【攻守の理】、NBA解説Youtuberとして有名なプロコーチのハレルヤさんと行っている新プロジェクトに参加している指導者から依頼を受け、鹿児島U18-22男子チームに大和籠球を伝えてきました。初めての鹿児島、バスケットボールを通して色々なところに行かせていただけること、とても有難いです。

今回はJBAのリフレッシュ講習会として開催していただき、指導者の方が10名参加してくださいました。

僕のSNS、YouTubeを見てくれている方が参加してくれて、リアルでお会いできたことがとても嬉しかったです。皆さん、いつもありがとうございます。


学生たちは真面目でセンスのある子たち。

今回は僕も一緒に混ざってプレーしながら指導しましたが、一言で、とても楽しかったです。

バックカットひとつで、バスケットボールは「まるで違う競技」かのように変わります。

僕自身、プレイヤーとしてはそれを感じたから、このバスケ(大和籠球プリンストン)を伝えているのですが、学生たちもその楽しさを感じられたようで嬉しかったです。

今回の指導内容
・三間の法則
・RONDO
・2人の崩し
・3人での崩し
・5人の崩し
・ハイエントリー
・型を取り入れる意味
・スイッチへの対応
・ゾーンアタック
・ボール運び

大和籠球で伝えている「プリンストンオフェンス」というのは、元々はプリンストン大学が30年かけて創り上げたシステムです。

それを2日間の指導で身につけるというのは、本来、出来ないことなのですが、
大和籠球では、プリンストンの”エッセンス”を取り入れ、「崩しのパターン」を元にチームオフェンス構築法を伝えています。

それをする上で、僕自身が学生に混ざってプレーしたり、外から「ナイスカット」「今のも悪くないよ」と声をかけることで、
・「プリンストンの感覚」
というものを伝えています。

今回、沢山のことを実践して学生たちは1日目はパンクしそうでしたが、2日目は、身体に動きが染み付いてきていました。

なぜか?

それは、学生たちが練習前に、自分たちで5on0の合わせをしていたからです。
1日目に休んだ子に対して経験者が教えたり、コミュニケーションをとりながら試行錯誤していた あの時間が一番大事です。

指導者がやることは笑顔で見守るのみです。

プリンストンは、コート上で選手が判断してプレーしていくオフェンス。

そうでなければ、プリンストンにはなり得えません。


指導後のアンケートで、学生たちは大和籠球をこう表現してくれました。

【面白かったこと】

・自分で考える局面が多くもしその選択より良いものがあってもカバーできるためボールが止まることがなく楽しかった
・オフェンスの数々の動きがグルグルと連続していって、全ての瞬間にチャンスがあるところ
・今まではどう動けばいいのか、何をすればいいのかわからなかったが、この型を学ぶことで自分の役割がわかりよりバスケについての知識を深めることができたところ
・正解がないオフェンスで、どのような動きにも対応する事が出来るところ
・バックカット一つで様々なパターンのオフェンスができること
・簡単なシュートがポンポン入るところ
・能力が自分より上の人にマークされても点を取りに行けるところ
・常に何通りか選択肢があるため動きやすく失敗しづらい
・オフェンスの動きに型がなくて、どの状況でも攻める選択肢がいくらでもあること。
・プレーがつながっていく感覚が面白かった
・オフェンスの手段が尽きないところ

どれも素晴らしい感想で、嬉しいです。


「型」があることで、自由が生まれる。

そのことが学生たちの声から伝わると思います。


「型」が自由を制限してしまうのは、「型の意味」と「型の活用方法」をまだ知らないからです。

そして、最後にいつも聞く質問、
・もし「大和籠球」を人に伝えるとしたら、どのようなバスケットボールだと伝えますか?

