最近、自分のプレーを載せています。
これを載せている理由としては、
ここ一年間、本格的に学んできた武術(武学)の視点が
ようやく腑に落ちてきて、自分のプレーとして変わってきたという実感が得られたことで、
一人でも多くの人に、自分が学んできたことを伝えたいからというのが一つ目の理由です。
そして、もう一つは、
一人でも多くのフォロワーさんとお会いしてバスケをしたいバスケの話をしたい
という気持ちが最近は強いからです。
それで、最近載せている1対1の動画に対して、
「Dfzakoyan(DFザコやん)」
「ディフェンスが明らかに手を抜いてると思います」
というコメントをもらいました。
(いいですねというコメントもいただきました)
そこで今回の記事では、
そのコメントに返信をする形で、
「武術の世界がどういう世界なのか?」
というのをお伝えしていきたいなと思います。
中には「武術」という言葉に嫌悪感をいだく人もいるかもしれないんですが、
これは「NBAで凄いのダンクだけ!?」という、この発信のタイトルにも関わってくることですし、
嫌悪感を抱いているのは過去の教育や時代的に、誰もがそう思ってしまう面があることで、
むしろ、当たり前のことだともいえるので、その辺りのことも含めてまとめていきたいと思います。
まず、コメントをもらった動画はこれです。
[arve url=”https://www.youtube.com/watch?v=yeaRHIf-rkg” /]
これはもちろん、編集したもので、
ハイライトなので良いところ取りです。
ハイライトを作れば誰でも上手そうに見えるものだし、
本当に大事なことは5対5の中でチームに貢献することだったり、
ミスをターンオーバーにしないとか、ゲームの流れを創るなど数値に現れない部分だとも思います。
そういったことを含めて「バスケットボール」であって、そこにバスケの奥深さや楽しさがありますよね。
そういうことは、このブログで様々な記事を通して話してきました。
なので、今回はそれは置いておいて、
「武術を活かした個人技術(主にドライブとディフェンス)」
に焦点を当てていきたいと思います。
今回、対戦したのは大学生です。
チームのキャプテンとして活躍している選手で、
中学生の頃(昔の話ではありますが)は選抜に選ばれていたり、
NBAもよく見ていてバスケが好きで練習の熱心なバスケットマンです。
その大学生に感想を書いてもらいました。
動画をちょっと見た後に、是非読んでみてください。
まずOFとDF通じて、対したときにあまり強そうに見えないというのが第1印象でした。特にプレッシャーをかけてくるわけでもなく、スピードやパワーなどフィジカルに脅威があるわけでもない、なんか勝てそうかも、と思えるくらいでした。事前に見たことのある動画でも、特に目立ってすごいスキルとかがあるわけでもなかったので、勝てるだろうと思って1対1に臨みました。
まずは自分がDFをしていて、最初に何回か抜かれてしまったときは「今のは俺が集中してなかった。気を抜いてた。」と思っていましたが、その後しばらく続けていても同じように抜かれてしまいました。止めようと思っても、気づいたら抜かれているという感じです。これは気を抜いてるとかそういう話じゃなさそうだと薄々感じ始めました。そして、いつもならもっと予測しながら足を動かしてDFできるのに、いつもならこれぐらいのスピードなら止められるのに、という気持ちがやりながら段々と強まっていきました。今まで強い人と1対1したときに味わうような、「抵抗しているのに全て跳ね返される、その上をいかれる」という感じとは全く違い、「抵抗するきっかけがつかめない、全力で止めようとしても全力を出す前に気づいたらやられている」というイメージです。
やっていた中でも1番衝撃を受けたのは、ドリブルでインサイドに押し込むプレーです。自分と同じか自分より背の低い相手に押し込まれたことは今まででほとんどなかったのですが、今回は何回も何回もスリーポイントラインからゴールの真下まで押し込まれました。この時も、力を入れて踏ん張ろうとしても力を入れる暇もなく押し込まれてしまう感じです。かなりショックでした。
