こんばんは、原田です。
アメフト問題について。
今回の問題から、僕らが学べることは何でしょうか?
こういう問題が起きたとき、
だいたい、人の対応は三種類に分かれます。
1.何かを変えようと行動する
2.批判する
3.無関心
僕は1が一番望ましいというか、
自分もそうでありたいと思うし、
何かを変えていける人を増やしたいです。
こういう問題が起きたとき、
「指導者が悪いんだ!」
っていう意見が多いと思いますが、
これは指導者だけの問題ではありません。
バスケットボール界にもある問題です。
それに、バスケットボール界、
スポーツ界の問題だけでもありません。
日本の社会の問題でもあります。
日本の社会ってことは、
自分の身の周りにもあるってことです。
そういう視点でこの問題を捉えて、
ただの他人事にしないで、自分事として、
日ごろの生活を見直すきっかけにしたいですね。
今回の問題は、
「時代が変わってきている」
ことを象徴する問題であって、
おそらく、一昔前ならよくある話だったのです。
自分の親世代の人たちの話を聞けば、
「昔はそういう指導が当たり前だった」
みたいに言う人が多いです。
(実際、そういう意見ももらいました)
厳しく指導をして、とにかく勝ちを目指す。
それが昔の時代は良しとされていたというか、
そういう空気があったことは事実なのだと思います。
でも、もう今は通用しません。
今は、ただ厳しさだけがあっても、
そこに「主体性」や「楽しさ」がなかったら、
選手たちはいくら勝っても気持ち良くはありません。
今回の問題は、厳しい練習が多かったとか、
そういうことがあるんですが、根本的な問題は、
・指導者に意見を言えるような関係ではなかった
ってことだと思います。
そして、これはスポーツマン全員が考えるべきことだし、
指導者という立場にいる人、誰かとしゃべるときにも考えるべきことですね。
つまり、
指導者と選手という関係だけではなくて、
友達同士、恋人同士、先輩後輩、親子でも、
同じことが当てはまるということです。
どれくらい意見を言い合えていますか?
・・・と、聞きたいところですが、
「意見を言い合う」っていうと、
なんとなく、ただ言いたいことを言っているだけに聞こえるので、
もっと違った表現をここではしたいなと思います。
どれくらい相手の話を聞けていますか?
今回の問題から考えるべきことは、
相手の考えをどれくらい聞けているか?
ってことだと思います。
指導者の場合だったら、
自分の意見を選手に対して押し付けていないか。
ミスをした選手に対して、
「今のはこうやったら良かった」
と、すぐに自分の中の答えを押し付けていないか。
ミスをした選手に対して、
「どうしてミスをしたんだ!」
と聞いたら、また同じミスをしてしまいます。
そうではなくて、
「どうしたら、今のミスを防げたと思う?」
「さっきのミスから、どんなことが学べそう?」
という感じで”質問をする”ことが大事です。
「聞く」ためには、「質問」です。
選手に対して、どれくらい質問をしているか?
が、これからの指導では特に大事になります。
そうしていけば、
選手たちの中で、「こうしたい」「こうすれば良かった」「こうなりたい」
という欲求や自分の軸が見えてきます。
そうなれば、練習をするかしないか、
どんなバスケがしたいかしたくないかが、
選手自身の考えから生まれてきます。
そうしたら、選手たちが主体的に練習をできるので、
誰かにやらされる練習がなくなって、自分たちのために楽しめます。
ボルトも桐生選手に言っていました。
「日本の陸上界にいいたい。
桐生にあまりプレッシャーをかけないでほしい。
いいか、桐生。自分のために走れ。
それが国のためになればいい。
まずは『自分のために走る』。
そして『楽しむ』。
それが日本のためになるんだ。
決して国のためだけに走ってはだめだ。」
誰かのために、という気持ちは大切だけど、
人間、最初からその次元にいけるわけではありません。
それは、生まれた瞬間から仏様の赤ちゃんだけです。笑
そういうのは、”自然と”生まれるものであって、
まずは、「自分のために」スポーツを楽しむべきです。
その段階があって初めて、
誰かにために勝ちたいとか、楽しませたいとか、
そういう外に向かった気持ちが生まれてきます。
桜木とかもそうですからね。
桜木って、最初はずっと、
”自分が晴子にモテるために”バスケをしています。
その結果、
「自分に今できること(リバウンド)をやるよ」
みたいに、”チームのために”って気持ちが生まれています。
この気持ちを押し付けてしまうと、どうなるのか?
