ウォリアーズのFlow Offense

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今回紹介する動画は、ウォリアーズのOF動画です。  

 

 

「流れるような(Flow)オフェンス」

流れるようなオフェンスというのは、一つのスクリーンプレーが成功しなかったとしても、すぐに次の選択肢があり、プレーが止まることなく、次々とプレーが行われるという意味です。スクリーンプレーには丁寧さが必要ですが、一つ一つのスクリーンプレーに固執してしまうと、チームとしての「流れ」がなくなってしまうことがあります。一つのスクリーンプレーで完璧に成功させようとしすぎず、時には流れを重視する必要もあると思います。

 

 

○Trailer(トレーラー)のスクリーンが有効

Trailer(トレーラー)とは、ボール出しを行った選手、ハーフコートオフェンスに一番最後に参加する選手のことを言います。ウォリアーズの動画では、センターのボーガットがよくこのポジションでプレーしていることになります。ポイントは、トレーラーがスクリーンをするところにあります。この動画はほとんどボーガットがスクリーンをかけています。

このことのメリットは、スクリナーのDFがマークについていない段階でスクリーンをかけることで、Show DF(スクリナーのDFが、ユーザーのドライブを一時的に止めるために、マークマンを外してDFをするプレー)ができないということです。トレーラー

ボーガットはシュート力が高くないため、DFは間合いを開けていることが多いですが、そのことが結果として、ユーザーを活かすことに繋がっています。センターのプレイヤーやシュートが苦手な選手でも、スクリナーになることでチームに貢献できるという素晴らしい考え方ですね。

 

当然、ウォリアーズの選手たちは「しっかりと丁寧にスクリーンを使う」という段階を完璧にクリアしているからこそ、流れるようなオフェンスができているのであって、最初から流れだけを重視するとスクリーンプレーが雑になってしまいます。「しっかりとスクリーンを使う」という段階を踏まえて、「一つのスクリーンプレーに固執せず、流れを重視する」という段階に進んでいくことが大切だと思います。

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まさに「流れるようなオフェンス」ですね!

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    • stranger
    • 2015年 8月27日

    ヨシさん、こんばんは! いつもこのサイトを見て勉強させてもらっています。
    今回のウォリアーズの動画を見て、スクリーンや選手の連動について学ぶことができました。しかし、走り回っているカリー・トンプソン・ボーガットが点を取っていること、時々コーナーの合わせがいなくスペーシングが狭いことなどnbaの主なスペーシングとは違うところが見受けられました。もちろんウォリアーズのオフェンスはスプラッシュブラザーズを中心としたものであり、他チームと安易に比較することはできないと思いますが、それでもここまでうまくオフェンスが機能しているのはなぜでしょうか?やはりれんぞくてきで丁寧なスクリーンが効いてるのでしょうか?ヨシさんの意見をお聞かせください。

      • バスケのヨシ
      • 2015年 8月28日

      こんにちは、コメントありがとうございます。

      質問は、
      1.動き回っているのに、トンプソンとボーガットが得点を取れる理由
      2.コーナーに人がいない場合、良いスペーシングではないのか?
      という2点で良いでしょうか?もし違っていたら、ご指摘お願いします。

      一つ目の質問ですが、
      「動き回る」ことに対して、このサイトでは効率の悪い動きであるということを言っていますが、それは「”闇雲に、オフェンスが有利なところを優先させることなく”動き回ること」に対して言っています。この場合は、スクリーンを使うユーザーがトンプソンであり、「オフェンスが有利な状況を作り出すために」、動き回っています。つまり、「動き回ることが良くない」というのは、スクリーンを使っているユーザーのことではなく、「スクリーンを使っていないオフボールの選手が無暗に動き回る必要はない」という意味になります。なので、この動画では、トンプソンとボーガットが動き回ることは、決して悪いことではありせん(オフボールの選手は、基本的に動き回らず、次のプレーの準備をしていることがわかると思います)。

