この前、とある学生の試合を見ていて感じたこと。
「型にはめるのは良くない」といってフリーオフェンスをしているチームはたくさんある。でも、明らかにまずは型にはめた方が自由で楽しくなることがほとんど。型があれば味方の動きがわかる。スクリーンプレーの流れが止まらない。パスが回る。スペーシングが良くなる。一体感が生まれる。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
フリーオフェンスの限界
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
・味方の動きがわからない
・どうやって動けばいいわからない
・得点力がある選手だけが活躍する
・意見が偏る
・ボールが止まる
・指導者が指示を出さないと動けない
個人技術や身体能力で相手の方が上回っている時ほど顕著にあらわれる問題。
フリーオフェンスだから動き方がわからない。誰かが1対1をしないと動けない。その1対1で勝てない相手と対戦したらどうしていいかわからなくなる。とりあえず動き回ってみても、結果、味方の邪魔になる。スペーシングが悪くなり実質4対6の状況になる。原因がフリーオフェンスにあると気づけない。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
なぜNBA選手たちはスクリーンプレーを使うのか。それは攻守ともに世界最高レベルだから。単純なアイソレーションだけでは流れを作れないから。それは日本のバスケでも同じ。部活でも同じ。個人技術や身体能力で勝てなかったら諦めるんじゃなくてスクリーンプレーを使えばいい。それをNBAは示している。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
何となくのスクリーンプレーではフリーオフェンスと大して変わらない。悪く言えば、味方とのスペーシングを悪くしているだけ。それなら止まってスペーシングを保って1対1で勝てるポジションに合わせた方がフリーが生まれる。大事なのはスクリーンプレーとスペーシングの両立。そして流れ。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
フリーオフェンスあるある
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
1対1で勝てない→とりあえず動こう→スペーシングが悪くなる→実質4対6になる→ミスが増える→ミスの原因が相手が強いと勘違いする→負けの原因を相手に作る→自分たちのオフェンスに原因があると気づけない→ディフェンス練習をしよう走ろう厳しくしよう→楽しさが減る
フリーオフェンスあるある
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
指示を出さないと選手が動けない→選手と意思が合わなくなる→「なんで〇〇しないんだよ!」とストレスが溜まる→選手は混乱する→指導者の目を気にしてプレーするようになる→指導者の期待に応えるためにプレーする→主体性がなくなり楽しくなくなる→練習意欲がなくなる
→それを見て「やる気あるのか!」と怒ってしまう→そう言われれば言われるほど「やる気がない自分」を作ってしまいもともとやる気があったのになくなる→「あ、自分はやる気がないのか」と勘違いしてしまう→「選手は向上心がないのか。なら指導する意味なんてないな」と勘違いしてしまう
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
「型をやると型にはまっちゃうじゃないですか」と考えてしまうのこそ、「固定概念」という型にはまっている。誰がそれを言ったのか?どこからそのイメージがあるのか?実際にそれを体験したのか?それを冷静に考える必要がある。ほとんどの場合は「型」という言葉にあるイメージが作り出しているだけ。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
本来、「型」は自由を作るためのもの。型にはまるというのは初期段階。そこで止まるから自由がなくなる。型を取り入れたら最初は自由がなくなるのは当然。それは赤ちゃんから大人になる過程と同じ。誰からも教育されなかったら言葉も何も知れない。型がないのは赤ちゃんを放置してるのと同じ。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
赤ちゃんを放置していて(型がない状態でフリーオフェンスをしていて)、泣き止まなかったりしたら、それを誰かのせいにしても何も始まらないのと同じで、相手のせいにしても何も始まらない。原因は全て自分にあると思えば解決策が見つかる。誰かのせいにして被害妄想を抱いたらそこで成長はストップ。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
型=セットプレー×フリーオフェンス
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
型はセットプレーのような共通理解を作り、フリーオフェンスのような自由を作る。セットプレーのようにスクリーンプレーの約束事があり、フリーオフェンスのように1対1ができる。そんな本当の自由を作ってくれるのが型。型は本当の個性を見つけるきっかけ。
