シュートを打った後、どこを見ていますか?

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こんにちは、原田です。

 

今回は、ここ最近で一番衝撃を受けた話を紹介します。

 

それが何かというと、

今まで全く意識してこなかった、

「シュートを打つ時(打った後)の目線の使い方」

についてです。

 

今、自分のシュートを少し思い出してみてください。

シュートを打つ時、どこを見ていますか?

ずっとリングを見続けていますか?

それとも、空間を見るイメージでリングはぼんやりと視野に入れている感じですか?

 

大きく分けると、このどちらかになるかなと思います。

1.リングを見続ける

2.空間をぼんやり見る(ボールの軌道を追う、入る軌道にボールを乗せる)

 

 

僕はシュートを打つ時の目線は特に意識したことがありませんでした。ずっとシュートフォームは改善し続けているのですが、変えるとしても「ボールの持ち方」とか「フォロースルー」とか、そういう手や足腰が関係してくる部分で、「目」というのは特に変えずに「リングにシュートを打つんだから、そのゴールに集中した方がいいはず」と思っていました。なので、僕はシュートを打つ前から打った後も、ずっとリングを見ながらシュートを打ってきました。

 

でも、ここ最近、

・空間を見る(ボールの軌道を追う)

という目の使い方を知りました。

 

それに気づいてから、NBA選手や身近にいる人のシュートを見る時に「目線」に注目するようになったのですが、

僕の身近な人のシュートを見ていくと、”ある仮設”が立ちました。

 

それは、

「空間を見ている(ボールの軌道を追う)人で、シュートが下手な人はいなんじゃないか?」

というものです。

 

つまり、シュートを打つ時に空間をぼんやり見ている人はシュートが上手いんじゃないか?ってことです。

 

※ここでいう「シュートが上手い」「シュートが入る」っていう言葉の定義は、もちろん、僕の感覚的なものなので数値化したわけではありません。

僕が入ると思ってる人もNBA選手とかそういう上の人と比べていけば「入らない」になるだろうし、そもそもシューティングでシュートが入っても試合で決めないと意味がないとか、

この場での定義みたいなものを設定しないと、「これもあるんじゃないか?」っていう例外みたいな意見が永遠と出てしまうかと思うのですが、

それを話していくと何も本題が進んでいかないので、ここでは僕や僕の身近な人が感じる「シューター」と呼ばれるような人たちのことを「シュートが上手い人」として話を進めていきますね。

 

 

で、この仮説について今回は考えてみたいと思います。

 

【シュートを打つ時に空間を見ている人→シュートが上手いんじゃないか?】

 

もちろん、全ての人がそうというわけではないし、

「シュートを打つ前も打った後もリングを見続けている人」でシュートが上手いという人もいます。

ただ、僕の感覚的には、シュートが上手くない人(得意ではない人)でリングを見続けている人はいるけど、

シュートが上手くない人で、空間を見ながら打っている人はいないように思います。

 

 

・・・ちょっと言葉にすると複雑ですね(笑)

 

僕の仮説を図で表すと、こんな感じです。

 

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僕は最初に身近にいるバスケ仲間のシュートを見て、この仮説を立ててみました。

それで、この仮説をもとに、今度は「検証」が必要になるので、

今度は「NBA」という世界でどうなっているのかを調べてみました。

 

こういう新しい発見、独自の理論的なものをつくるためには、

1.仮説を立てる

2.その仮説をもとに検証する

3.仮説に当てはまる事例をまとめて、共通する要素(や原因)を抜き出す

4.仮説に当てはまらない事例(例外)があれば、仮説を修正するか、例外としてインプットする

5.独自の理論をつくる(※あくまで絶対的なものではない)

というのステップが必要なのだと思います。

 

僕は物理を学んでいたわけでもないし、むしろ、そういう数字とか科学的なものが苦手だと思って、

物理をやめて「生物」の授業を選んだので、このステップというのが世の中一般のものかはわかりません。

 

ただ、そうやっていくと、

新しい発見がある、独自の理論がつくれる

というのを僕は経験しましたという感じです。

 

 

 

で、NBA選手について検証してみると・・・

 

「シュートを打った後にボールの軌道を追っている選手は、NBAの中で考えても、ほとんどの選手がシュートが上手い」ということがわかってきたんです。例えば、Curryもそうだし、レジェンドシューターのReggie Millerもそうだし、Nowitzkiもリング以外のどこかを見ています。画像で調べていた時は「ボールをリリースした後にボールの軌道を追いかけている」と思っていたのですが、Nowitzkiの画像を見てみると、ボールをリリースする前から空間を見ている感じがします。これには衝撃でした。NBA: Los Angeles Clippers at Golden State Warriors89012164_10

 