というと、
安西先生と谷沢の物語が教えてくれます。
白髪鬼の安西先生は、谷沢に期待をかけ続け、
「自分が谷沢日本一の選手に育ててやるんだ!」
っていう気持ちで指導していました。
その期待を受けていた谷沢は、どうだったかというと、
常に、安西先生の目が気になり、
「安西先生の評価=自分の価値」になって、
最終的には、”安西先生を認めさせるために”アメリカに渡りました。
これは、谷沢にとっては、
自然な道ではありませんでした。
だって、谷沢にとっては、
「自分のためにバスケを楽しむこと」
が何よりも優先することだったはずなのに、
安西先生から期待をかけられ続けたことで、
「安西先生の期待に応えるためにバスケをしている」
っていう状況になってしまったからです。
その経験があるからこそ、
安西先生は、桜木に対しての接し方は、
谷沢のように期待をかけるものではなくて、
「ただ見守っている」というスタンスに変わりました。
安西先生にとっては、過去の経験を活かして、
良い指導をするようになったってことですね。
これからの指導者のあり方で必要なのは、
厳しさで選手を動かすのではなくて、
「どれだけ楽しい世界を見せられるか?」
で選手をワクワクさせられる接し方です。
今は知識を誰でも学べる時代なので、
バスケ暦とか、そういうのは関係ありません。
誰もが今は、指導者的な時代です。
誰でも知識をもてるからこそ、
一つの視点、一人の視点が絶対になったら、
ただただ「もったいない」の一言です。
これからの指導者の役割は、
「チーム内にある情報を集めて、編集すること」
です。
そのためには、選手の考えを聞く必要があります。
なにかと、相手の考え方を決め付けてしまうことがありますが、
実際は、相手に質問をして、聞いてみないとわからないことって、
本当にたくさんあります。
それを聞いていくと、
自分にはない視点がたくさん知れるから、
選手と話していくのが楽しくなっていきます。
ということで、まだまだ話すことがありますが、
今日はこの辺で。
まとめ。
・意見を聞くことが大切
・質問をして相手から学ぶ
・スラムダンクの物語は勉強になる
問題をただ批判するんじゃなくて、
何かをして変えられる側になりましょう!
それでは、今日もありがとうございました。
PS.
コミュニティの皆さんからのご意見を紹介します。
それぞれのご意見に僕なりに思うことはあるので、
またそういったことも別の記事で紹介していきたいと思います。
(文量的に全ての人を紹介できないのですが、今後も、
いただいた返信の全てに当てはまるような文章を書いていきます。)
こんばんわ!
今回の件はスポーツが違えど同じ指導者としてメチャクチャ残念すぎましたね…
あと一番腑に落ちないのはなぜあの1プレイ目で審判は警告、一発退場など判断できなかったのでしょーか?どーみてもあのプレイはおかしい!もしファールじゃなかったとしても、一言言うべき行動やったはずだと思います。
指導者もですが、プレイに対するジャッジする人間もルール以上にもっと大切なものを判断できる力が必要だと思います!
どれだけいいプレイ、戦術が行われたとしても怪我をしてしまったら何の意味も持たないと思います。
それなら知らずとも健康に長くそのスポーツを楽しめる方を僕は選びたいとも思いました。
もっと指導、応援、判定、施設…などの様々なとりまく環境がより良くなって行くことを期待したいですね!!