普通にDFしていたら抜かれる、かといって離して守っていると簡単にシュートを打たれたり押し込まれたりする。動画の途中でも口に出してますが、「本当に止めようがない」とういうのがやってる最中の気持ちです。なぜかというとなぜやられてるか全然わからないからです。今までの経験から考えて対策を練られるような抜かれ方、押し込まれ方ではないのでどうやって止めればいいか結局最後までわかりませんでした。
自分がOFの時も、いつものOFをしている気がしませんでした。というよりは段々とさせてもらえなくなりました。最初はドライブで抜いたり外からシュートを決めたりできたのですが、時間が経つにつれて全て読まれてる感じがして、何もできなくなってしまいました。1番やりづらかったのは、こちらがジャブステップやシュートなどのフェイクをしても、全然動かないというところです。自分の動きに対して1,2歩ちょこちょこっと動くだけ。かといっていきなりスピードでドライブしたりシュートを打ったりしても、そこに対してはこちらが動いた分だけしっかりとついてくる。これはもう全て動きが読まれているとしか思えない感じがして、最後の方は何をすればいいかわからなくなってしまうほどでした。この、「相手が動いた分だけ」というのが重要なのではないかと思います。必要以上に動かない、無駄がない、ということです。簡単な話ではないですが、そうすれば相手の動きに振り回されることもなく、最小の動きでDFできると思います。そのようなことに気づいた時、最初「あまり強そうじゃない」と思っていたのも、逆に全てを見透かしているような不気味さに変わりました。
今回の1対1で体験したことは、今までのバスケと全く違う感覚のもので、体感しないと絶対にわからなかったことだと思います。後で動画を見てみても、なんでこんな簡単に抜かれてるんだろう、なんでこんな簡単に押し込まれているのだろうということはわかりませんが、自分の中では体感したイメージが確かに残っているので、武術の不思議さや凄さにとても興味が湧きました。バスケをしている人にはできれば1度経験して味わってみてほしい体験だったなと思います。ありがとうございました。
この感想を読んでみて、どのように感じますか?
僕はこの感想を読んだ瞬間、
「そうそう!その感覚になるよね!わかるわかる(笑)」
という感じでした。
僕がいつも師匠の武学籠球の慎さん対戦する時に、全く同じことを感じていたからです。
そして、今回の動画に対するコメント、
「Dfzakoyan」
「ディフェンスが明らかに手を抜いてると思います」
と言いたくなる気持ちも凄くわかるのです。
これは皮肉(?)で言っているわけでもなんでもなくて、
純粋に、僕もいつも慎さんと対戦している動画を自分で見返すと、
「いや、もっとディフェンスしろよ(笑)」って自分に言いたくなりますから。
ちなみに、今回の大学生も同じことを言っていました。
「動画を見たら手抜きと言われても仕方ないと思います笑
実際やった僕が見ても手抜きに見えるくらいですからね。」
と、動画へのコメントを見せたら言っていました。
・・・これ、とても面白いことだと思いませんか?笑
動画で見ると手を抜いたようにしか見えないけど、
体験した人は確実に「今までとは違う感覚」を感じられる。
それはもはや、
言葉で伝えると、言い訳に聞こえたり、
なんだか空想の話をしているようにも聞こえるけど、
実際に体験すると、確実に、そういう世界があるとわかる。
もはやこれは体験しないとわからない世界なんです。
体験しないと漫画のような世界だけど、体験したら現実だとわかる。
そして、やられた方も思わず笑ってしまう。
「面白い世界だ(笑)」と誰かに伝えたくなる。
やられてもやられた感じがしない。
力で圧倒されたわけでもないから、
なんでやられたかわからなくて笑えてくる。
そんな世界が武術の世界です。
では、ここからは、
どうして手を抜いているように見えるのか?