学生の回答はこちらです。


【大和籠球ってどんなバスケ?】

・全員が試合に絡めるバスケットボール
・常に全てのプレイヤーにチャンスがあるとても考えていてとても楽しいバスケットボール
・賢者は強者に優るバスケット
・自分の個性を活かして誰でも活躍できるバスケ
・武術を重んじたバスケ、バックカット重視
・プリンストンを利用したバックカットで攻めるバスケ
・流れる攻め方のバスケ
・チームで戦うバスケット
・常に全員活躍できるチャンスがある
・礼を大事にし、チームプレーを主体とした誰でも攻めれるバスケットボール
・どのプレーも繋がっていて、とても自由度が高いバスケットボール
・バックカットや合わせを使って相手を崩すバスケ
・淡々と決めれるバスケットボール
 
これは「プリンストン」なのですが、
「Princeton Offense」そのものではないです。

Princeton Offenseは、プリンストン大学が作ったオフェンスシステム。

僕らのものではありません。

大事なのは、
・指導者の信念
・選手の個性
・チームの強み
を活かすこと。

そして、自分たちだけのバスケットボールを創ること。

学生たちの感想が、大和籠球の価値を表現してくれています。

大和籠球は、関わる皆さんの視点や経験が含まれたみんなで創るバスケットボールです。

これからも大和籠球を伝えていきます。

 

 

PS.

企画してくださった鹿児島高専の杉元さん、今回は本当にお世話になりました。恩師の図師さんとも深いお話ができてとも嬉しかったです。

また鹿児島で、大和籠球チームセッションを行えるように活動を広げていきます。鹿児島でお会いした皆さん、またその際はお会いしましょう!

 

PS.

2日目の指導後、「シュート」についても学びたいという子が多かったので「武学籠球」の慎さんの視点でシュート指導を行いました。

30分くらいでメンタルブロックが外れて調整力と飛距離が身につき、初めてスリーポイントが打てるようになる子もいて、学生たちの素直な取り組みが素晴らしかったです。

 

シュートは必ず誰でも成長できると僕は思っています。それは僕自身がかつてはシュートが苦手だったけれど、素直に学び、自分の身体の声に聞きながら自分に合ったシュートを創っていったら上達できたからです。学生たちには自分の可能性に気づき、日々成長していってほしいなと願っています。

 

 

PS.

今回、声をかけてくださった杉元さんと参加者の方から感想をいただきました。

素晴らしい感想をありがとうございます!

 

セッション前の課題(Before):
現場で困っていた具体(例:判断が遅い、練習が単調、共通言語がない 等)

バスケットの「原理原則」に関わることは前任の指導者と共に伝えてきたつもりだったのですが、中々試合でそういう要素がでてこない。型を作っても覚えない。覚えるのに時間がかかる。型を崩せない。
勝ち星も積みあがらないので選手のモチベーションが続かない。自分が思っていることをもう少しかみ砕いて分かりやすく、選手体感できる、選手が「主体的」にやりたくなる指導が必要だと感じていました。バスケットはチームで戦えば実力差のある強者に勝てると思っていて、選手が苦しんでいる要素にはもっと奥深さがあるよということを伝えたく、
そしてそこからチームを、チームで戦うバスケットを楽しんで欲しい。
目標・目的をもち進んでいく時間を大切にしてほしい。
そういう想いを届けたい。そしてプレーに関する課題を解決したいと思っていました。

受講のきっかけ/期待:
なぜ大和籠球のチームセッションを選んだか

元々はOFに時間を費やしてきたので、目標までの期間を考慮した時に、この時期からはDFの構築をテーマに臨むつもりでした。そのため、「攻守の理」を視聴した際、ハレルヤさんのDFを学びたいと思い連絡をとりました。提案した時期にハレルヤさんの指導ができないことが分かりましたが、原田さんの指導は頂けると回答頂きました。OFに時間を費やしているものの、「得たい成果」を得れていなかったので、この機会にもっと学ぼうと思ったのがきっかけです。
また原田さんの活動は昔から把握しており、以前は繋がりたいと感じてほんの少しコミュニケーションをとったこともあります。(令和3年7月ごろ)そこから私が激務になり、タイミングを失い、これまでの時を過ごしてきました。再びつながる機会を得たのは何かのご縁だと思い、受講を希望しました。
また、禮のワーク等、実体験してみたいと思っていたのもあります。そういう体験が学生の将来のつながると思い。

