クリス・ポール式 ステップバック~NBAはバスケの教科書~

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こんばんは、バスケのヨシです。

前回の五郎丸歩選手の記事がかなり人気で、ここ数日2千人以上の方が記事を読んで下さっています。中にはバスケとは関係のない方もリツイートしていて、それだけ今の日本の部活制度、スポーツ界には問題があるのだと思いました。自主的に高めるのがスポーツの醍醐味ですが、監督の指示通りに動くことでしかプレーの選択肢を選べない状況は、人間らしくないですし、ロボットのように扱われているのと同じです。それも一つの体罰だと僕は思いますが…。また何か感想や意見があれば是非教えてください。

あまりこういった日本の問題点に関しての記事は書かずに、「こうなってほしい」「こんな楽しさがスポーツにはある」ということを伝えていこうと思ってずっとブログを書いています。でも、事実として問題となっていること(もちろん全てのチームではありません)に関しては、しっかりと言っていった方が良いなと今回の記事を通して思ったので、またこういった記事を書きたいと思います。少しでも良い方向に向かっていくことを願っています。

 

 

今回は、クリス・ポールのステップバックについてです。以下の動画をご覧ください。

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目次

1.クリス・ポールとジェイムス・ハーデンの違い

2.NBAフィルターを作るということ

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1.クリス・ポールのジェイムス・ハーデンの違い

ポールのステップバックは、ハーデンが行っているようなものとは少し違います。その違いを考えずにただ形だけを真似してもなかなか上手く行きません。ポールは動画を見て頂ければわかるように、「パスをするかどうかの駆け引き」を常に行いながら、相手を油断させてステップバックをしています。それに比べてハーデンは、「ドライブをするかどうかの駆け引き」を行いながら、相手の重心を後ろに移動させてステップバックをしています。同じステップバックでも、それまでの過程で違いがあります。

※動画の最初のシュートは、パスとの駆け引きではなく、イバカと完全に1対1の状況でステップバックを行っています。2つ目の動画、3つ目の動画はパスの選択肢を相手の中に入れて、そこからステップバックをしてシュートを打っています。

 

『ハーデンのステップバック』

 

ポールの場合は、自分のDFを見ているのではなくて、味方を見て「パスをする」という雰囲気を出しています。その時点からスピード変換をさせてステップバックをするので、DFは対応できていません。腰の高さを変えずに、低いまま速いリリースでシュートを打つといういうところも学べるところだと思います。さすがポールですね…。

 

 

2.NBAフィルターを作るということ

NBAフィルターとは、NBAから学べるバスケの本質や基礎が見えるようになる視点のことです。

今回はポールのステップバックについて取り上げましたが、このようにしてNBAを見ている時に「今のプレーはどうなってるんだろう?」ということを考え、スローモーション再生んを繰り返し、他にも同じプレーがないかを探し、検証していくことで新しい概念が生まれます。

 

概念とは、共通認識できる物事の枠組みのことです。

例えば、僕らは「スイカ」という概念が赤ちゃんの時から成長していくにつれて生まれています。なので、「スイカ」という言葉を聞けば、誰にとっても同じ「緑で黒い線が入っていて、食べると甘い、果物のようだけど実は野菜の美味しい食べ物」というイメージを共有することができます。僕らは世界がどうなっているのかを何も知らないまま赤ちゃんの時を過ごしていましたが、「言葉」を定義していくことで、共通認識できる概念を生み出して、世界をより正確に見えるようにしていきました。

 

これは、NBAでも全く同じことです。

「NBAのバスケってなんかスゴい」というように、NBAの世界は抽象度が高いので、誰かに説明しようとしても「とりあえず見ればわかるから!」というような説明になります。感覚はスポーツで大切ですが、抽象度が高いままだと誰かにその良さを伝えることもできません。世界最高峰のバスケリーグなので、誰もがNBA選手のようにバスケが上手くなりたいと思っているはずだし、NBA選手のプレーの秘密を知ってみたいと思うでしょう。

 

そんな抽象度の高い世界に、「言葉」を定義して、「概念」を作っていけば、「NBAのバスケはこうなっている」「NBA選手は〇〇っていうプレーがあるから世界最高峰なんだ」「NBAのバスケはこうなっているから自分たちに当てはめても学べるところはある」というように、僕らの世界とNBAの世界を繋げて話すことができるようになります。

 

