カイリーがドリブル練習の前にやっている「ある不思議な練習」

「カイリー」

という言葉を聞いたら何を思い浮かべますか?

 

おそらく、ほとんどの人は、

「ドリブル」や「ボールハンドリング」

を思い浮かべるはずです。

 

それくらい、カイリーのドリブルは異次元で、

NBAの中でもトップクラスなので、大好きな人も多いはずです。

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このハイライトなんて何度見ても飽きないですよね。

 

自分もバスケが好きになったきっかけは、

NBA選手のクロスオーバーやドリブルに憧れたからで、

特に中学高校と毎日ドリブル練習に時間を使ってました。

だいたい一人で一時間くらい毎日ドリブルをついてたと思います。

 

 

・・・そんなカイリーがドリブル練習をする前に、

実は、「あるおかしな練習」をしているそうです。

 

最近、Bリーグでプロバスケットボール選手として活躍している知り合いとバスケをする機会があって、

オフシーズンの間に、アメリカのスキルトレーナーから学んだというドリブルのつき方とかを教えてもらったのですが、

そのとき、教えてもらったのが「カイリーのおかしな練習」でした。

 

そのプロの友達が教えてくれたのは、

いわゆる、複雑なクロスオーバードリブルではなくて、

・きちんと止まること

・スタンスを広く保って一歩を大きくすること

・最小限のドリブル回数で相手を抜くこと

といった基礎的なことが中心でした。

 

そして、最後に、

「これはスキルトレーナーの人が言ってたんだけど・・・」

と言って、カイリーの秘密を教えてくれました。

 

 

それは、

「ドリブル練習の前に、ピボットの練習を1時間やっている」

という事でした。

 

ディフェンスを想定してドリブルをつかずに、

1時間、ひたすらピボットの練習をするそうです。

 

あれだけのボールハンドリングスキルを持っているのに・・・!

 

 

これは、カイリーを知っている人なら、

誰もが意外に思えることなんじゃないでしょうか。

 

そして、そのプロで活躍している友達も、

複雑なドリブルスキルとかよりも前に教えてくれたのは、

止まることだったり、ピボットだったり、そういった「基礎」でした。

 

 

よく、「基礎が大事だ」と言われますが、

あのカイリーがドリブル練習をする前に、ピボットの練習を1時間している

ということを知ったら、「基礎が大事だ」っていう言葉の意味が変わってきますよね。

 

 

・・・そんなこと、本当にカイリーはやってるの?

 

と、もしかしたら思う人もいるかもしれないので、

カイリーが実際に説明している動画を紹介したいと思います。

 

それは、カイリーが東京にやってきた去年の話。

初めて来日したカイリーはまずインタビューを受けたのですが、

その中で、司会の方がファンからもらった質問をカイリーに投げかけました。

 

ファンたちが気になるのは、やっぱり「ドリブル」です。

 

 

司会者

「普段、行っているハンドリングドリルは何がありますか?」

 

カイリー

「まずは、自分の中でどんな動きがしたいのかという創造力を働かせて、コンビネーションも全て想定する。相手がどういうディフェンスをしてくるかも想定して、最終的には絶対に止められないというコンビネーションを創り、それから練習に入る」

 

・・・これだけでも、かなり意外な視点です。

 

そういえば、コービーも練習前に、

ボールを持たずに持っている想定でフットワークやシュートの想定、

ボクシングでいう「シャドーボクシング」なるものをしていたと言われています。

(これはシャックがコービーの練習風景について言及しているときに言っていました。)

 

 

・・・

 

そして、次の質問へ。

 

司会者

「ドリブルはどれくらい低くできるんですか?」

 

この後、カイリーは、

「これはたぶん、(ここにいるみんなは)おかしいって思うと思うけど、」

と話し始めます。

 

そして、質問とは直接関係ないような話を始めます。

 

「一箇所に止まって、ひたすらピボットを踏む練習をする。これはよく周りから馬鹿にされるんだけどね。これをひたすら頭の中で創造力を働かせながらやるんだ。これはディフェンスを想定して、自分の脳みそをトレーニングしているんだ。常にディフェンスがどうやって守ってくるかを想定しながらやっている」

 

司会者の方からすると、

質問の回答ではないような話でしたが、

これがカイリーにとって、

「ドリブル練習よりも重要になる練習」

なのかもしれません。

 

だから、「どれくらい低くドリブルができるか?」という質問をされた後に、

普段やっているピボットの練習をしていると答えたんじゃないかなと思います。

 

 

1時間のピボットの練習。

 

当然、自分はやったことがないし、

多くの指導者や選手もやったことがないはず。

 

そして、おそらくこれをやっていたら、

カイリーが自分で言っていたように周りから、

「おかしい」と笑われたり馬鹿にされたりするのかもしれません。

 

それくらい珍しいということで、

珍しいからこそ、価値が高いということ。

 

からかわれたとしても大丈夫です。

 

「これ、カイリーがドリブル練習の前に1時間やってるらしいよ!」

と言えば、笑っていた選手たちもその場でピボットの練習を始めるでしょう。

 

 

僕は以前も書きましたが、

10,000時間以上はドリブル練習をしてきて

自主練といったら1時間のドリブル練習からスタートでした。

 

でも、ドリブル練習には落とし穴があって、

・玉離れが悪くなる

・すぐドリブルをつく癖が身についてしまう

・1対1で相手を抜くことだけを考えてしまう

・シュートやパスをする選択肢や楽しさを忘れてしまう

といった問題があるということを自分で経験しました。

 

もちろん、ドリブルはバスケの楽しさの一つなので、

ドリブルを練習すること自体が悪いという意味ではありません。

 

ドリブルが楽しくなかったら、自分はバスケを始めていなかったかもしれません。

 

なので、その辺りは受け取り方次第なので、

良い悪いは状況によって変わることだと思います。

 

 

そして、ドリブル練習で見落としがちなことの一つが

カイリーがドリブル練習の前に練習している「ピボット」なのだと思います。

 

ピボットがハイライト動画に載ることはほとんどありません。

 

カッコいいクロスオーバーの方がハイライトになるし、

凄さがわかりやすいから拡散もされやすいものですからね。

 

でも、ハイライトには映らない「基礎」も重要。

 

そして、実は、

「基礎がハイライトを生み出してくれている」

という順番なのだと思います。

 

「基礎は大事」と言われますが、

カイリーから言われると身にしみて感じますね。

 

 

カイリーのように、

ドリブル練習やチーム練習の前に、

「ちょっとおかしな練習」を取り入れたらいかがでしょうか。

 

NBAで凄いのはダンクだけじゃない。

 

 

 

PS.

カイリーのインタビュー動画はこちらから。

今回の記事の内容の部分から動画がスタートします。

記事には載せてない他の質問も載っているので、是非どうぞ。



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