「じゃあどんな型があるの?」「何がいいの?」という疑問には、「どんな型でも徹底的に深めたら自由と個性が見つかります」ということになります。何が正解かは選手と指導者が決めること。型は型でしかなく、最終的に辿り着くのはオリジナルなオフェンス、バスケットボール。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
ただ、どんな型でも良いとは言え、できる限り、どのチームが採用しても最低限の個人技術とチーム力が身につくものであるのが理想。型に一度はめた時点ですぐに一定の成果が現れるものが理想。そうすれば型があっても生まれるバスケは一段も二段もレベルの高いものになり、チームや選手の個性が生きる。 pic.twitter.com/jt8THelXf0
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月18日
型があるから共通理解が生まれる。共通理解があるから良いプレーを共有できる。チームの成長が共有できる。でも、型があるから良くないプレーも見えてくる。ただ、「良い」「悪い」を決めているのは自分たち。型は自分たちにとっての良いを見つけて、悪いを悪くないに変える土台。 https://t.co/jqCpLgsPVU
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月24日
良い時もあれば悪い時もある。それが見えるようになるのが型。良い時の共通点を集めればコツになる。でも、最終的に大事なのは良い悪いからの卒業。全体の流れを見て修正すること。ゲームの流れを切らないこと。この部分が一番難しく、型があるからこそ囚われてしまう時もある。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月24日
でも、それすらも大切な経験の一部。全てが良いとは限らない。良くない時間も必要だったと思えるようにするためには、その経験を次に活かすこと。型があれば全ての時間が次に活きる。型がなければ経験は断片的で繋がりが見えない。型から自由を探すためには途中で止めないこと。次に繋げること。
— NBAで凄いのはダンクだけ⁉︎ (@nbanotdankudake) 2018年10月24日
これは試合を見ながら思ったことをそのまま文字にしています。
なので、きっと、
ブログを書こうと思って書いたときの言葉よりも、
より、その場にいる選手や指導者に向けた言葉になっていると思います。
(もちろん、毎回のブログ記事もそういう気持ちで書いています)
なんとなく、フリーオフェンスを批判しているだけに見えてしまうかもしれませんが、
そうではなくて、フリーオフェンスにも必ず良いところがあるという風に思っています。
ただ、それだけでは限界があるのも事実。
「じゃあ、型を取り入れたら勝てるんですか?」
というと、それも一概に勝てますと言えるものでもない。
勝つといってもどこに勝てば「勝てるようになった」と言えるのか。
そういう言葉の定義を議論していったら、
いつまでもどこまでも終わりが見えなくなる。
ただ、型を取り入れた方が
確実に、今よりも楽しめるだろうし、
チームは確実に今よりも成長できし、
指導者もイライラすることもなくなる。
そう強く思ったので勢いのままツイートしました。
型を取り入れたら全てが上手くいくとは限りません。
でも、型というチームの軸があれば、
上手くいかない時期も上手くいく時期も、
選手と指導者で一緒になって共有できる。
それが何よりも大事なことだなと思います。
目の前にいた選手たちは、
明らかにプレーがバラバラになっていたし、
指導者は選手が思うように動いてくれないことに対してストレスをためていた。
型を取り入れたら、そういうことはなくなる。
型がすべてではなくて、
最終的には、「型」から「形」に変えること
それがバスケットボールを自由にするということ。
「型」という枠組みをまずは取り入れて、
そこから自分たちに合った「形」に変える。
これはバスケットボールに限らず、
どの競技でも、どの分野でも当てはまる本質。
フリーオフェンスの限界を感じている選手、
特に、指導者は「フリー」という言葉の意味をもう一度考えて、
自由すぎることが選手たちを縛ってしまっていることを知ってもらいたい。
そして、型という一見不自由なものを取り入れることで、
今までは見えなかったチャンスや個性が見えてくることを知ってもらいたい。
型は自由を作るきっかけ。
チームの軸を作って、
失敗も成功も全てを集約させて、
時間が経てば経つほど自由が見えてくる。
チームとしての一体感を感じられる。
ただの個人技術を見せる場ではなくて、
「チーム」としての一体感やパスや戦術を見せる場として、
どの試合も行われていくようになると面白くなるなと思います。
守破離という型を活かす文化がある日本だからこそ、型を取り入れたバスケットボールを。
型について、自由について、
戦術やバックドアカットやスクリーンプレーなど、
Princeton Offenseという型を通して深めているコミュニティ
「賢者バスケ」への参加はこちらから。
結局、どの情報も賢者バスケに今は集約させていますが、
そうやってできるのも、一つの型を徹底的に深めているから。
どの情報も一つに繋がる。
この感覚を是非体験してみてください。
PS.
