新しい活動のこと、今週中にはまとめてお知らせします。
賢者×武術×バスケ=????
という活動です。
これは僕がこのブログを始めてから今までやってきたこと、
関わるようになった二人の発信仲間、慎さん(武学籠球)と鶴(賢者籠球)から学んでいる視点に
僕の情報発信の視点を掛け合わせたものです。
ようするに、フルコースです。
活動の名前も決まっていて、
理念も、内容も、決まっているので、
さっさと始めていくだけだなと思っています。
なかなか新しいことってすぐに始めたらいいのに始められないものですが、
その流れを自分でさっさと作っていきたいと思うので期限は今週に設定します!
是非お会いしてバスケをして語れる日を楽しみにしています。
その活動の体験会という形で、
大学生に武術を活かしたバスケを伝えましたが、
その後に、また1対1をしたのでその報告をします。
簡単にまとめると、
「武術を伝えたことで、勝負の次元が上がって、バスケが面白くなった」
というのが感想です。
それは相手の大学生も感じていました。
これは今までの流れを踏まえていないとイマイチわからないと思うので、
この大学生と初めて1対1をした時の様子や感想、勉強会の様子をまずはご覧ください。
今回、一か月ぶりくらいに1対1をしたのですが、
武術のディフェンスやドライブについて勉強会で伝えていたので、
大学生のディフェンススタンス、考え方が変わり、
前は抜けていたドライブでは抜けなくなりました。
ディフェンススタンスを比べると、
前回と今回の違いは一目瞭然です。
左が武術の視点を知る前、右が武術を学んだ後です。
違いを箇条書きしたら、
・スタンスが高くなった
・前傾姿勢ではなくなった
・手の上げ方(使い方)が変わった
・ディレクションの仕方が変わった
というのがあります。
実際は言葉では言い表せない感覚的な部分や心の状態(メンタルとはまた違うもの)にも違いがあるのですが、
とりあえず、画像を見てわかる違いはこんなところかなと思います。
この結果、
前はワンドリで抜けていたドライブが通用しなくなって、
前とは違うフェイクとかタイミングで抜かないと抜けない状況になりました。
だから、前回と比べたら、明らかに僕らの中での
駆け引きのレベルは上がったというのをお互いに感じました。
このディフェンススタンスは一般的なものとは違って、
ステイローをしていないし、ハンズアップもしていないし、ボールを取りに行っていません。
なので、一見すると、
ディフェンスのやる気がないように見える
と思います。
でも、これは、自分にとって一番いい姿勢を探った結果で、
相手に攻めさせる、相手の能力を引き出さないことを考えたら、
自然とこういう姿勢になった、というものです。
また、相手が武術を活かしたドライブ(ウォータードライブなど)をしてくる場合、
身体に無駄な力みがあると守れないということもあって、自然と良い脱力状態になります。
(これは毎度言っていることですが、僕も師匠の慎さんと対戦すると同じような状況になります)
相手の大学生も最初に1対1をした時は、
「自分がOFの時も、いつものOFをしている気がしませんでした。というよりは段々とさせてもらえなくなりました。最初はドライブで抜いたり外からシュートを決めたりできたのですが、時間が経つにつれて全て読まれてる感じがして、何もできなくなってしまいました。1番やりづらかったのは、こちらがジャブステップやシュートなどのフェイクをしても、全然動かないというところです。自分の動きに対して1,2歩ちょこちょこっと動くだけ。かといっていきなりスピードでドライブしたりシュートを打ったりしても、そこに対してはこちらが動いた分だけしっかりとついてくる。これはもう全て動きが読まれているとしか思えない感じがして、最後の方は何をすればいいかわからなくなってしまうほどでした。この、「相手が動いた分だけ」というのが重要なのではないかと思います。必要以上に動かない、無駄がない、ということです。簡単な話ではないですが、そうすれば相手の動きに振り回されることもなく、最小の動きでDFできると思います。そのようなことに気づいた時、最初「あまり強そうじゃない」と思っていたのも、逆に全てを見透かしているような不気味さに変わりました。」
という風に、このディフェンスを感じていました。
その後、このディフェンスの”からくり”を勉強会で伝えたところ、