について、文字では伝わりにくいですが、
なんとか頑張って文字化してみたいと思います。
理由を箇条書きで書き出してみると、
1.武術は相手を弱くさせる世界だから
2.相手の意識の切れ間を狙っているから
3.どうやって対処したらいいかがわからないから
になるかなと思います。
引き続き、なんとか言語化してみます。
1.武術は相手を弱くさせる世界だから
武術は、
「相手よりも弱くなること」
を目指します。
なぜなら、相手よりも強くなろうとすると相手の能力を引き出すことになるし、
相手よりも弱すぎたら、相手のしたいようにコントロールされてしまうからです。
これをバスケに当てはめると、
大学生の感想にもある通り、
「対したときにあまり強そうに見えない」
ということに繋がってきます。
相手がそう思えば、相手の警戒心が弱まります。
気を緩めることになるかもしれないし、
相手を甘く見て本気で来ないかもしれません。
弱くなりすぎると、
逆に、相手に攻めまくられるので、
慎さんの言葉でいうと、
「相手が10できたら自分は9.999の力で対応する」
というくらい”微妙に弱くなる”のがポイントらしいです。
(これこそ言葉で伝わらない部分ですが、とりあえず書き進めます)
その結果、相手を弱くすることを目指すのが武術です。
スポーツ的に考えたら、
「相手よりも強くなろうとする」
のが普通だと思います。
相手が「100」の能力を持っていたら、自分は「101」になることを目指して、
相手よりも少しでも強く、相手に勝てるように、と自分を強めていくものです。
でも、そうなると、
相手と同じ土俵で戦うことになるので、
例えるならボルトと「100m走」を戦うようなものになってしまいます。
もちろん、そういう戦いの中で勝つ道を目指すのが面白いところであるし、
そこに対して時間や労力を使って努力してトレーニングをしていくことは価値のあることです。
強い相手に勝つために試行錯誤して、色々な戦略を練っていくところも、スポーツの面白さです。
ただ、相手よりも強くなろうとした結果、
「相手の能力を引き出して相手も強くなる」
ということも起きてきます。
武術的に考えると、
相手が「100」の能力があれば、その能力を「90」とか「80」にすること、
相手に本気を出させない、相手が本気を出せない状況を創ることを目指します。
なので、相手が動画にすると、相手が弱く見えるし、
対戦している相手も、なんかいつもの力が出せなくなります。
2.相手の意識の切れ間を狙っているから
二つ目は、相手が気を緩めている瞬間を狙っているからです。
これは、ドライブにしてもポストプレーにしても、
全ての動きに言えることで、相手の「虚」となる部分を狙います。
(「身体が反応できない瞬間」とも言えます)
例えば、ドライブだとこんな感じです。
(スローで見るとトラベリングですが試合で吹かれたことはありません。公認の審判の方にリアルスピードの動画を見せて「トラベリングになりますか?」と聞いたところ、自分なら吹かないとのことでした。「よっぽど違和感がない限り、突出しのトラベリングは吹かれない」と言っていました。地域によって変わるかもしれませんが、とりあえず、ここでは意識の切れ間を狙うということを伝えるために一番わかりやすい動画を載せます)
慎さんのドライブはこんな感じ。
これは意識の切れ間、踏んばった瞬間を狙っているので、
大学生の感想の言葉を借りれば、「気づいたら抜かれている」という状況になります。
(慎さんはこの瞬間しか狙っていないので僕も全く同じ状況になって立ちすくんでしまいます。笑)
大学生の感想は、とても言語化が上手く、
僕も読みながら「うんうん、そうだよね」という感じです。
僕も最初の頃は抜かれるたびに、
「今のは自分が集中していなかったからだ」
と思っていたんですが、毎回毎回やられると、
「あれ?自分って、こんなにディフェンスできなかったっけ?」
というよくわからない感じになります。
そして、慎さんに聞いてみると、
意識しているのは「相手の意識の切れ間を狙うこと」「相手にディフェンスをさせないこと」
だと言っていたので、毎回そうなるのは意図的に狙っていたからなのかぁと納得しました。
ただ、頭で納得したものの、身体は反応できず、毎回同じようにやられてしまいます。
以前よりは減ってきたとはいえ、今でもそこしか慎さんは狙ってこないので、
抜かれている時は毎回、同じように「一歩も動けない」感じになってしまいます。
ディフェンスを頑張れば頑張るほど、踏んばるポイントが生まれるので、
もはや、「守ろうとしないで身体の反応に身を任せる」が一番いい気がしてしまうほどです。
