ドライブに対する合わせ~「渦の理論」~

この記事は2分で読めます

こんばんは、バスケのヨシです。

今回取り上げるプレーは、ドライブの合わせです。今回の内容は、とてもシンプルですが、とても重要なことです。ドライブは、バスケットボールの試合中に一番多いプレーであると言われています。そのため、このドライブをしたときに、オフボールの選手がボールマンの邪魔することなく効率よく動くことで、バスケットボールのオフェンスを有利に進めることができます。

 

 

「渦の理論」とは?

まず、結論を話します。

ドライブに対するオフボールマンの合わせの基礎は、ボールマンに従って、渦に巻き込まれるようにして合わせます。つまり、以下の図のようにして、ボールマンが左ドライブ(回りの渦)をしたら、ボールマンから離れるようにして、回りに合わせます。この合わせを「渦の理論」と呼びます。

 

円の合わせ②

円の合わせ④

1 - コピー - コピー (10) オフボールマンがこのようにして、ボールマンのドライブに対して合わせることで、DFは一人で二人を守れないような状況(2対1)が生まれ、ボールマンはドライブでシュートを打つことも、オープンな選手にパスを出すこともできます。

たったこれだけのシンプルな動きですが、バスケの自由度を高め、ミスを少なくし、駆け引きを生むためにはとても重要なことです。この動きを知っているかどうか、「スペーシング」という概念が頭の中にあるかどうかだけで、バスケットボールの世界が全く違うものになります。それくらい、とても重要な動きです。たった数歩の動きですが。

 

 

「渦の理論」の詳細

ボールマンがドライブを仕掛けます。

(この時、ボールマンは、ゴールに向かってドライブをしていて、DFを抜いている状態だと仮定します)

円の合わせ①

円の合わせ②

この時に、DF②がカバーに来なければ、ズレ(オフェンスが有利なポジション)であるボールマンがシュートを打つことができます。ここでポイントになるのは、スペース(隣の味方との間隔)です。適切な間隔が保たれていれば、2対1の状況を作り出すことができます。

 

ドライブが始まった時に、DF②がカバーに来たと仮定します。この時、渦の理論が有効になります。

円の合わせ③

(OF②の視点で考えると)

このままの場所に止まってると、OF①とのスペースが狭くなってしまうので、OF①に余裕が生まれず、DF②は簡単に一人で二人を守れてしまいます。こうなると、せっかくドライブが成功しても良いシュートに繋げることが難しくなります。

 

そこで、OF②は渦の理論に従って、良いスペースを保つ必要があります。

良いスペーシングの一つの基準は、6分割のスペーシング理論です。ボールマンがドライブを始める前の状況で、6分割のスペーシング理論に従って、コートを6個のエリアに分けると以下のようになります。

円の合わせ①スペース

 

OF①がドライブを開始して、DF②がカバーに行けば、そのDFから離れるような動きをします。そうすることで6分割のスペーシング理論で考えても、一つの区域の中にOFプレイヤーが二人以上いない状況(=良いスペースが保たれている状況)を作ることができます。

円の合わせ③スペース

円の合わせ④スペース

1 - コピー - コピー (10)

このように、DFと駆け引きをしながら良いスペースを保つことで、オフボール時にフリーになるチャンスが増えます。そして、何よりも、ボールマンに余裕が生まれ、オフェンスが有利な状況を作り出すことができるようになります。全てがこれに当てはまるわけではありませんが、この動きがオフボールの合わせの基本だと思っています。ただ闇雲に動くのではなく、意図を持ってディフェンスと駆け引きをするところにバスケの面白さがあります。

 

 

スペーシングはバスケを変える

「スペーシング」という概念を知ってバスケをするかどうかで、バスケの質は大きく変わります。

NBA選手は、ドライブに対する合わせでは、基本的に「渦の理論」に従っています。カリーがあれだけ激しいDFをされても、フリーになれているのは、こういったオフボールの動きを忠実に行っているからだと思います。このような動きは、身体能力を使ったダンクなどとは違い、バスケットボールというスポーツをしている人なら誰でも真似できることです。バスケットボールの1対1は、ボールを持っていない時にも存在します。

僕はこの動きを知るのに10年かかりました。そのときの衝撃は本当に忘れられないもので、それをきっかけに今のような情報発信をするようになりました。
スペーシングの楽しさを知ると、全く違ったバスケの世界が見えるようになります。「別の競技をしているような感覚」さえ感じることができるくらい、スペーシングの考え方があるバスケとないバスケは世界が違います。

ボールを持っていない時間も含めてバスケットボール。

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    • ごう
    • 2016年 9月26日

    いつも投稿たのしみにしてます!