      二つ目の質問ですが、
      これも、一つ目とかぶるかもしれませんが、スクリーンプレーが行われていないサイドでは、コーナーを上手く使ってオフェンスが行われていると思います。この動画は基本的に、Trailerのスクリーンと、もう一つのスクリーンを使って、コーナーの選手がトップに移動するスクリーンプレーが行われています。なので、スクリーンが起きているサイドでは、コーナーに選手がいないことが多く、逆にスクリーンが行われていないサイドでは、コーナーに開いて準備をしている選手がいると思います。

      ※「良いスペース」とは、6分割のスペーシング理論でのポジショニングが基本となるのですが、それにすべて当てはまらなくても、悪いスペーシングにはならない例がいくつもあります。そのことは、ブログで話すと混乱してしまい、伝えきれないと判断して、現時点では話していません。今月末から募集する新企画の中では、その辺りの細かい部分も体系的にお伝えしていくつもりです。

      それと、最後に、ウォリアーズのオフェンスが上手くいっている理由に関して、僕なりに考えていることは以下の3つです。
      ・Splash Brothersの高いシュート力
      ・Splash Brothers自身がスクリナーになれること
      ・スクリーンのかけ方の工夫

      言う必要もありませんが、ウォリアーズのオフェンスは、カリーとトンプソンから始まります。この二人の高いシュート力があるからこそ、DFはファイトオーバー(スクリーンの前を通るDF)をせざるをえなくなり、簡単にアウトナンバーが生まれています。

      そして、その二人自身が「スクリナーになれること」が強みだと思います。カリーがスクリーンのユーザーになるかと思いきや、すぐにスクリナーになりトンプソンを活かしている場面(その逆も同様に)があります。これは、DFからしたら、守りようがないですよね。常にユーザーになってくれれば、予測はできますが、この二人のプレイヤーは、自分自身がいつでもスクリナーになり、どちらかを活かすことができています。

      もう一つは、スクリーンのかけ方に工夫があります。クリッパーズのㇾディックも行うのですが、スクリナーの周りをくるくると回りながら、どちらの方向にも行けるようにするスクリーンの使い方(名前があるのかもしれません)があります。また、先ほども言ったように、スクリーンのユーザーがすぐにスクリナーに変わるプレーがあります(動画では、0:24~のイグドラのスクリーンプレー)。

      このように、様々な要素が関係して、ウォリアーズのオフェンスは成り立っていると思います。もちろん、一番はバスケで一番大切な「シュート」力が飛び抜けていることですが、それを活かすシステムが凄いですね(以前、ウォリアーズのオフェンスシステムについての記事を書いたので、そちらも参考にしてみてください→http://nbanotdankudake.com/?p=1046)。今月末から始める新講座では、このようなご意見を参考にしながら、僕自身も学びながらNBAのバスケを探っていくものですので、是非そちらもご覧ください。

      また、わからない点などあれば、返信してください!

      (あくまで、僕個人の意見ですので、他の見方があると思いますので、価値観を固定しすぎ時、色々な視点でNBAを楽しんでいきましょう!)

        • stranger
        • 2015年 8月28日

        ヨシさん、返信ありがとうございます。
        質問がわかりづらくてすいません、聞きたかったのはヨシさんがまとめてくれた2点の通りです。
        確かにトンプソン・ボーガットの動きはあくまでズレを作るためであって無駄ではないことがわかりました。オフボールの選手もむやみに仕掛けずボールマンに合わせて動いてるということですね。ヨシさんからの返信で特に参考になったのはカリー・トンプソンがスクリナーとなっていることで、僕はここに気づいていませんでした。彼らがスクリナーになることでディフェンスは惑わされるし、ピック&ポップも可能ですね。自分はシューターなので、スクリナーとユーザーの動きについて彼らから学んで生かしたいと思います。
        今後もサイト参考にさせてもらいます。
        NBAを楽しみながら上達につなげられるよう頑張ります!

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