こんばんは。
私も日大アメフト部の
学生の一連の話を聞いて、
非常に残念でした。
「今まで好きでラグビーやっていたのに、
相手選手にケガをさせてしまったことで
もうラグビーをやりたいと思わない。」
こんな言葉を聞いて、
心が苦しくなりました。
まだ2年か3年だったので、将来もあり、
しかも日本代表にまで選ばれていたので
違うスポーツではあれど、
本当にもったいなくて、
ただただ残念でした。
監督もコーチも、
ほんの少しだけ相手選手の立場になって
考えておけば、あのような言葉を
言わなかったのかなと思います。
自分の選手がケガをして、
相手の監督が故意にケガをさせるような事を
言ったのが分かったら当然怒りますし、謝罪を求めると思います。
勝ちを優先してしまったために
命令してしまったので、
監督の考え自体は間違いではありませんが、
向ける方向を間違えてしまったと思います。
あの監督くらいの年齢の人達は、
自分が部活をやっていた時と同じことを
やろうとしてるんだと思います。
昔はバリバリ怒鳴るとか
ぶん殴るとか黙認されてて、
とにかく選手にとっての部活の
環境は優しくはなかったはずです。
ただ今は、部活の外の環境である
学校生活とか、社会全体が今体罰を
厳しく取り締まっているので
子供にとって優しい環境に
なりつつあると思います。
その影響でPrinceton offenseをはじめ、
部活も選手達にとって優しい環境に移行しています。
ここで言う
選手にとって優しい環境とは、
監督に意見が言える選手志向の
環境であり、
反対に厳しい環境と言うのは、
意見が言えない監督志向の
環境だと考えています。
なのであの監督の年齢の世代と、
その教え子の世代で指導者をしている方々は
今の世の中では、指導法を変えていかないと
風当たりが強いままなのかなと思います。
指導法を変えるのに抵抗もあるだろうし、
バスケ以外でのPrincetonの考え方なんて
まだまだ浸透するのに
時間はかかるとは思いますが、
これを知ることが楽しいものだと
分かってもらえれば、今回の事も減り、
指導者の考え方変革も進むのではないかなと思いました!
とても長くなりましたが、
今回のことで思ったことと
Princetonと繋げてみました。
なにか思うことがあればお願い致します!!
原田さん、こんばんは。
今回の一連の出来事を聞いて、
「やはり賢者を世に広めなくてはいかん」
という使命感が燃えて来ました。
ニュースで会見の様子を少し見た程度なのですが、
「これは日本の部活動が抱える闇」
とは思っていません。
「あれは日本の社会が抱える闇」
だと僕は思います。
少し前・・・になってしまうんですね。
某企業の社員の方が異常な労働超過により、
自ら命を絶ったという出来事がありましたよね。
あれも今回の事も企業が、学校が掲げた
歪んだ正義・理屈が生んだ悲劇だと思います。
日大の件に関しては、
監督、コーチの裏で学校側からの圧力があったのかな、
と感じました。
世の中の多くのものは
「結果第一主義」
のフィルターで評価されています。
売上を上げたものがすごい。
フォロー数が多いからすごい。
勝利数が多いからすごい。
逆にその過程や生き方は評価されない。
「は?勝ってから言ってみろよ」
そうやってどんどんダークサイドへ進んでいくのでしょうね。
と、書き始めたら、自分の中で話が色々と繋がってしまいました。
賢者籠球を世の中に広めるためにはどうすればいいのだろう?
僕自身が集客できたり、紹介できるような媒体、
というか、そんな能力がない(笑)
なので、
御心が良く、賢者の理念に賛同してくださり、
お力を貸していただけるような方を探したいと思います。
いつも本当にありがとうございます。
「兵隊ですね。」
僕の時代には、部活でよくある風景でした。
特に強豪校の部活に.....
顧問の先生を気にして、OBを気にして、先輩を気にして。
そして、そのスポーツが嫌いになる。
私も、高校でその現象に遭遇しました。
その時の部活雰囲気は最悪です。
先輩の試合が負けてくれることを願い。無気力に。
そして、大学では、バスケットをしませんでした。
しかし、40歳になって中学時代の友達と共に、更にその中学出身の
学生と一緒にまた、再度バスケットを始めました。
バスケットの性質上「あのガードを壊せ」と言ってもできるものでは
ないですが、似たような苦しさを経験している人は、日本の部活では、
とても多いと感じます。
プリンストンオフェンス下地としたバスケットをすれば、本当の意味
でエンジョイを体現できる。
なぜなら、サイズやパワー・テクニックだけでは本当のチームスポーツ
の醍醐味を味わえないからです。
小学生からそのようなものに重きを置いたバスケだと日本のバスケは暗い。
是非、本当のエンジョイを体現したい。
プリンストンオフェンスを下地としたバスケはその可能性があります。
私も、残り少ないバスケ人生を今の仲間同士で、プリンストンオフェンスを
下地として、エンジョイしようと思います。
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