    高校生です
    この渦の理論をチームで浸透させたくて一度渦の理論について説明したのですがあまり浸透しませんでした。
    どのような練習がいいですか?一度考えたのですがあまりいいのが思いつかなかったです。

      • バスケのヨシ
      • 2016年 9月26日

      いつもありがとうございます!
      渦の理論を知っているかどうかで、本当にバスケットボールの世界は変わります。世界が変わるということは、バスケの自由度が変わり、駆け引きが生まれて、ミスも減り、効率よく相手を揺さぶることができるようになると言う事です。高校生から学ばれているのは、素晴らしいことです!
       
      練習としては、単純にドライブからのシューティングを行うのが良いと思います。
      例えば、2人で行うものとしては、「45度とトップにポジショニングを取り、45度の選手がストロングサイドをドライブしたら、トップの選手がドライブからはなれるように渦の理論に従って移動してシュートを打つ」というシンプルなものです。あとは、それと同じことを色々なポジションで行うことです。最終的には、「ドライブの方向(右か左か)をボールマンが自由に選び、オフボールマンはボールマンに合わせて移動する」という練習方法が良いと思います。あとは、とにかく実践です。ボールを持っていない時に、自分のマークマンの動きを予測しながら駆け引きをしましょう。
       
      あと、イメージを共有することが一番大切です。頭の中でイメージできないことは体現することは難しいです。NBA選手を見ていて、「あ、今は渦の理論だ!」とわかるようになれば、自分たちの試合のビデオを見たら「ここは渦の理論に従えば、もっと良くなったな!」ということが見えてきます。試合の場面をスマホで録画して、それをLINEでシェアするなど、スマホを有効活用してみてください。
       
      最後に、このブログで発信していることを体系化したコミュニティを10月から開始します。NBA選手からスペーシング(オフボールの動き)と脱力(オンボールの動き)を学ぶコミュニティです。全国のバスケットマンと学び合う、という場にします。オンボールの技術(ドライブ、シュート)、オフボールの技術(スペーシング、スクリーンプレー、フォーメーション、DF)をネット上で体系化させたいと思っています。実はブログで話している内容は、お伝えしたいと思っていることの1割も話せていないんです。笑 その通信コミュニティがリリースされましたら、是非お越しください。一緒にバスケを楽しいものに変えていきましょう!ではまた、ブログ更新します。

    • narikinboy
    • 2015年 5月24日

    気になったのでコメントさせていただきます。

    渦の理論は納得できましたが、例えば
    ・ボールマンがリングから右45°の角度の位置にいて
    ・オフボールマンが右サイドのエンドラインぎわにスペーシングしているとき
    ・ボールマンがエンドライン側えドライブしてきた
    場合を考えます。

    この際は、オフボールマンは
    ①渦の方向に従ってリングの方向へ逃げる
    ②ドライブと逆の向き(トップのほう)へ動く
    ③じっとしている

    のいずれが効果的なのでしょうか?
    感覚的には②が妥当な気がしますが、ヨシさんはどのようにお考えですか?
    もしくは、DFの動きによって判断されたりするのでしょうか?

      • バスケのヨシ
      • 2015年 5月25日

      的確なご質問ありがとうございます。

      まだこの記事では、説明できていませんでしたが、オフボールの合わせの基礎(ドライブの合わせも同様)は、「DFの動きを見て、DFが一人で二人を守れないようなスペーシングをとる」「ズレを優先させる」ということです。そのことを繋げると、45°とコーナーの動きも、今回紹介した合わせの仕方と同じように説明することができます。

      結論をお話すると、
      45°とコーナーの合わせの場合は、
      ①自分のDFがドライブに目を向け、マークを外している+ゴール下に飛び込む空間がある→渦の方向に従ってリング方向へ逃げる
      ②ドライブが成功していない(=ボールマンがズレではない)、自分がいる方向にドライブをしてきた(=ハンドオフ)→ドライブと逆の向き(トップのほう)へ動く
      ③自分のDFがドライブのカバーによっていない(=じっとしていれば、ドライブが成功する)、自分のDFがドライブのカバーによっている+ゴール下に飛び込む空間がない→じっとしている

      という読み合いを行うことになります。
      (この読み合いが、2対1の「駆け引き」というバスケの醍醐味だと思っています)

      今回は、一番わかりやすい例として、45°からトップへのドライブの合わせを紹介しました。narikinboyさんがおっしゃるように、ドライブの合わせの全てが渦の理論に従うのではなく、状況によって変わることがあります(基本は、渦の理論です。渦の理論を応用すると、オンボールスクリーンの合わせ方も同じように説明することができます)。その「状況」というのを判断する要素が「DFの動き」です。これからの記事で、駆け引きやオフボールの基礎など、今回の記事と繋がる内容を更新していきたいと思っています。

      コメントありがとうございました。
      また何かありましたら、お願いいたします。

      記事の更新少しずつ行います!

        • narikinboy
        • 2015年 5月28日

        なるほど!
        前提となる理論の「ズレ」への着眼が無かったですね!
        よくわかりました!
        ありがとうございます!

        記事の更新、いっつもチェックしてます!
        楽しみです!

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