「自分の動きやすいスタンスの状態を探すところから始まりましたが、今まで目線や胸骨、腰、足の開き具合、と1つずつチェックしたことはなかったし、そのような調べ方があるというのも知らなかったので、今日はじめて自分の動きやすい状態がどんなものか指標のようなものがわかったと思います。調べてる時に少しの目線や腰の角度の違いで、力の入り方に大きな差が生まれてしまうということを実感でき、ステイローだけがディフェンスの1番いい形というわけではないというのが経験できた瞬間だったと思います。また、のちに教わったディフェンスもオフェンスのポストプレイも全てこの姿勢が繋がっているということもわかりました。
1対1のDFでは、相手の正中を見極めること、無意識反射をなくすことを主に教わりました。どちらかというとOF側に立った時にわかりやすかったのですが、相手の正中から一足分でもズレると抜こうとする方向が無意識に変わるということが体感できました。また、前にも感想で書きましたが、無意識反射をなくすことで無駄な動きがなくなり、OFからしてみるとフェイクに引っかからない、見透かされているというような印象を与えられることも今回改めて感じました。正中に立つ、あえて正中からズラして抜かせる、無意識反射をなくしてムダな動きをなくす、相手を迷わせる、今回学んだことは1対1でOFが攻める側なのに、DF主導になっているところが面白いところだと思います。今まではDFは予測とカンだけで行なっていたところを、そのような視点も取り入れてDFして相手を意図したように動かせることが多少なりともできたなら、今まで感じたことのないDFの面白さが見つかるのではないかと思います。」
という感想を書いてくれました。
その他の参加者の感想も紹介すると、
「DFについては最初にDFの姿勢から教わりました。高校の頃に教えてもらっていた腰を落として膝を曲げる姿勢とは全然違い、自分の身体に一番あっている姿勢を見つけました。この姿勢は普通の人が考える姿勢よりも高くなるので周りから見るとやる気のないように見えると思います。しかし、友達と1on1をしたときにいつもより足が出た気がしました。また、相手のフェイクに引っかからないで無駄なく必要最低限の動きをするということを教わりました。自分がOFをしているときにDFがフェイクにかからない、しかしドリブルで抜こうとするとついてこられるという体験をすると、とても不気味な感じがしました。 」
「今回の体験の中で印象的だったのはDFにしろOFにしろ、自分を主体とする考え方です。DFの場合、自分が相手に右ドライブされているのか、それとも自分が相手に右ドライブさせているのかで全くもって違い、後者の考え方をすると自分は右に抜かせようとしていて相手はそれにハマって、はい右きたねとこっちとしてはわざとの動きに誘いこましている。この考え方だとやられてる感は全くないし、OFを思うように操っているように感じられました。何事にも常に自分主体の考え方を持つことは大事であると感じました。」
「ディフェンスは、自分の力の入る姿勢がよく分かりました。横から押したり引っ張ったりして力が入っている時と入っていない時の違いがはっきりわかりました。今までは腰を落としている方がいいと教えられることが多くディフェンスは疲れるものだと思っていたけど、今日見つけた姿勢はそこまで腰をおとさなかったしそんなに力む訳でもないのでいつもより楽にディフェンスができそうだと思いました。」
「午前中はディフェンスのスタンスを中心に教えて頂き、自分の身体に合ったスタンスを再確認することが出来ました。やはり、人によって力を最大限に発揮できる姿勢というのは違うものなんだなと思い、人間の身体は面白いなと感じました。
『ステイロー以外はダメなDF』という中高生時代の考え方から、つよしさんに出会い「ステイローでなくてもDFは出来る」という考え方に変わり、自分で体験してみることで『ステイローが身体に合う人もいれば、少し膝を曲げるだけの姿勢が合う人もいる』という考え方に変わりました。
さらに、ほんの数十センチ正中をずらすだけで相手の反応が変わり、自分主導でDFをすることの楽しさを感じています。最近の1on1では、OFよりDFの追究をすることがかなりの楽しみになっています。」
という感じで、今までとは違う体験ができたみたいで何よりです。
後は実際に、それをプレーで表現できるようにしていくだけですね。
僕は昔から1対1が大好きです。
