「どうやったらジャンプ力って上がりますか?」

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僕のバスケ仲間の一人にダンクができる人がいます。

 

 

身長は182cm。
ジャンプ力があって高校生の頃からダンクをしていて、
1対1も強く、いわゆる「能力が高い選手」です。

 

この前、僕は参加していなかったのですが、
僕のバスケ仲間数人と高校生と練習試合をしたとき、
高校生からこんな質問を受けたみたいです。
試合前のアップでダンクを見せていたから聞きたくなりますよね。

 

「どうやったらジャンプ力って上がりますか?」

 

ダンクを軽々できるし、
スリーポイントも綺麗にジャンプシュート、
特に筋トレもしていないのに軽く飛ぶし、
ドライブの伸びも他の選手とは少し違ったものがある。

 

そんな友達の事を見て、
高校生たちは憧れていました。

 

 

でも、そこで友達が返した言葉はこうでした。

 

「ジャンプ力?そんなの飛んでれば何とかなるよ!笑」

 

結構、おちゃらけているというか、
明るい性格をしているんでからかって、
いつも通りテキトーに答えていたみたいです。

 

そして、高校生がまた質問をします。

「どうやったら1対1って上手くなりますか?」

 

すると、友達はこう言ったのです。

 

「ジャンプ力も1対1も必要ないよ。だって、バスケはチームなんだよ?(アイソレーションの)1対1なんて俺はしてないよ?ただスペース保って空いたらドライブをして、スクリーンを使って攻めてるだけだよ。(アイソレーションの)1対1なんて必要ないよ。」

 

友達は、かなり気分屋で、
部活はよく遅刻してきていたし、
「真面目」とは真逆の性格をしています。

 

で、試合のときは頼りになるという、
まぁスラムダンクで言う仙道みたいなキャラです。

 

 

その友達がまさかこんなことを言うとは…
その友達のことを知っている人なら皆意外すぎて驚くはずです。

このシーンみたいに。

 

もともと僕もそうでしたが、
そのジャンプマンも「バスケは1対1だ」と、
ボールを持ってからどうやって得点を取るか
ということばかり考えてバスケをしていました。

 

能力も高いわけなのでエースとして1対1でチームを引っ張っていたし、
スクリーンプレーとかを使わずとも個人技だけでオフェンスを組み立てられる力があります。

 

 

でも、そんな友達の価値観も

「NBA選手のオフボールの動き」

を知ってから180°が変わりました。

 

僕と同じ時期にNBA選手のスペーシングの凄さを知り、
同じチームで今までとは違った世界でバスケをした経験があります。

 

まさに見える世界が変わったという感じです。

 

NBA選手のスペーシング、スクリーンプレーを知ってから、
本当の意味で「バスケはチームスポーツ」ということを感じられたのです。

 

 

昔の1対1しかなかった時期を知っているからこそ、
あの真面目とは真逆の明るく軽い性格をしている友達の口から
まさか真面目に高校生たちにそんなことを伝えるとは思ってもみませんでした。

 

少し感動してしまったほどです。笑

 

 

誰もがダンクや華麗な1対1に憧れますよね。

NBAを見ていたら、
そういったプレーをしたくなるし、
そういった力を高めたくなるものです。

 

だって、NBA選手はカッコいいから(笑)

 

 

でも、NBA選手たちもただアイソレーションをしているわけではありません。

 

チームの約束を守りながら、
制約の中で自由を見つけています。

 

ボールを持っていないときに効率よく動いているから優位な状態でボールをもらうことができ、
チームメイトのスクリーンプレー、パスがあってこそ良いシュートが打てていることを忘れていはいけません。

 

忘れてはいけないというか、
そこに気づけるようになると、
本当にバスケの世界かガラッと変わります。

 

 

友達の話を聞いた高校生はポカーンとしていました。

 

それはそうですよね、
ダンクができて能力が高い人の答えが
「ジャンプ力なんて必要ないよ。」
「自分は1対1なんてしてないよ。」
っていう答えですもんね。

 

お前が言うのかい!
って感じですよね(笑)

 

 

ジャンプ力が上がればプレーの幅は広がるし、
バスケはなんだかんだ言って最後は1対1なので、
そういったことももちろん大切です。

 

でも、それと同じくらい、
ボールを持っていないときの動きも大切です。

 

ジャンプ力を上げることに100時間使うよりも、
1時間くらい知識を学んでオフェンスを変える事のほうが、
バスケは上手く、効率よく、楽しくなっていくということはあります。

 

ジャンプ力が上がってもバスケが上手くなるとは限らない。

 

質問をした高校生たちにも、
いつかこの楽しさに気づくときが来たらいいなぁ
と思いながら発信を続けていこうと思います。

 

バスケはチームスポーツ!

 

 

 

PS.

10月から新しい企画を始めることになりました。オフェンスの「型」を取り入れていき、バスケットボールの自由とは何か?をみんなで話し合っていったり、勝ち負けについて武術的な視点から深めていったりする指導者向けチーム運営者向けのコミュニティです。今日の話にも出てきたように、オフェンスの型を取り入れていくとスペーシングやスクリーンプレーなど「バスケの醍醐味」を感じられるようになります。1対1だけ、フリーランスでのオフェンスでは到達できない世界があります。日本の部活動、スポーツを変えるだけのエネルギーの高い場を作ります。もう少々お待ちください。

 

PS.

今年は76ersとキャブスを応援しています。最近は、Ben Simmons、James Harden、Jeff Teague、Zack Lavineがお気に入りです。Jeff Teagueは過小評価されていますが、動きに無駄がなく滑らかでバスケ上手すぎて感動します。NBA開幕までもう少し!

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