これも言葉にすると、
なんだか矛盾していてわけわからないと思いますが、
体感したら、そうするのが一番いい気がしてしまいます。
でも、これはジョーダンでもありません。
実際にディフェンスをするときは、そういう感じで、
相手に対して「守ってやる!」という意思を示さないようにして、
相手よりも弱くなることで、相手の能力を高めないことをします。
つまり、オフェンスもディフェンスも同じことをしているということです。
(武術の視点を活かしたディフェンスに関する記事はこちらをご覧ください)
2のまとめは大学生の言葉で締めたいと思います。
「抵抗するきっかけがつかめない」
「全力で止めようとしても全力を出す前に気づいたらやられている」
まさにその通りという感じです。
だから、ディフェンスが手を抜いているように見えるし、
後から自分自身で動画を見ても、「もっとディフェンス頑張れよ!」と思えるんです。
でも、頑張りすぎると逆に抜かれてしまうという、矛盾しているようだけど、そんな感覚になります。
(もちろん、頑張ることや一生懸命ディフェンス練習をすることはとても大切なことです。)
3.どうやって対処したらいいかがわからないから
これは相手として対戦している時の感想でもあるし、
動画を見ている側のモヤモヤ感を言語化したものでもあります。
大学生の感想にもあるように、
「なぜやられてるか全然わからない」
という感覚に、オフェンスもディフェンスもなります。
その”からくり”を僕は慎さんから教えてもらっているから、
自分でも最近プレーが変わってきて、記事で言語化できる、
誰かに対して伝えていけるくらいに少しずつなれてきたとはいえ、
今でも、言葉ではどうしようもないくらい説明不可能なことはあります。
今回の大学生は、僕が武術を学んでいることは知っていたものの、
それがどういうものかを知識としてもほとんどなくて体験したのも初めてでした。
なので、大学生の感想が一番わかりやすいと思います。
オフェンスをしていても、ディフェンスをしていても、
自分の過去に経験してきた感覚とは違うので「?」が浮かんできます。
もちろん、僕よりも1対1が強い人は数えきれなくいるし、
僕よりもドリブルが上手い、シュートが上手い、身体が強い人も数えきれなくらいいます。
そういう相手と今回の大学生は今までのバスケ人生で数えきれないくらい対戦してきたはずです。
ただ、「いつもと違う感じ」を感じたみたいで、
それはきっと、ドリブルやシュートの上手い下手じゃなくて、
いつもと違うタイミングや雰囲気やプレーだったということなのだと思います。
だから、見ている側からしても、
今までのバスケとは違う何かがあるので、
ディフェンスが手を抜いているように見えたり、
何とも言えないモヤモヤを感じるんじゃないかなと思います。
武術というのは、確かにスポーツとは違う分野です。
価値観とか目指していくところも、
ちょっと違う部分はどうしてもあります。
それは仕方がないことですが、
ただ、重要なことは、どちらもバスケットボールの一部であるし、
武術といっても、「最小限の力で最大の成果を出す」ということを目指している以上、
バスケットボールをより良く、楽しくしていくことに自然と繋がっていくものです。
「バスケは武術じゃなくてスポーツだ!」とかどうでもよくて、
バスケが面白くなること、上達すること、仲間が増えることが一番重要だと思います。
僕自身、常に二つの視点があったら、
どちらか一方に偏って正義と悪を決めるのではなくて、
どちらも必要で、どちらの良さも活かした更に高い次元の視点
というのを常に持った発信をしていきたいと思っています。
今、僕が武術的な視点を発信しているのは、
自分自身で体験して伝えたいと思っていることだからという理由と、
世の中的に「武術×バスケ」の発信をしている人が少ないので、
バランスを保つためにというか、自分ができることでバスケを面白くするために、
こういう発信をしていきたいからです。
今回話したことは、僕自身、
師匠の慎さんと対戦すると全く同じ状況になります。
「ディフェンスやる気あるの?」
と思われて仕方がない状態になっているし、
それは僕自身も動画を見たら思うことです。笑
今回の記事は、
自分の力を披露するためのものではなく、
武術の世界、「力では到達できない世界」という面白い世界があるということ、
それを一人でも多くの人に伝えたいと思って書きました。
これからも書いていくし発信していきます。
それらは、今のバスケットボールを更に面白くするものだと思っています。
武術のことに関しては、師匠には及びません。