「じゃあ、リングを見続ける人はどうなんだろう?」

ということで、調べてみると、NBAの中で、フリースローが苦手という選手でリングを見つけている選手がいました。空間を見る選手で、そこまでシュートが苦手という人はいない印象です。今の僕が見た範囲の話ですが。以下の画像のDeAndre JordanとDwight Howardの二人はリングを見続けています。050415_daj BASKET-BKN-BKO-NBA-LAKERS-ROCKETS

 

 

調べていくと、ジョーダンもリング以外のどこか(空間なのか、ボールなのか)を見ていることに気付きました。ちょっと画像だとわかりにくいですが、映像を見てみると、空間を見ている(ボールの軌道を追う)のがわかります。
2014-11-12 19.40.46

 

 

こんなことを考えていたら、

大学の後輩から連絡がありました。

 

色々な話題で会話をしていたら、バスケの話題になり、

「最近シュートをした後に見る場所を、ボールから指先に変えたらいい感じです!」

と教えてくれました。

 

これがその時の会話です。S__7864322-vert

 

僕はNBA選手たちの画像や映像を見ていただけだったので、

その選手たち実際に何を意識して(たぶん無意識でやってますが)空間を見ているのか、

はたまた、空間ではなく、後輩が教えてくれたように「指先」なのか、それとも「ボール」なのかもわからないので、

とりあえず、自分で試してみることにしました。

 

 

33連続で3Pを入れたことがある友達

まずは「ボールの軌道を追う」というのをやってみました。最初は感覚がつかめなくてエアーボールをしたりしてましたが、やってみて気づいたことは、今までよりも「毎回のシュートを丁寧に打てるようになった」ということです。そして、いつもシューティングを一緒にしているバスケ仲間で、シュートを打つ時に空間を見ている人がいたので話を聞いてみることにしました。

 

「シュートを打ってるとき、どこを見てるの!?」

 

シューターのバスケ仲間

「うーん、特に意識はしたことはないなぁ。ボールってよりも、ぼんやりと自分のリリースと空間を見てるかな。」

 

「そうなんだ!じゃあ、リリースがいつも同じようになるように打ってるの?」

 

チームメイト

「そうだね。毎回、自分がどうやって打ってるかはわかるよ。だから、入るときのリリースと違う時は、打った瞬間に外れたかどうかわかるし、右か左にズレたってのはすぐわかるよ。最後にかかる指がどこになるかを確認してるよ。」

 

 

なるほど・・・!

 

僕の中で、自分で立てた仮説と周りの人から聞いてきた話、そして自分で試してみて感じたことが繋がりました。

 

 

 

空間を見る感覚で打つと、

自分がどのようにしてシュートを打っているかを知ることができる

というのが大きなメリットというか、特徴なのかなと思います。

 

リングだけを見続けていたときは、

・ボールの軌道がどうなっているのか?

・ボールの回転がどうなっているのか?

・ボールのアーチがどうなっているのか?

・ボールをどのようにリリースしているのか?

という情報が自分ではわからなかったですが、

 

空間を見る(ボールの軌道を追う)というのをやってみると、

これらの情報が視覚(間接視野)から入ってくることに気付きました。

 

 

僕は昔からよく友達に、「ボールがあまり回転してないから、回転するようにした方がいいよ」と言われていたんですが、それを言われるまで、自分の回転について知りませんでした。 昔の僕のように、リングだけを見てシュートを打っていると、自分のシュートが入ったか外れたかという「結果」しかわからず、自分のシュートの「過程」を知ることはできません。

自分のボールの軌道を見れば、「アーチがいつもよりも低い」「回転がいつもと違う」ということに知ることができ、さらに、ボールをリリースした時に空間(ボールの軌道)を見れば、「いつもと違う指がボールにかかっている」「いつもとフォロースルーの位置が違う」ということを知ることができ、より丁寧にシュートを打つことができるようになるんじゃないかなと思います。

 

 

あとは仮説を立てて検証しての繰り返しですね。

 

最終的に大事なのは、

・自分の身体に合っているかどうか?

なので、

 

知識として学んだことを、

自分の身体で試してみて、

・前よりも楽に打てるようになったか?

・前よりもシュートの成功率が高くなったか?

を見ていって、何が自分に合っているのかを見つけていこうと思います。

 

 

僕は自分一人でずっと練習をしているだけで、バスケが、シュートが上手くなるという部類の人ではありません。「生まれ持った才能があるように見える人も凄く努力をしている。天才は1%の才能と99%の努力っていうじゃないか」っていうのはわかるし、実際にコービーの努力量を知ったりするとそうなのだと思いますが、ただ、僕の中では「シューターのセンスがある」という人がいると思っています。なんというか、こんなに理論的に考えてないけどめちゃくちゃシュートが入る人。

そういう人と比べたら、自分は確実にそういう素質みたいなものがある人間ではありません。シュートに関しては、いつも課題だと思っていたし、毎日シュートフォームを変えているくらい何かしら考えて試行錯誤しています。それだけ遠回りをしているのですが、「シュートが入る人の要因」というのを見つけることができたら、後天的に、天性のシュートセンス的なものが世の中にあるとしてそれがなかったとしても、シュートは上手くなれるんじゃないかと思っていますし、なれる道を探したいなと思います。

 

そんなわけで、今回は、

「シュートを打つ時の目線」

についての大きな発見でした。

 

これからも色々と試行錯誤して、

新しい発見があったら、その都度、ブログなどで共有していきます!