印象に残った“打ち手”:
具体的に何をしたか(言葉、問い、設計、ドリル、観点)

先に全体像を共有するというのが大事だと思いました。
つい、自分は分解したところから練習してしまうので、コーチは分かっていたも選手は分かっていない。イメージが共有できてないというのがあり、今の状況を招いているのだと思いました。実際に成功しているプレイ映像を共有するのは目標が明確になるのでとても重要だと感じました。
ロンドに似たドリルを鹿児島高専は数十年と続けていました。そのため、原田さんの動画を見てる時に、「自分たちが取り組んでるドリルでもいいか」と感じていたのが実際です。しかしロンドの場合はいい意味で遊び感覚があるので、ミスに対するストレスが少ないのがいいなと思いました。これまで感じていたものと印象が変わりました。
先日共有頂いた資料で、まずは定住(定位?)で取り組み次に動きを入れる。そのことで動くことの重要性が分かる。と書いてあり、理解がしやすかったです。自分たちが取り組んでいたドリルはどちらかと言えば、受け手の動きにフォーカスしたものなので、そこにパスの技術がおいついていないと感じることもありました。ロンドとこれまで取り組んできたドリルを組み合わせてさらに進化させていきたいと思います。
最初に課題を考えさせることで主体的に取り組ませる。普段から練習を教えることが当たり前になっていると欠けてしまう要素だなと感じました。「選手の気持ちに合わせる」「相手の自由の中に自分の自由を見つける」ということは常に大事にしていきたいと思います。
dribble atとDHOを言葉として使い分けるのは分かりやすいと感じました。(選手に対して)
実際は判断になるので、「こうきたらこうだ。」と教えガチなのですが、判断する要素を減らすのも大事だなと思いました。

変化(After):
選手/指導者/チームに起きた変化を“観察できる形”で(発言が増えた、判断が揃った、練習の質が上がった 等)

普段コミュニケーションを取らない子が、試合中に話すようになった気がします。もっと!!と欲がでますが、まずは成長を認めたいと思います。練習の質についてはDFを頑張ってくれないので微妙に感じるところがあります。これは選手自身の心の問題なので、これからその部分に関わっていけたらと思います。型を追うことを嫌がらなくなった印象もあります。これもイメージが共有できているからの気がします。

再現性:
翌週以降も継続できたこと(取り入れやすさ、日常練習への落とし込み)
dribble at 2-0 、2-2 rondo サークル 3-2、ペイント3-3
は毎回の練習でやっています。
ペイント3-3のをやるとDFが頑張らなくなるので、そこが課題です。一つの練習を長くすることが多かったのですが、時間を短くすることも意識するようになりました。「間」を感じて指導していきたいです。平日の練習(指導者がいない)が課題なので、選手個人に目的意識をもってもらうことが急務だと思っています。
指導観の変化:
技術より上位の「見方・関わり方」が変わった点(問いで選ばせる、状況を見極める、整える 等)
テンションを合わせるというのを意識しています。
僕が熱すぎたり真面目過ぎるので。一言添えるだけでも選手のリアクションが違うなと思いました。逆に隙を見せるぐらいのつもりで選手が気楽に相談できる関係を気付きたいです。
マルチタスクの実体験もかなり大きかったです。マルチタスクしがち、させがちなので、これからの人生に生かしたいです。

大和籠球とは?:
初めての人に「大和籠球」を伝えるとしたら、どのようなバスケットボールだと伝えますか?
日本に必要なバスケット。
スポーツを超越した概念。
日本人であることを誇らしく想えるバスケット。

おすすめしたい人:
どんな指導者/チームに向くか+理由
全て。
概念であると思うので、皆が学ぶ価値があると思います。
そこからチームの籠球を作っていけばいいと思います。

 