この前、1対1では一生勝てないともう悟ってしまったし、
慎さんと同じ視点で、同じことを発信したとしても、
そこに価値はないと思っています。
自分なりの視点を通して、自分が経験したことを統合させて、
慎さんの視点、武術的な視点を発信していくことに価値があると思っています。
僕よりもバスケが上手い人、
シュートが入る人、ドリブルが上手い人、
スキルを教えられる人、戦術に詳しい人、
たーーーくさんいると思います。
そういう人たちと比べて、価値があるかないかを考えていたら、
これまでの記事も書けないし、この記事も、この後も情報発信なんてできません。
ただ、
「自分がやれることを精一杯やる」
「自分が持っていることを全力で伝えきる」
ということが一番大事であると思うし、
それしか僕は、僕らはできないと思います。
だから、これからも、
「Dfzakoyan」と言われたとしても、
自分ができることを精一杯伝えていきたいと思います。
今回コメントしてくれた人を世の中では「アンチ」と呼ぶのでしょう。
でも、僕はそんなこと一切思いません。
なぜなら、僕だって武術を知る前にこの動画を見たら、
同じような感想を持つだろうし、コメントすらしないと思うからです。
僕自身、武術の世界を最初に知った時は「大したことない」「古臭い」とか思っていました。
僕らは日本に生まれているのに、日本のことを学ぶ機会がほとんどありません。
それは、時代的に仕方がないことで、
これまでの時代というのは学校教育や社会の教育が、
日本のことを学ぶことよりも、海外の視点を重視していたり、
そういう色々なことが重なって、日本の特徴や良さを学ぶ機会がありませんでした。
(厳密には明治維新後や戦後にいろいろと変わったのですが、それらは別の講座の中で深めているので、ここでは割愛します。)
だから、武術的なことを知った時に、
今までの部活動や教育の価値観で考えると、
「よくわからない」が先に来るのが普通です。
誰かが悪いとかそういう話ではありません。
でも、だからこそ、
インターネットで発信していく必要があると思うのです。
僕が発信をしていきたいと思う理由は、そこにあります。
今、これからは、
更にインターネットが発達していって、
どんどんネットに触れる年齢は早まるだろうし、
子供たち、大人たちも、スマホを使う時間が増えます。
そんな時に、学校では教われないこと、
教師の方が教えたくても教えられないことを
インターネットで学べるようになれば、
もっと日本の教育、スポーツは変わるはずです。
そういう風に、どんどんネットに移行していくべきです。
「スマホは依存症になる」とか「子供たちが勉強をしなくなる」とか確かにあります。
でも、そこを制限しても、結局、その縛りから逃れるためにスマホを使うようになるのが人間で、
そういう使い方をしていたら、それは健全な使い方じゃないので、変な風に価値観がねじれてしまいます。
それなら、ネットで勉強ができる場ができればいい。
そう思います。
実際には、今回の大学生が言ってくれたように、
これは「体験しなければ絶対にわからないこと」です。
だから、なかなか伝わらないのです。
「体験しないとわからない」
というのは、武術に限らず、
他の発信でも同じことだと思います。
それは発信をしている人が一番わかっていることだからこそ、
「伝わる人に伝わればいいか」という感覚になる気持ちもわかります。
だから、この世界を知れるのは少数で、
僕も、大学生の子も、そうだったように、
普通に部活をしていれば、知れるのは大人になってからです。
僕も今回対戦した大学生も、体験するのに20年かかりました。
それくらい経てば腑に落ちる世界だとも言えます。
ただ、それだと遅いとも思うんです。
だって、もし力で対抗できない経験をしたり、
バスケをいくら練習しても上達できなかったり、
勝つことや試合に出る目標を達成できなかったらバスケがつまらないとか、
年齢や体力、練習量が減ったり、練習環境が良くないからバスケを諦めるとか、
そうなってバスケを辞めてしまったら、めちゃくちゃもったいないからです。
大学生も言っている通り、
これは一度体験したら誰もわかります。
学びたいと思えるとき、
何かの壁に当たったとき、
「面白そうだなぁ」と興味が湧いたとき、
たまたま、こういう記事に出会ってしまったとき、
そういうタイミングで学んだら、一瞬で世界が変わります。
誰でも体験したらわかるし、誰でもできます。
なぜなら、みんな、
バスケができる身体と対話できる言葉をもっているから。
体験したらわかる。
体験しなければわからない。
そんな世界だからこそ、
体験できる機会というのを