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    • 今夜が山田
    • 2018年 6月21日

    途中で上見ると頭が動いて体がのけぞりそうじゃないですか?

    • カリーファン
    • 2015年 12月14日

    シュートについて悩んで、いろいろと検索したところ、この記事に辿り着き、拝見させていただきました。
    シュート時の目線、考えたことなかったです!
    また、正しい知識を得ることの重要性については非常に共感できます。今は学生ではなく、バスケの機会も減りましたが、部活やっていた頃にもっと能動的に情報収集にあたればよかったなと感じます。
    今後もシュートを含め様々な記事を楽しみにしています。

      • バスケのヨシ
      • 2015年 12月20日

      コメント有難うございます。

      シュートの目線については僕も考えたことがありませんでしたが、実際に自分で試してみても、ボールの軌道を追うようにした方が丁寧なシュートが打てると感じています。最初はエアーボールをしたり、気持ち悪い感じがしましたが、何も変化なくバスケを続けていくよりも、より良い変化を求めて試行錯誤していった方が楽しいし、上達の可能性も広がると感じています。

      僕も学生ではないですが、毎日試行錯誤しながら、情報をネットを中心に集めながら、変化させていっています。部活動であっても、なくても、スポーツの本質は変わらず、「他人と比べることなく、今よりも少しでも良くなるように変化させていくこと」に楽しみがあると思います。

      今後も記事の更新を含めて、新しい価値観を広めていく、NBAのような楽しいバスケを目指す活動や企画を行っていきますので、何かありましたら気軽にコメントしてください!シュートに関しても、今後必ず扱っていきます。

    • りょう
    • 2015年 6月21日

    この動画について説明していることはわかりますか?すみません、話している英語がわからないので。https://youtu.be/aSqeWUuQSlM

      • バスケのヨシ
      • 2015年 7月4日

      コメントありがとうございます。
      この動画では、大きく分けて①シュート②DFについてのことを話しています。

      ①のシュートに関しては、自分が一番心地よいと感じるポジションでボールをキャッチし、そして、フォロースルーをしっかり残すことが解説されています。②のDFに関しては、相手のウィークハンド(利き手とは逆の手)でドリブルをつかせるように仕向けることを解説されています。

      簡単ですが、他にも詳しい解説などが必要な部分がありましたら、コメントしてください。

    • りょう
    • 2015年 6月20日

    コービーのシュートについて なにか教えてください

      • バスケのヨシ
      • 2015年 6月21日

      コービーのシュートは、肘を視点にしたシュートで、2motion shot(ジャンプをした後にシュートを打つシュート。体のバランスや、ジャンプ力などが必要になるシュート)と呼ばれています。また、オフシーズンに1000本のシューティングをすると言われているほど、NBAの中でももの凄い練習量を積み重ねている選手です。

      コービーのシュートに関する分析動画を一つ紹介します。スタンスの広さや、フォロースルーなどについて説明されています。ボールを頭よりも高くセットしていること、ボールを指先だけではなく、手のひらも使いながらボールを持っていること、フォロースルーの時に人差し指を中心にしてシュートを打っていること、などが説明されています。https://www.youtube.com/watch?v=HkPZJaFGxyg

    • イサオ
    • 2015年 6月7日

    はじめまして!とても興味深く、楽しく読ませていただきました。

    「シュートの時の目線」、意識した事なかったので新鮮な驚きがありました。(ちなみに自分は、ボールの軌道を目で追う派、でした)

    ジョーダンがかつて言った言葉で「(シュートが入りまくる状態について)リングが大きなバケツに見えたよ」ってのがありまして。それを聞いてから、リングよりも一回り大きなバケツにシュートするイメージで練習したりもしました。

      • バスケのヨシ
      • 2015年 6月7日

      コメントありがとうございます。

      なるほど!確かに、それは、最後に紹介をした「リングの上にもう一つリングがあることをイメージして、そのリングに対してシュートを打つ」という空間にシュートを打つ感覚なのかもしれません。ジョーダンはシュートを打つときに、リリースをした自分の指(もしくは、空間)を見てシュートを打っているように思います(リングを見続けてはいないことは確かです)。

      その感覚はとても有効な考え方だと思います。とても良い視点をありがとうございました!今後の発信でシェアさせていただきたいと思います。またコメントお待ちしています。

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