今回は、ディフェンスについて。
また僕自身の映像でやられているシーンなのですが、
恥ずかしくて見せたくない映像ではありますが、
だからこそ、たぶん、見せることで進化に繋がると思ってます!
■一対一DF編
— 武学籠球 (@TTKRCJ) 2018年2月21日
先日のOF編に続きDF編
意識は相手の正中に関わること
相手のボール、腕、目、すべてを統合し、
正中と関わる
すべては身体が教えてくれる
思考は介入させない pic.twitter.com/XC6trPGJ9m
やられまくりです・・・笑
さて、今回の慎さんのディフェンス、
何とかしてわかりやすく文字で伝わるように書いていこうと思うので、
イメージを持ちながら、実践しながら試してみてもらえたらと思います。
まず、慎さんは何をしているのか。
1.周辺視で相手を見る
2.正中線を合わせる
この二つです。
この二つだけです。
これがディフェンスの究極で、
「ディフェンスの土台でもあるし、本質でもある」
みたいな感じで慎さんは言っています。
ただ、これは難しいことではありません。
ある程度のことならすぐに実感できることです。
まず、「周辺視で相手を見る」とはどういうことなのか?
これは、相手のボールとか目線とか足とか、
そういったところを直接視野で見ないで(ようするに焦点をそこに当てないで)、
ぼんやりと相手を見るということです。
見るというよりも、もはや「見ない」です。
見ないことで守れるの?
という感じなのですが、守れます。
もちろん、これだけで全てが守れるという魔法の方法ではないのですが、
これは人間の身体の構造を考えても、とても有効な方法だということがわかります。
これは中学生で誰もが習う分野にヒントがあります。
「理科」です。
中学生の理科では「脊髄反射」という分野があり、
そこで僕らは何を学んでいるかというと、
「思考を介入すると身体の反応が遅くなる」
ということです。
図を探してきますね。
あ、これにしましょう。
こんな感じの図を中学校で習いますよね。
「脊髄反射」ってやつです。
これはなんだったかというと、
・刺激が脳みそを通らず、脳みそからの命令がなく反射運動が起こる
ということです。
ようするに、身体が勝手に反応している。
「1→2→3」で反応していたものが
「1→2」で反応するということと同じです。
「周辺視を使ってぼんやりと相手の動きを捉える」
とは、こういうことをしているわけですね。
考えてから行動するのではなくて、
考える前に無意識に身体を反応させて動く。
これが一番速いということですね。
これは、実際に体験してみてもわかります。
そういうワークもあるんですがそれはここでは紹介できないので、
とりあえずは、一度試してみてほしいと思います。
最初は、「こんなんで止められる気がしない!」って思うかもしれませんが、
その時点で「考えている」ので、既に普通にディフェンスをするよりも遅くなっています。
これは、このディフェンスをやると最初に出てくるあるある。
だから、本当に「考えない」、
しっかりと目の前の相手との勝負に集中して、
周辺視を信じて、自分の身体を信じて集中すれば、
相手が動き出すときや相手がフェイクをしようとしているときなど、
そういうのが雰囲気みたいなものでわかるようになります。
もちろん、これだけが全て!というわけではないし、
フットワークとかをする時期も時間も大切なことだと思います。
ただ、それらを補完するものとして、
それらの土台となるものとして、
「考えずに身体に任せてみる」
ということはとても有効です。
これは、普段の生活でもそうですね。
何か新しいことを始めようとすると、
大きな不安が出てきて行動できないことがあるんですが、
そういうときに考えてはいけないんですよね。
もう直感で「この流れに乗るべきだ!!」って思ったら乗るべしです。
このときに、不安に感じるのは、
過去の自分が「変わるなよ」とメッセージを送っていて、
頭で考えているから不安が強くなり行動できなくなります。
考えてから行動するなんて言われますが、
何か新しい出会いとか偶然のチャンスが来たときは、
むしろ、考えたらダメです。
考えずに、「流れが来ている!」と思ったら、
その流れに乗ることで、更に大きな進化が待っています。
これはこういう体験を何度もしていると良くわかることで、
僕はこの情報発信を通してそういう経験をよくしているので、
自分が流れに乗るべきときもわかるようになってきたし、
関わる人を見ていて、「今流れに乗ったら大きな波に乗れる!」みたいなことがわかるようなときもあります。
あと、もう一つのポイントは、
・正中線を合わせること
です。
これも慎さんはやっていて、
めちゃくちゃ攻めにくく感じます。
プレッシャーをかけているわけではないけど、
自分の動きを限定されているし、動きを合わせられているので、
フェイクとかにもかからないし、いつも後手になります。
慎さんがよく言うのが
「相手と同調する」ということです。
自分が鏡になるかのように、
相手の動きを真似て同調すれば、
相手のフェイクにかかることもなくなる。
ということを言っています。
「集中」という言葉の意味に関しても、
面白いことを慎さんは言っています。
「集中というのは、情報を自分の中に集めること」
一点だけを集中してしまうと、
周辺視を使ってぼんやり見ることにならず、
逆に、自分の動きが硬くなることがあります。
周りの情報を全て自分の中に集める。
それができるのが
・周辺視で相手を見る
・正中線を合わせる
ということなのだと思います。
慎さんの考え方はいわゆる基礎として言われていないことだったり、
日本バスケットボール協会の方針とは違うものがあるのですが、
だからこそ、その視点に価値があると思っています。
これは慎さんのバスケを体験した数少ない体験者である僕が伝えないといけないことだと思っています。
こういった考え方は抽象的で、
テクニックとかそういったものではなくて、
「人間がもともと持っている力を発揮しているだけ」
という感じです。
最先端のノウハウではありません。
日本人は、武術とかを見ればわかるように、
むかしから「本質」を捉えることが得意だったのですが、
今は西洋化されすぎていて、その部分が薄れてきています。
だから、沢山のフットワークをしないといけないとか、
もっと最先端のノウハウがあるんじゃないか?とか、
そういう量とか新しいものに手を出さないといけないと思ってしまいますが、
そんなことはありません。
慎さんのディフェンスについては、
また今後、講座が開かれていくと思いますが、
一生使えて誰でも実践できる身体の本質から生まれる考え方
をこれからも発信してくれるはずです。
本質とはいつもシンプルなもの。
それでは今日はこれで!
PS.
今回の画像は「目」で調べたら出てきたカメレオン。どこか一点を見ているようで見ていない、そんな周辺視的なイメージに近いかなと思ってこれにしてみました。写真が綺麗。
コメントを残す