DeRozanと2017年と海賊

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こんばんは、原田です。

 

そろそろ2016年が終わるということで、
今年のまとめと2017年について書こうかなと思います。
(※あくまで広い視点で見た場合の話です)


2016年は、新世界バスケットボールが開講されました。

 

僕は3年半前から情報発信をしてきて、
ずっと「NBA選手からバスケの本質を学べばバスケはもっと楽しくなる」
という想いで続けてきて、今でもその気持ちは変わりません。

 

ただ、それを伝える方法が見つからなかったし、
オフボールの動きだけだと不十分だなと悩んでいました。

 

そこに現われたのが慎さんで、
2016年から一緒に発信することになり、
僕自身のバスケの価値観も大きく変わりました。

 

それぞれ別の内容を発信していますが、
お互いに目指しているところは同じで、
・NBA選手から本質を学び、バスケの幅を広げる
というゴールを目指しています。

 

僕ら自身も皆さんと同じように、そのゴールに向かっています。

 


そして、僕と慎さんが目指しているゴールを、
もっと深く掘り下げていくと、
「日本を再定義する」
ということに辿り着きます。

 

今日は、その話をさせていただきたいと思います。

 

 

まずは、NBAの話題から。

 

Stephen Curryが活躍してウォリアーズが優勝した2015年、
時代が大きく変わったということは誰の目にも明らかでした。

 

Currryのような選手は、今までいませんでしたよね。

 

どこからでもシュートを打ち、
どんなタイミングからでもシュートを打ち、
そして、それを超高確率で決めてきます。

 

僕自身もCurryのファンだし、
世界中の人が魅了されていると思います。


LeBronのような強靭な身体をしているワケでもなく、
Kobeのような高いジャンプ力があるワケでもありません。
(プレーに表していないだけかもしれませんが)

 

「3Pシュート」
という時代を作ったのは、
誰がどう見てもCurryですよね。

 

そんな時代がNBAでも日本でも到来していて、
明らか「3P」の重要性や楽しさは広がりました。

 

 

 

でも、今、NBAでは面白い傾向があります。

 


それは、
・DeRozanが得点を量産している
ということです。

ラプターズのDeRozanですね。

 

皆さんは、予測していましたか?


DeRozanはもともとオールスター選手でしたが、
まさかここまで目立つ活躍をするとは思っていませんでした。

今シーズン一つ目のサプライズでした。
(もう一つはHardenのPG起用)


DeRozanは、開幕から得点を量産しているのですが、
面白いのは、”2Pを中心に得点を量産している”ところです。

 

平均得点は、27.5点ですが、
一試合平均の3P成功数は”0.4”本です。
(Curryは、3.7本)


明らかに、今までの時代とは違いました。

Jordanも3Pはあまり打たずに得点を量産していましたが、
DeRozanも同じようなプレースタイルで得点を取っています。

ここに、時代を読み取るヒントがあります。

 

時代を読み取る時に必要なのは、
「弁証法」
という思考方法です。

 

これは、ヘーゲルやマルクスが考えた思考法なのですが、
この視点で色んな分野をみると、「時代の流れ」が見えるようになります。

 

時代の流れが見えるようになれば、
自分がどういう方向性で進んでいけば良いかがわかり、
時代の流れに乗って、成長を加速させることができます。

 

初めて聞く話かもしれませんが、
今日のメールで理解できるようになるので、
肩の力を抜いて、読み進めてみてください。

 

 

弁証法では、
「正」「反」「合」
というキーワードで時代を読み取ります。

 

「正」という事象が生まれると、
次に、それを否定する形の「反」という事象が生まれ、
それらの二つを調和させる新しい「合」という事象が生まれます。

 

別の言い方では、
正・反・合のことをそれぞれ、
テーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼと呼び、
異なるものを一つ上の次元に上げることを「アウフヘーベン(止揚)」と呼んだりします。
(この辺りは、マニアックなので流してもらっても大丈夫です。)