これから、この発信で創っていきたいと思っています。
どんどん人に会って、伝えて、話して、バスケをして、
それを発信して、更に次のご縁を繋げていくという活動。
やっていきたいなぁと思うし、やれるように準備中です。
武術の世界は、過去の先輩たちが残してきた叡智(えいち)で財産です。
この中には、日本の特徴や良さも詰まっているし、
それはイコール、世界の良さを統合する視点です。
そして、スポーツ、バスケを更に面白くしてくれます。
・・・書き出したら、長くなりました。
この記事では、僕が普段体験していることを、
僕以外の視点、大学生の選手が体験したことを通して伝えさせてもらいました。
武術の世界は、「師匠ー自分ー弟子」の関係で進化発展してきたものです。
武術の世界って、結局は、
スポーツの世界と一緒だし、日常ともイコールなので、
僕らの日常を含んだ、日本人の叡智だと思っています。
なので、「自分は武術とか興味ないです」とか関係なく、
日本人が学校で家庭で日本語を学ぶのが当たり前のように、
学ぶことが当たり前になっていくと良いなぁなんて思います。
今回の気付きは、本格的に武術を慎さんから一年間教わったこと、
そして、対戦してくれた大学生、弟子と呼べる仲間の存在があってこそです。
弟子がいなかったら、自分の立ち位置がわからず、自分の価値もわからず、途方に暮れていました。
そして、この発信を読んでくれている方のおかげです。
読んでくれる人がいないと書く意味ないし、
これからの活動も誰とも会えないで終わりです。
今回のコメントしてくれた方にも、
「言葉ではどうしようもないので、いつか体験してみたら面白んじゃないかなと思います!」
という風に伝えたいなと思います。
強要して学ぶべきだとかは全然思いませんが、
学ぶきっかけをこれからも創っていきたいと思います。
動画を見てもらっても、記事を読んでもらっても伝わると思いますが、
武術の世界は「おれが凄いんだ!」とか一切ないですし、敵が仲間になるような感覚で、
抜いた方も抜かれた方も思わず笑顔になってしまうような、そんな面白さがあります。
それを見て、
「そんなにスポーツの世界は甘くない!!」
という風に思われる人もいるかなと思いますが、
ウエストブルックのような闘争心も僕は好きですよ!
ただ、バスケが面白くなって、一人一人の個性が発揮されて、
それで仲間が増えていくなら、それに越したことはありません。
それが達成されるなら、方法は何でもいいと思います。
その一つに、その可能性を広げる視点として、
武術という視点はめちゃくちゃ面白いなと感じる今日この頃です。
伝えていく機会、体験してもらう機会、創ります。
最後までありがとうございました!
PS.
動画を見返すと自分の未熟なところがたくさん見えてきますね。今回の動画は、大学生のドライブとポストを体験してもらいたいと思ってそれメインでやりました。もちろん、守られている時もあるし、大学生にやられている時もあります。僕も慎さんと1対1をしたら「一歩も動けんのか」という山王戦の三井状態になるし、試合だとまだまだな部分がたくさんありますが、今後も載せていきたいなと思います。一生現役を目指して。
最後に、今回対戦してくれた大学生のハイライトを載せておきます。もともと1対1が上手くて、人としても真面目で誠実で、とても人間性の高い選手です。チームのキャプテンとしてリーダーシップを発揮しているので、今後も応援していきたいと思います。そして、また1対1して切磋琢磨していけたらなと思います!
[arve url=”https://www.youtube.com/watch?v=sZx_35jPsIE&feature=youtu.be” /]
PS.
慎さんのブログ記事も是非お読みください。
最後に。たまに、僕らの発信に対して「撮影用ですか?(ヤラセですか?)」というコメントをもらうこともあります。武術的な視点で言えば、そう見えているというのは成功というか今日書いたような視点で抜けているという証拠だという風に捉えられるんですが、別の答え方としては「僕らのブログ記事とか発信していることを読んでみてください。僕らが撮影用にヤラセで動画を撮っているかどうかというのは、僕らの過去の記事を見てもらえばわかると思います。それでもそう思うのなら、それはもう仕方ないので、体験しないと信じられないものでもあるので、いつか一緒に楽しくバスケをしましょう!笑」という感じになりますかね。バスケが好きってだけで、みんな友達なので!
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