JBAのリフレッシュ講習会に参加してくださった方から↓

謝意として、鹿児島県協会に提出したレポートを原文ままペーストいたします。

 この度は貴重な研修の機会をご提供いただきありがとうございました。
 ジュニア期のバスケットボール指導に携わる中で、個人的にオフボールスクリーンやカッティングを用いてプレーヤーとボールが動くオフェンス指導を意識して取り組んできました。研修の中でもありましたが、セットプレイを中心にしたオフェンス展開では、ディフェンスに意図的に流れを堰き止められた場合に、プレーヤー自身がコート上で臨機応変に判断してプレイを生み出すことが難しくなることを感じていました。特にジュニア期のプレーヤー育成においては、状況に応じた判断、それを可能とするビジョンを確保すること、プレーヤー自身の判断に基づくプレイの選択により状況を打開する力を身に着けることが、次のカテゴリーに上がった後、更には生涯バスケに関わっていく中での伸びしろや、自分自身で成長する素地を育むことに繋がると考えてきました。
 その中で、大和籠球がプリンストンオフェンスの解釈を深め、進化させていく動画を目にする機会も多く、かねてから興味を持っていました。実際に原田さんの指導を体験することで、より哲学的な考えに触れ、論理的に腹落ちして理解を深めることができました。
 研修参加後、所属チーム(甲南中学校男子バスケ部)で、いくら「技」だけ磨いてもパフォーマンスを発揮することはできず、「心意体」それぞれの棒を「差取り=悟り」で安定させること(裏を返すと、「心意体」それぞれにおいて相対的に低い棒を高める努力そすること)でパフォーマンスが発揮される体験を、「礼」を用いたワークと「良い言葉」「悪い言葉」を用いたワークで実践してみました。3時間の練習時間の内、1時間を割いて選手たちとコミュニケーションを取った結果、その日の残り2時間の練習が良い雰囲気の中で、密度の濃いものとなりました。
 これまで、考えるバスケ、オフボールのプレーヤーが動きボールムーブの起こるバスケを目指して取り組んできましたが、まだ中学生のプレーヤーに対して自分の目線で悪い言葉をかけてしまっていたことも自分自身の反省となりました。特に、実戦の中でターンオーバーにより崩れてしまう、自ら流れを渡してしまうことに悩んでいましたが、これからはよりプレーヤー目線で、プレーヤー自身が自らの意志でパフォーマンスを最大限発揮することができるゲームマネジメントを実践していきたいと思います。
 3年生を含めた現チームは、6月の鹿児島市予選を突破して県大会に出場することを目標にしてきました。5/16からその前の最後のトーナメント戦に臨む前に、選手たちと心と目線を合わせることができ、当日のゲームが楽しみです。今回深い気付きを得られたプリンストンオフェンスの哲学と、和の心を常に持ち続けて、これからも生涯バスケに関わっていけたら幸いです。

 

 

PS.

今回の内容は、【攻守の理】のオフェンスパートとして今後は公開していく予定です。

ハレルヤさんとは、この企画をどのように体系化して打ち出していくかをミーティング中です。決まり次第、連絡していきます。

 

 

PS.

2日目の晩も鹿児島に宿泊して杉元さんと懇親会をしました。その次の日、「知覧」にも連れていただきました。

知覧は、戦争末期に「特攻隊」が飛び立った場所。特攻隊の方々の遺書が数多く残っている場所で、今の日本を守るため、家族を守るために命をかけて飛び立っていった先人の想いを受け取りました。今、こうしてスポーツができる平和な日本をつくってくれた先人の想いを大切に、日本の良さを無くさないよう、「和」を創るバスケットボールをこれからも広めていくことを改めて決意しました。「志」を新たに、日々行動します。

 

投稿者 原田毅

大学一年生の冬にNBA選手のスペーシングの凄さに気づいてから、NBAから戦術やバスケの本質を学ぶようになりました。その後、NBAの凄さを学ぶ中で「日本」について知らない自分がいることに気づき、武術の世界を学ぶようになり、今は武術をバスケに応用する考え方を学んでいます。現在もプレイヤーとしてプレーを続けながら、ネット上では通信講座などを運営しています。

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