40点差で負けて「楽しい」と思ったことありますか?

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今日、また一つ心温まるバスケの場を見れました。
 

僕は今、母校の大学に関わっているのですが、

(といっても練習は月に4日ほどしか行けません)

ここで発信しているようなことを選手に伝えながら、

選手から色々なことを学ばせてもらっています。

 

今日の話は、その中で生まれた物語。

 


一ヶ月前の2月に練習試合をとある高校としました。
 
僕が関わっている大学生チームと試合をしたところ、
40点差で自分たちのチームが勝てたのですが、
一人ひとりの技術力を考えたら、それだけの差が生まれるような試合ではなかったし、

練習量でいえば、100%高校生たちの方が多かったのです。

 

僕が関わっている母校は、

プレイヤー6人、高校時代は全員地区大会敗退、

大学のキャンパスが4地区に分かれているので休日の二日間のみ全体練習、

平日は一人や二人で練習をしているという環境です。

 
 
だから、試合後、
高校生たちに今日のバスケについて聞いてみたところ、
 
「聞きたいことありすぎて・・・笑
何をしているのかわからなかったです。
でも、楽しかったです。」
 
と言っていました。
 
 
40点差で負けたのに、楽しかったといえる試合。
 
そんな試合があるんだと僕も驚いたし、
それくらい40点の差をつけているのは、
小さな差であることを高校生たちも実感していたのだと思います。
 
少しだけ大学生たちが賢かっただけ、です。
 
 
一人ひとりのシュート力も身長も、
両チームに差はほとんどありません。
 
でも、ただ少しだけ「賢さ」に違いがあって、
ちょっとだけ大学生が賢くオフェンスをしていて、
ちょっとだけ大学生が賢くディフェンスをしているだけでした。
 


 
試合後、指導者の方と話してみると、
生徒のために沢山の知識を学ばれている素晴らしい方でした。
 
ただ、選択肢が多い分、
「選手たちに合うものがなにかわからない」
「結局、型にはまってしまって自由がなくなる」
ということを言っていました。
 
 
そして、賢者のバスケを見て、
「Princeton Offenseですよね。あんなに効果があるとは思いませんでした。ディフェンスも緩急の考え方も、日本バスケットボール協会の考え方とは真逆なものが多いですね。あれなら生徒たちもできるだろうし、いいですね、プリンストン。今度、是非教えてください」
ということを言ってくださったので、
合同練習をすることになりました。
 
 
そして、合同練習の今日。
 
練習の前に打ち合わせをしていたところ、
僕のサイトを前々から見ていたそうで、
最近、「賢者バスケ」にも参加したと報告してくれました。
  
  
 
そして、今日、合同練習をしたところ、
 
高校生たちは、一日で見違えるように変わり、
バックドアカットが決まるたびに拍手が生まれ、
味方同士で指を指し合い、感謝の気持ちを伝えていました。
 
 
強さではなくて、賢さ。
 
強さはすぐに身につくものではありません。
練習の積み重ねが必要なことが多いです。
 
  
でも、「賢さ」は違います。
 
知っているか、知らないか。
 
 
これだけです。
 
 
だから、誰でも賢くなれるし、
誰でもその道を伝えることができます。
 
 
今日の指導者は、選手たちでした。
 
大学生たちが高校生たちに対して、
賢いバスケットボールを伝えていて、
僕と監督の方はそれを見守っているだけで、
良いプレーに対して「いいね~」と拍手を送るのみ。
 
 
 
合同練習を終えた後、
高校生たちが最後にこう言っていました。
 
 
「また一緒に練習したいです」
 
 
また部活がしたい。
また練習がしたい。
また試合がしたい。
 
こう思えるチームが当たり前になるべきで、
これが今、当たり前だと言えない部活動の世界は、
これだけ豊かな日本でもったいないとしか言えないです。
 
 
僕がミニバスの頃、
とある大会の挨拶でこう言う大人がいました。
 
「今、君たちがバスケットボールができていることは当たり前のことではない。世界にはバスケットボールがしたくてもできない子供たちはたくさんいる。精一杯バスケットボールを楽しんで、そして、勝利を目指してください」
 
 
当時の僕は、この言葉を実感できずいましたが、
両親は「あの人は凄くいいことを言っていたね」と言っていたのを覚えています。
 
 
これは、単なる綺麗事でしょうか?
 
