左肩に魔物がいた・・・

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稽古をしていたら気づいたこと。

 

左肩に魔物がいる。

 

悪さをしている。

 

動きを固くしようとしている。

 

これは自分のせいじゃない。

何か、魔物が悪さをしているだけだ。

 

 

・・・

 

そんなことを思ってしまうほど、

「魔物いるんじゃないですかねこれは(笑)」

と思わず、そんな使ったこともない単語が出てきてしまうほど、

自分の左肩が”力みまくっている”ことが判明した。

 

力みがある=動きの連動を妨げている

 

何事も、力んでいるところで、

エネルギーの流れは悪くなります。

これは人間関係とかでも同じだし、人生でも一緒で、

無駄な力みがある人間関係、ギスギスした関係だと会話はスムーズに行われない。

 

それと同じように、動きも力みがあると流れが止まる。

 

無駄な力みがあるかどうかというのは、

今回はいつもの武学籠球の慎さんと稽古で見えてきたことでした。

 

「左肩が相変わらず力んでますなぁ(笑)」

と毎回のように言われるんですが、

今回、自分でも明らかにわかるくらい力んでいた。

 

動きが滑らかじゃなかった。

 

今回は、武学の稽古をしているとき、

ボールとか使わずに身体動作の稽古をしているときに判明したこと。

 

「いや、稽古ってなんだよ」

って思うかもしれませんが、

バスケの練習をしていたら気づけないことも、

「身体動作」という視点だけで行う稽古だと気づけます。

 

ボールを使っていたら力みがどこにあるかとかは見えにくくなります。

 

 

さて、この原因はどこにあるのか。

 

慎さんは「思考が介入しすぎてる。知識の入れすぎだ(笑)」

といつものようにからかってきていて、たぶん、それもある。

 

考えれば考えるほど身体は固まる。

 

それは何事もそうですね。

たとえば「知識がない状態」の方が行動はできます。

知識があればあるほど、先のことをいろいろ考えて想定してしまうから、

なかなか行動できなくなっていくもので、

賢さとか勉強がもつパラドックスってやつですね。

 

だから、勉強と行動は良いバランスを保たないといけませんね。

 

 

それで、今回の動きの硬さには、

慎さんが言うように、思考が介入している、知識太りっていうのがあると思うんですが、

そんなことを考えながら「魔物がいるなぁ左肩なんだこの硬さ…」と思いながら稽古帰りに運転していると、

 

ふと気づいたのです。

 

「あ、左手だけで運転してるとき、左肩が力んでる」

 

 

 

もしかして、これなんじゃないの???

 

そして、右手だけで運転してみる。

 

・・・

うん、確かに左とは違った感じだ。

左の方は異常に肩が上に上がっている。

 

当然、肩に力みがある。

 

肩に力みがあれば、

全てのプレーに影響する。

 

動きが硬いんだから、シュートもドリブルもパスも全て硬くなる。

 

 

このことに気づいてから、より一層、

「日常の中にバスケを上達させるヒントがある」

ということを体験で実感することができました。

 

知識をいくら学んでも一度の体験には勝てない。

学んだ知識は行動して自分で体験しないと価値がない。

 

そんなことも改めて考えさせられました。

 

 

僕らは日常の一部を使ってバスケをしています。

 

24時間あるうち、起きている時間を17時間だとしたら、

どれくらいの時間をバスケットボールの練習に使っているでしょうか?

 

 

僕は、少しだけです。

 

それも毎日ではありません。

 

学生の時は「ひたすら練習をしまくってNBA選手みたいに上手くなりたい」と思って、

たぶん、自分のできる限りの時間をバスケットボールにひたすら使って過ごしていました。

家にいるときも、テレビを見ているときも、授業中でさえ、

バスケットボールにかかわる何かしらの練習をしたりしてました。

 

でも、それもできるのは学生の時くらいだし、

学生のときだって、できたとしても、

結局、自分たちよりも練習環境が良いチームはもっと多くの時間をやっているし、

それに自分たちよりももっと質の高い練習をやっているわけで、

「自分の今いる環境でできる限りバスケットボールをしてバスケットボールを上達させる」

ということには限界があったのです。

 

当時の僕はそんなこと考えもせず、

「練習時間が短いなら、学校まで自転車で行って足腰を鍛えたらいい!」

「坂道は立ち漕ぎをしないで座りながら自転車を漕いで足腰を鍛えよう」

「歩くときは、つま先立ちをして、ふくろはぎの筋肉を鍛えたらいいんじゃないか」

「授業中は、部活のエネルギーをためるために寝るか、机の下でグーパーを繰り返して握力をつけよう」

ってことをやってました。

 

こうして文字にしてみるとなかなかですね。笑

 

自分のこと褒めたりしませんが、

もし、目の前にそんな高校生がいたら、

「いいね。バスケ頑張れよ!たまに違う視点も勉強してみると良いかもね」

って言ってると思います。

 

今から振り返ったら無駄だと思えることも、

当時は、決して無駄ではないと思ってやっていた。

 

この感覚が大事。

 

 

今無駄だと思っていることをやっているのと、

今自分が信じているものを後から振り返ったら無駄だとしてもやりきることは、

同じようで、全然違った意味を後で持つことになります。

 

後者は、後から良い教育者になれる。

 

自分の経験、失敗や遠回りを伝えることで、

自分の過去の全てに意味があったんだと思えて、

そして、その経験を伝えた相手がより良くなる姿を見て、

とても嬉しい気持ちになるし、どんどん頭が柔らかくなる。

 

でも、前者はバスケをやめてしまうかもしれない。

 