図で表すと、こうなります。

     合  
    / \  ↑調和させる  
   正   反


   ジンテーゼ
    / \  ↑止揚
 テーゼ  アンチテーゼ


これを最近のNBAの歴史に当てはめてみましょう。

○LeBron
・強靭な身体つき
・高い身体能力
・ゴール付近での得点が多い

○Curry
・細身の身体つき
・身体能力は高くはない
・3Pシュートでの得点が多い


どちらも世界最高のプレイヤーですが、
身体つき、動き、プレースタイルは真逆と言えます。

LeBronとCurryは、正ー反の関係にあります。

 

正ー反という視点は、「反動」という考え方で、
一度縮んだバネは、必ず伸びるのと同じように、
どちらかに傾いたら、次には逆方向に傾きます。

 

筋トレ系のダイエット(楽ではない方法)が流行ったと思ったら、

次は、サプリメントでのダイエット(楽な方法)が流行るように、

時代というのは、反動を繰り返して螺旋的に発展して行くと言われています。

 

そして、それらの”いいとこ取り”をしたのがDeRozanです。


ポジションの違いやチームの違いなどがあるにせよ、
広い視点で「時代の流れ」を見ると、こう考えられます。


図でまとめると、こんな感じになります。

    合
 (DeRozan)
  /   \
 正     反
(LeBron)(Curry)

 

 

 

 


…で、ここまでが導入です。笑

 

ここからが本題です。

 

これと同じ視点で、
日本のバスケ業界を見てみると、
これからの方向性のヒントが見えてきます。

 

 

正反合の弁証法的な視点で考えると、

今までは、西洋(アメリカ)の価値観に偏っていたのが、

今は、東洋(日本)の価値観に振り戻されてるという「反動」が起きています。

 

 

では、もっとわかりやすく「情報」という面からみていくと、
【情報がない】

【情報が増える】

【情報が溢れる】

【今これから(2017年~)】

という流れの変化があります。

 

 

よく40代くらいの人に話を聞くと、
「今はいいよなぁ。いくらでも情報があって。おれらの時代なんて何もなかったからね!笑」
ということを教えてもらえます。

 

昔、日本には海外からの知識がなかったので、
いわゆる「根性論」でバスケをするしかありませんでした。

とにかく走る。
とにかくシュートを打つ。
とにかくDF練習をする。


で、そんな時代に起きてしまったのが「体罰問題」でした。

 

体罰とは、指導者の知識不足で、
視野が狭くなり、価値観が固定されて、
選手に手を出してしまうということです。
(数年前にニュースになりましたよね。)

 

 

その後、この体罰問題を受けて、
「きちんと指導者は知識をつけないといかん!」
という流れになりました。

 

 

そんなこんなで、その後の日本は、たくさんの知識を海外から取り入れました。

 

「幼少期のトレーニングは○○が良い。」
「アメリカの最先端の練習方法を取り入れよう。」
「指導の方法は、この4つの理論に従うべきだ。」
「この動きは、○○というスキルだ。」
「シュートを打つ時は、~して打つべきだ。」
「データを分析すると、~という傾向があるから…。」


こうやって色々な知識が日本に入ってきたワケです。

 

科学的、分類的な思考で、
明確なゴールを設定しやすくなったのです。

 

海外に足を運び、最先端の知識を学び、
それを日本に還元してきた方がいるからこそ、
何もなかった日本のバスケ界に新しい流れが生まれました。

 

とても有難いことですね。


そのおかげでバスケットボール業界、
もっと言えば、スポーツ業界は発展して、
平均値が上がり、スポーツ界は盛り上がりました。

 

 

しかし、今、また時代が変わろうとしています。

 

それは、今のバスケ界は、
・海外思考に偏りすぎてしまっている
という問題点が起きているからです。

 

これは、潜在的な問題なので、
数年前から気付いている人もいれば、
まだ気付けていない人もいるかもしれません。


海外から入ってきたものとは、
アメリカやヨーロッパの知識です。

 

つまり、西洋的な価値観です。

 

西洋的な価値観では、即効性を重視して、
平均値を上げていくという考え方であるので、
物事を区切り、分類して、個別に高めていく特徴があります。
(このこと自体が悪いというワケではありません。)


なので、細分化された情報が集まったはいいものの、
情報がありすぎて、どれが正しいか分からない、
どれをどのタイミングで使えば良いのかわからない、
という問題が起きてしまっています。