 
バスケの駆け引きはこれだけあるのに、
「バスケがつまらない」「部活が楽しくない」
といって、駆け引きの次元にまでいけないチームをいくつも見てきました。
 
全国大会に出場している強いチームの中にも、
「やっと引退できる」と負けた後に思う選手がいると言います。
 
 
これだけ豊かな国なのに、
スポーツの次元は決して高くない。
 
部活動という素晴らしい制度のおかげで、
誰もが自分のやりたいスポーツを選べる環境があるのに。
 
 
もったいないの一言です。
  
 
 
今日、高校生たちは、
「チームでの共通理解」と「バックドアカット」
を少し練習しただけです。
 
それだけでチーム全体の雰囲気が変わりました。
 
選手たちはパスが通るたびに笑顔になり、
ミスをしても、その原因を話し合っていました。
 
それまでは、そのような雰囲気はありませんでした。
 
   
でも、今日は、まるで別のチームかのように、
自分たち工夫して協力し合ってプレーしていました。
 
  
 
これだけ小さな変化が
チームを大きく変えることがある。
 
そのことを改めて実感しました。
  
 
 
だからこそ、全てのチームが
・指導者が指示を出し続けないと選手が動けない
・チーム内の仲が良くなくてバスケが楽しくない
・オフェンスでどうやって動けばいいかわからない 
・プレッシャーディフェンスに対抗できず何もできなかった
といった壁を乗り越えていくべきです。
  
その壁は、視点を変えたらすぐに乗り越えられます。
 
 
そこを乗り越えられないのは、
ただ単に、賢いバスケを知らないだけで、
これまでの世の中に、その道がなかったからです。
 
 
僕の本音は、
 
そんなところで停滞するのはもったいない。
知識を学んで一日でも早くその壁を乗り越えて、
駆け引きの次元でバスケをしていきませんか?
 
です。
  
 
日本のバスケットボールの土台となる型、 
それが「Princeton Offense」であると思っています。
 
これが全てではありません。
 
でも、この型を学ぶことで、
自分たちの最低ラインを引き上げることができて、
悩みの次元が上がり、バスケの次元が上がります。
 
本当に少し賢くバスケをするだけです。
 
知っているか知らないか
だけです。
 
 
 
全てのチームが
 
今抱えている悩みから開放されて、
チームメイトや指導者と協力し合って、
自分たちだけのバスケを創っていく過程を楽しみ、
それを披露するために試合をして勝敗を競い合う。
 
相手に対して敬意を払い、
相手の良いプレーに対しては拍手を送り、
勝っても負けても、お互いに学び合う。
 
指導者は選手が楽しめる場を作り、
選手が自由にプレーできる選択肢を与え、
選手たちの選択を楽しみながら見守り、
選手と一緒に理想に向かって歩んでいく。 
 
勝って相手に限界を伝えるのではなく、
勝って相手に楽しさや可能性を伝える。
 
 


そんな風になったら、
どれだけ日本のバスケが面白くなるのか・・・

想像するだけでエネルギーが高まります。
 
そんな世界を僕は創りたいです。
 
 


だから、この「賢者バスケ」を
日本のバスケットボールの土台にするために、
これからも賢者バスケを高め続けていくし、
賢者バスケの価値を伝え続けていきます。
 
 
バスケに関わる全てのチームが
バスケをすることでエネルギーを高められて、
より自由で楽しい時間を共有できますように。
  
 
僕自身、沢山のことを学ばせてもらった一日でした。
 
 

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