楽しい時間でした。

 

大和籠球は、関わる皆さんのおかげで日々進化しています。

今回、依頼してくれた指導者の方は普段から大和籠球の視点を練習に取り入れてくれていたので、僕が2日間伝えた際、言葉など選手に入りやすくとても助かりました。Youtubeでアップしている動画を参考にぜひ皆さんも実践してみてください。

2日間の勉強会では動画では伝えきれない細かいところの指導、チームに合わせた指導を行います。

 

今後も「賢者は強者に優る」という理念に向かって、大和籠球を進化させていきます。

 

引き続きよろしくお願い致します!

 

 

 

PS.

大和籠球の指導者合宿、来週末です。

詳細はこちら↓

https://docs.google.com/document/d/1KPSAzaTCe5CJYJmScVcRW33r5Iik9wYraUbZ-vNZca0/edit?usp=sharing

 

 

PS.

勉強会(直接指導)の依頼は、こちらから↓

勉強会について

投稿者 原田毅

33歳。大学一年生の冬にNBA選手のスペーシングの凄さに気づいてから、NBAから戦術やバスケの本質を学ぶようになりました。その後、NBAの凄さを学ぶ中で「日本」について知らない自分がいることに気づき、武術の世界を学ぶようになり、今は武術をバスケに応用する考え方を学んでいます。現在もプレイヤーとしてプレーを続けながら、ネット上では通信講座などを運営しています。

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