 

なので、指導現場においては、
体罰問題の次に起きていることは、
「教えすぎる」「型にハメてしまう」
という問題です。
(※この辺りは、今後話していきます。)


バスケには「ゲームの流れ」があり、
スポーツには、人それぞれ違った「身体」を持っています。

 

しかし、西洋的な価値観に偏ってしまうと、
ゲーム全体の流れや目に見えない部分が軽視されたり、
一つの型を絶対視してしまい、身体の可能性が狭まったりしています。


ようするに、
今までの時代は、西洋のおかげで発達をしてきたけど、
今は、それが偏りすぎていて、限界がきているということです。

 


これは、バスケ業界に限った話ではありません。

 

例えば、医療業界でも大きな変化が起きています。

 

(慎さんが専門で学んでいる分野です)
西洋医学の考え方で、いろんな薬や治療法が確立されましたが、
即効性を重視するあまり、「身体」が置き去りにされてしまっています。
(副作用が起きることが問題になっています。)

 

今は、身体の本質から考える医療や治療が広まりつつあり、
西洋医学ではなくて、東洋医学の重要性が色々なところで言われています。


また、学校現場においても、
センター試験が廃止されることになりました。

センター試験とは、回答を細分化して、
あらかじめ選択肢を与えることで得点化をしやすくする試験ですが、
それに偏ってしまうと、思考力が低下したり、正解不正解に囚われてしまいます。

 

学校現場においても、
様々な指導法が確立されていますが、
それは万人に当てはまるものではないので、
個別に、それぞれの子供に合う形で応用しなければいけません。


このように、今の世の中の流れとしては、
西洋的な価値観から、東洋的な価値観に移りつつあります。
(今日話したのは、その一部分です。)

 

新世界バスケットボールでは、
誰にでも当てはまる絶対的な答えはなくて、
「自分の身体と対話」して自分なりの答えを探す
という本質的なことを話してきました。


でも、巷では、色々な言葉がありますよね。

「最先端のスキル」
「最先端のトレーニング」
「シュート率が30%上がる秘密の上達方法」
みたいなものです。

 

最先端ばかりに目がいってしまうと、
本質的なことや普遍的な土台になる部分が見過ごされてしまって、
身体やスポーツが本来持っている可能性を広げられなくなってしまいます。

 


今は、明らかに情報が多すぎます。

 

Googleで検索をしたら、いくらでも情報を知れますよね。

 

中学生でもスマホを持っていて、
20歳でようやくスマホを持った僕からしたらビックリです。
(新世界には、中学生の方も参加されています。)

 


そんな情報が有り余っていて、
「何が正しいか分からない!」という状況になると、
人の行動は二通りに分かれます。


①魔法のような方法論に飛びつく
②普遍的な本質を探って見つける
のどちらからです。


①は即効性があります。
でも、いつか副作用が起きます。

 

②は時間がかかります。
でも、副作用は起きません。

 

 

バスケにおける副作用とは、
スランプに陥る、バスケ寿命が縮む
などです。

 

 


ご存知の通り、新世界バスケットボールでは②を目指しています。

 

これからは、「日本的な時代」になります。

(その後は、西洋と東洋が掛け合わされていくと思います。)

 

日本の良さとは、
和の精神でいいとこ取りができ、
正反を一つに調和することができ、
目には見えない本質を見抜けるとことです。

 

 

 

 

そういえば、僕は、年末に
『海賊と呼ばれた男』
という映画を見ました。

これは、戦後の激動期の日本で、
石油販売を志した出光佐三さんの実話に基づく物語です。


当時の日本は、戦争に負けて、
先行きが不安定だったので、
人々は不安で活力が無くなっていました。

 

そんな中で、出光さんは、
社員を集めて、こう言ったのです。
(敗戦の二日後に)

 

 「愚痴を止めよ。
  世界無比の三千年の歴史を見直せ。
  そして今から建設にかかれ。」

 


そして、様々な困難に立ち向かっていき、
そのおかげで日本が復興して、今の日本があります。
(詳しくは、映画館で!)