「なにこれ。無駄な練習だなぁ」

と思えるのなら何かを変えないといけない。

 

誰かのせいにしていても何も変わらない。

もちろん、指導者はそういう選手を作らないように、

常に選手の意見を聞いてあげられるような関係を築くべき。

 

そして、選手たちと今の自分たちが一番腑に落ちる練習をすべき。

 

たとえ、それが後から振り返って無駄だったと思えても、

大事なことは、今の自分たちが一番エネルギーを注げることにエネルギーを注ぐこと。

 

これがその後の人生に活きてくる。

 

 

そうそう、

それで、左肩の魔物について。

 

結局は、バスケができる時間って短いし、

練習量や練習環境だけで勝負をしていたら、

結局、学校の練習環境だけで勝敗が決まってしまう。

 

それは面白くないですよね。

 

やっぱり、スポーツは、

自分の能力とか環境とか関係なく、

努力して勉強して練習をすることで、

そういった壁を乗り越えていけるのが楽しい。

 

そういう差がある相手とも対等に戦って、

お互いに切磋琢磨していけるところが良いところ。

 

 

じゃあ、そのためには何が必要か。

 

それはやっぱり、

「バスケットボール以外の時間をどう過ごすか?」

なんだろうなと今回あらためて思いました。

 

普段の動きから左肩が力んでいたら、

当然、ボールを持ったら更に硬くなる。

 

・・・そんなことを文字に打ちながら、

今まさに、パソコンのキーボードを打っているときの肩が硬くなっていた。

 

危ない危ない。

 

こういうところに、

動きの質を良くするヒントがある。

 

そういうことですね。

 

 

ボールを持っていないときに力んでいたら、ボールを持ったら更に力む。

 

だからこそ、日常が大事で、

日常の中で無意識に行っている動きを如何に意識的にできるか?

がバスケットボールを上達させる最も効果的な練習なのかもしれません。

 

ちなみに、こういう考え方は日本的な考え方です。

日本には誰もが知る「侍」「武士」という人たちがいました。

 

みんな、その存在は知っているけど、

「ああ、ちょん髷をした着物を着ている人でしょ。刀持ってる」

ってくらいしか思っていないし、そもそも学ばないですが、

武士たちはどんなことをしている人たちだったのかというと、

「いつ、誰が、どんな武器をもって、何人で、どこから、攻めてくるかわからない日常を生きていた人たち」

です。

 

だから、普段から刀をつけていたわけですね。

 

ってことは、普段から常に戦えるように、

誰がいつどこでどんな武器をもって何人で攻めてきても対応できるように、

一瞬の気も抜けない、どんな状況でも戦える身体動作と心を整えていた人たちです。

 

凄い時代ですね。

 

だから、日本人の価値観としては、

「日常の中で如何に自分を高めて準備をするか?」

というのが染み込んでいます。

 

 

じゃあ、スポーツとは何でしょうか?

 

スポーツは「遊び」です。

余暇時間を楽しむために生まれました。

 

そもそも、武術とスポーツは違うってことです。

 

だから、こういうことをバスケで言っても、

「いや、それは武術の話であって、スポーツは遊びとして生まれたんだから…」

みたいなことを言われてしまっても仕方ないわけです。

 

 

が、それってそんな重要でしょうか。

 

大事なこと、というか、求めているのは、

「スポーツが上手くなって、もっと楽しめること」

なんだから、そのために遊びがどうとか武術はとか関係なくて、

ただ、そのために最善の方法を探っていけばいいだけの話ですね。

 

だから、日常の中にバスケの動きを改善するヒントがあるなら日常から探す。

 

これをしていくと何が良いかというと、

「起きている時間の全てがバスケを上達させる時間に変わる」

ってことです。

 

高校生の僕がこれを知ったら感動しているはず。

 

もう絶対、ずーっとその考えで生きているはずです。

だって、あれだけ自転車こいだりしてましたからねほんと(笑)

 

あの熱量があっての今で、

あの熱量の方向性だけ少し変えて、

ちょっとだけ視点を変えることに使っていたら、

あの熱量の全てが日常を見直すことに使っていたかもしれません。

 

どんな高校生になっていたか、今頃どんな大人になっていたか、

それはそれでとても面白いことになっていだんだろうなと思います。

 

でも、最初の方で言った通り、

その頃、高校生の僕はそれを知らなかったし、

そんなことを知れるインターネットの環境もなかったので、

今、自分が信じている練習を本気で一切手を抜かずにやっていました。

 

だからこそ、今こうして伝えられるわけですね。

だから、過去の自分にはありがとうと言いたいです。

 

 

さて、この話を聞いてどうしますか?

 

この話を聞いたら、

日常がいかに大切か?

ってことが少しは伝わったんじゃないかなと思います。

少しでも伝わって、バスケが上達するヒントが見つかったら嬉しいです。

 

 

バスケを上達させるヒントは日常の中にある。

 

これがあると無駄な時間がなくなるし、

何をするかよりも「自分がどういう意識を持つか?」が大事だとわかります。

 

そして、いくらでも上達できるんだなってのがわかるので、

練習量とか歳とか関係なく、5年、10年先が楽しみで仕方なくなります。

 

 

ということで、

僕も日常を練習場に変えて、

まずは左肩の魔物を取り除きたいと思います。

 

知識太りならブログやめないといけないのかな(笑)

 

 

 

PS.

「左肩に魔物がいるみたいに思うように動かない。力みが無くならない…!」

と慎さんに言ったら「ぬ~べ~かよ(笑)」と言われたので懐かしのぬ~べ~検索してみました。

 

左肩じゃなくて左手に魔物だけどまぁ細かいことは気にしない。

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