NBA選手の1対1のシーンを何度も見返してテレビの前で真似して、
っていう学生だったので、頭の中は常に1対1って感じでした。
練習後とかもよくチームメイトとやってました。
ただ、その時って、
ディフェンスの姿勢とかを深く考えていなかったので、
自分の動きの良し悪しというのを判断する基準が、
「相手を止められたか、止められなかったか」
「勝負に勝ったか、負けたか」
という感じでした。
もちろん、それも一つの基準ですが、
そうなると、相手が自分よりも強いと自分のディフェンスが悪くて、相手が自分よりも弱いとディフェンスが良い、
っていう感じになるので、自分の動きの質の良い悪いを判断する基準が相手主体のものになります。
言葉にしたら、相手に依存してしまっている状態です。
そうなると、
「自分の良い状態」
というのが客観的にわからず、
自分で調子をコントロールできなくなります。
武術とスポーツの大きな違いは、「ゾーン」の考え方です。
スポーツの場合は、ゾーンと呼ばれる絶好調の状態に入ることが一つの目標のようなもので、
そのピークを試合に合わせるために、調整をしたり、モチベーションを上げたりしていくのが一般的です。
それに比べて、武術は、
常にゾーンの状態を維持することを目指します。
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↑線で表すとこんな感じですね。一定。
武術におけるゾーンとは、自然体のことで、
自分の身体にとって一番いい姿勢や動きを知っていれば、
相手や試合状況に左右されず、常に自分の良い状態を創れます。
だから、イメージ的にはずっとゾーンを維持するような感覚になります。
自分の良い状態がわかり、
それをどうやったら創れるかがわかるから、
調子が悪かったら、戻すことができるし、
調子が良くても、戻すことができるということです。
「調子がいいのも悪いことなんですか?」
と思われるかもしれませんが、武術的に考えると、
調子が良すぎるとエネルギー過剰になって怪我をしたり、
”調子に乗って心が乱れてプレーが乱れる”ってことも起きてきます。
調子が良いときは「あ、自分の最低ラインが上がったんだな」と思うと、
自分の自然体(良い状態)がよりレベルの高いものになったという感じです。
・・・そんな感じで、
「自分の良い状態」というものを知れば、
調子や相手に左右されず、良いパフォーマンスを発揮できます。
対戦した大学生には、
前回の1対1では、どうして身体が反応できなかったのか、
前回のディフェンススタンスだと、どうして簡単に抜かれてしまうのか、
前回のドライブの仕方だと、どうして相手に先読みされてしまうのか、
ということを体験会で伝えたので、
お互いに”からくり”を知った状態で1対1をしました。
だから、勝負の次元が上がりました。
大学生は、
「前回は何をされているのかわからないままやられたけど、
今回は、何をされて、どうしてやられたのかが前よりもわかったので、
前よりも楽しかった」
という風に言っていました。
前回の1対1は、ドライブとポストプレーを体験してもらおうという気持ちでやっていたので、
それが多めでしたが、今回はあまり考えずにやったら、自然とシュートを打つことが多めになりました。
もう後は言葉ではどうしようもないので動画をご覧ください。
あくまでハイライトで、武術的な視点が伝わるように、
そういうプレーをピックアップして動画にしています。
ディフェンス編も面白いのでまたアップしようかなと思います。
ではまた!
PS.
今回のタイトルだけを見て動画を見ると「え?武術ディフェンスぜんぜんダメじゃん」って思われるだろうなぁと思ったので、言語化しても伝わらない、体験しないと伝わらないという武術の世界をなんとか言語化してみました。「体験こそ価値」ってのは大学生の感想からも伝わると思いますし、僕もこれからの時代はそれが何よりも大事だと思っているので、多くのフォロワーさんに体験してもらえるように活動していきます。
からくりを伝えると、勝負の次元が上がるので、よりバスケが面白くなります。すぐに理解できるものではありますが、それをどのくらい腑に落として取り組むかによって差が生まれていって、そこに自分の個性も乗っかってくるので、みんなレベルが上がって面白くなりますね。
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