これが今公開されたのは、偶然ではなくて、
今の時代が、出光さんが生きていた当時と非常に似ているからです。
(実際に、映画監督の山崎氏はそう話しています。)

 


日本は、世界最長の歴史がある国です。
(正確には、2600年くらい)

他の国も長い歴史があるのですが、
王朝が途切れずに3000年近く続いているのは日本だけです。
(中国の王朝は、途中で途切れている時期があります。)


かつて、黒船が来て、
西洋の価値観が日本に入ってきた時に、
「西洋のものも良いけど、日本人らしさもなくしちゃいかん!」
と考えて武術を残そうとする人がいました。

 

それが新世界で学んでいる古武術(柔力)に繋がっています。

 

そして、それを伝承するために、
慎さんが世の中に現われたということです。
(なので、もはや侍のような人です。笑)


実は、このコミュニティの形も日本的な形です。

これも様々な宗教の”いいとこ取り”をしてきた結果でもあり、
古来から日本人が大切にしてきた「八百万(やおよろず)の神」が元になっています。

 

宗教という言葉を聞くと、身構えてしまうことがあるかもしれませんが、
多くの場合は、何となく作られている宗教というイメージがそうされているだけで、
きちんと学べば、怪しい物でも何でもないことだと理解できるようになります。
(僕も昔は、何も知らずにただただ怪しいものだと思っていました。)


「八百万の神」
という言葉、どこかで聞いたことがありませんか?

 

ジブリ映画『千と千尋の神隠し』で、
船から色々な神様が下りてきた時に
湯婆婆(ゆばあば)が言っていましたよね。

 

お面を被った神様とか色々なキャラが登場していましたよね。

 

八百万の神という考え方は、
誰か一人を神とせず、”みんなが神様”という考え方なので、
一つの価値観を絶対せず、色んな価値観を取り入れていくというものです。

 

 

今ある多くのコミュニティは、ピラミッド型です。

 

これは日本的な宗教観ではなくて、
一神教の宗教観が元になっていますが、
この形も、かなり限界が見えてきています。


今はインターネットで誰でも知識を学べるので、
一人の人がトップに立って一方的に何かを教えることは難しく、
色んな人の価値観を取り入れていった方が成長は加速していきます。

 

これからは、指導者と選手の関係だけではなくて、
あらゆる人間関係で、八百万の神型の日本的な関係、
縦ではなくて、”横の関係”が大切になってきます。

 

…と、この辺りは、表面だけの話では理解できないことなので、
実際にバスケや日常と関連させて、2017年では詳しく話していこうと思います!

 

 

 


2017年、2018年と続くと…

2020年は、東京オリンピックです。


これも偶然なんですが、
偶然とは思えない出来事ですね。

 

2020年に向けて、色々な分野で
「日本の良さ」が見直されていく筈です。

 

そして、その流れのまま、
日本的な価値観が重視される時代
が数年は続いていくことになりそうです。

 


新世界バスケットボールは、その流れの中にあります。


これまでもたくさんの日本人が登場しました。

・武井壮さん
・イチロー選手
・内村航平選手
・明治以前の侍


そして、新しい時代を作るのは新世界にいる僕らです。

 

 

今日話したことは、決して海外の文化を否定しているワケではなくて、
時代の流れから考えると、今、これからは東洋的な価値観が大切になるということです。
(将来的には、西洋の価値観も新世界で繋げていきたいと考えています。)


NBA選手からバスケの本質を学び、
日本という国を再定義することで、
日本人らしくスポーツの可能性を広げましょう。

 

 


2016年は、土台作りの年でした。

2017年は、新しい企画を開き、
より具体的な内容を配信していきます。


まだまだ知らないこと、未熟なことも多いですが、
これからも学びながら情報発信をしていきたいと思います。

 

来年もよろしくお願いします。

 

では、良いお年を!

 

 

これは現在、運営中のコミュニティ「新世界バスケットボール」のなかで年末に配信した内容です。今後、このコミュニティの内容は一般公開していくことを考えているので、今回参加できなかった方は、公開までお待ちください。参加されている方は、これからも新世界を進めていき、バスケのプレーの幅、バスケの思考の幅を広げていきましょう!また、今後もこの発信をよろしくお願いします。

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