多くの方に引用ツイートをしていただいたので紹介させていただきます。貴重なご意見ありがとうございます!
これはバスケ以外でもそうだな。
— takashi saito/齋藤 隆志 【favorite garden】 (@favoritegarden) 2018年10月18日
型、フレーム、基礎があって
その外がわかる。みたいな https://t.co/lvlCxWXhbP
自由と無秩序は同じではないということ。
— Tsuchi/20 (@Tsucchy20_4) 2018年10月18日
枠組みの中でプレーすることで自由になれる。
枠組みがない中で好きなようにプレーすれば、それは無秩序な状態にしかならない。 https://t.co/NOPSqD9xK9
これ、すごいわかります。
— モコ (@lallal24) 2018年10月18日
どんどん悪循環にはまるパターン。 https://t.co/TqebMHd49d
サッカーも一緒で、
— 松本大輝 (@daifoot1209) 2018年10月18日
「育成年代にはとにかく自由にプレーさせよう」
といって、ある程度の型がなければうまくプレーすることができないということを知らずに型をつくろうとしない指導者は多いと思う。 https://t.co/8yyoxvXaHB
そう型にはめるために型があるのではなくてより自由を描くために型がある。型とその理由がわかってこそそれを囮につかった効果的なプレー分岐が何人かでイメージできる。
— 轟天雷凌振【大砲野郎】 (@hotfashion1976) 2018年10月18日
自由ってのはそういうことだ。 https://t.co/jsYZQBNSJi
まったく同意。
— バスケ男 (@MizuideGoyaman) 2018年10月18日
じ問題は多くの場合
「戦術は応用だ」
と捉えられていることだと思う。
「体力、技術、1対1が基礎」
「基礎ができてから応用」
「だから戦術はまだ早い」
このパターン。 https://t.co/RTjTNVWE9B
絵の練習する時もまずデッサン、ようは模写から始まるよね。何もない状態から描いても画力は上がらないことはないけど効果はかなり薄い。歴史上の有名画家や漫画家とかは絶対みんな模写がうまい。 https://t.co/mvQp3Iuuyi
— ひらかわ (@tft244) 2018年10月18日
セップレーの限界
— 素人のバスケ (@XmOrP8aJtNKSbxR) 2018年10月18日
・変化に弱い
・バスケIQが育たない
・戦術に合わない選手が出る
・個を活かしきれない
・責任の所在が不明確
・能力の低いメンバーに足を引っ張られる
ビジネスでもスポーツでも
個を軽視してチームプレーを押し付ける日本が世界に通用しない問題 https://t.co/UaU37aCqXB
「型(モデル)」はチームでプレーのイメージを共有するためのもの。必要に応じて「型を破る」のも必要。「型」がないと「型」を破れない。自由と無秩序の違いって、やっぱり大事。 https://t.co/7gDrfCFSmi
— かおる♂ (@18_kaorun) 2018年10月18日
コメントを残す