NBAフィルターとは、そういった視点のことです。

 

だから、NBAを見ている時に

「今のプレーはどうしてそうやったんだろう?」

「今のフォーメーションは何か決まりごとがあるのかな?」

「あの選手はオフボールの時にあんな動きをするのはなんでだろう?」

「スクリーンを使う時はどんなことを意識してるんだろう?」

というように、NBA選手の動きに疑問を持って見てみると、「仮説」が生まれます。

 

その仮説に基づいて、「じゃあ、この仮説が本当に客観性のあるものなのかを他のプレーを見て検証してみよう」というように考えて、その疑問を解決できるように色んなプレーを見ます。この時に見るものは、NBA試合だけではなくて、自分たちのバスケや日本の試合など様々なバスケの試合です。そうすると、客観性のある概念を生み出すことができるようになります。

 

 

 

「仮説を立てて、検証する」

僕は理系ではないですが、同じようなことが数学や物理の世界、科学の世界でも行われていますよね。

学校で習ってることはそのままそっくり「因数分解を使うと…。」というようには日常で活かすことができません。でも、抽象度を上げれば、学校での数学や物理の思考の過程とNBAからバスケを学ぶ上で必要な概念を作る過程は同じようなものであることがわかります。

physics

「NBA選手は同じ人間じゃないんだから、学んだところで意味ないだろ。」

なんてことを言う人はこの発信を受け取っている人の中にはいないと思いますが、

NBAから何かを学べないか?と考えて、概念を作っていくことは、必ずバスケの向上に役立ちます。

 

 

誰も、NBA選手と”同じプレー”はできません。

 

でも、NBA選手”のようなプレー”はできます。

 

武井壮さんが以前こう言っていましたが、これは要するに

「生まれつきの身体特性には差があるから、全員が同じ動きができるわけがない。だから、誰かと同じプレーができないことに人間としての優劣はなく、自分自身の生まれ持った身体と頭を使って、自分の可能性を広げて、楽しむことがスポーツの醍醐味。」

ということだと僕は解釈しています。

僕はNBAのことを記事にして発信していますが、もちろんNBA選手と同じようにプレーすることなんてできません。自分よりもバスケの実績がある人、上手い人なんて数えきれないくらいいます。上手い下手の基準は何かわかりませんが、プレーするたびに「下手くそだなぁ!笑」と思っています。

ただ、「もっとバスケを楽しみたい」「NBA選手みたいにプレーしたい」「生まれ持った自分の身体特性を生かして、昔の自分よりも少しでも上手くなりたい」と思ってNBAを見ているし、練習をしています。

 

 

NBA選手がどうやってプレーしているのかということを、

知らなかったら、何百時間練習をしてもNBA選手のようにプレーすることは不可能です。

 

でも、

「ポールのステップバックは、腰の高さを変えていないから早く打てている」

「ハーデンのステップバックとは違って、パスをする雰囲気を出している」

「オフボールの時は、隣の味方との間隔を保ちながらプレーしているから、バスケが自由になっている」

というように、NBA選手のスゴさを知れば、いつかはNBA選手のようなプレーに近づくと思っています。

 

武井壮さんは、こう言っています。

昨日の自分よりも、今日の自分が何か成長しているように毎日を送っている

武井壮さんは、19歳の時と42歳の今で、100m走のタイムが変わらないそうです。

 

毎日、昨日の自分よりも今日の自分が成長しているように、トレーニングを少しずつ繰り返しているからこそできていることだと思います(Tiwtterをフォローしていれば、夜中から坂道ダッシュをしていることを知れます)。

 

NBA選手と同じプレーができなくても、過去の自分よりも少しでも上手くなって、少しでもバスケが楽しくなれば、そこにスポーツをしている価値があると思います。誰かと比べて、上手い下手を比べるよりも、自分の過去と比べて上手い下手を比べればいいんです。NBAフィルターを作り、NBA選手のスゴさを知ることは「今よりも少しでも上手くなる」ということを必ず助けてくれます。

 

NBAのバスケがどうなっているのかを考え、検証していくことで、NBAを見ることがバスケの勉強になり、NBAがバスケの教科書に変わります。文字や言葉で理解するよりも、NBA選手の動きを観察して、自分自身で考えていくことにスポーツの楽しさがあると思います。

 

NBAを見るときは「疑問」を持ちながら、NBAのスゴさを探っていきましょう!

 

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