「バスケが上手い」
どんな時に、この言葉を使いますか?
先日、バスケ仲間と飲み会をしました。一緒に飲んだのは、社会人のバスケ仲間で高校生の時からお世話になっている人たち。33歳と39歳の先輩。17時半から飲み始めて、終わりは夜中の1時過ぎ。話した内容は、バスケの話ばっかり。ビックリするくらいバスケの話ばっかりしました。
その中で、33歳の方から言われたこと。
お前は、1対1に来るタイミングが読める。
「得点を取りたい!」という欲は誰しもがあることで、それがなかったら攻め気がなくて、オフェンスに参加していないのと同じになってしまう。でも、本当にバスケが上手い人は、先のプレーが読めないものです。「パスをする選択肢があるから、迷いが生まれてくるけど、パスの選択肢がないとわかると守るのは簡単。」と33歳の先輩から言われました。
1対1トーナメントで優勝する技術と、5対5の中で得点を取る技術は全く別の物。オフボールも含めてバスケットボールであって、パスの選択肢を相手に見せるのも一つの駆け引き。流川を思い出しました!
そして、もう一つ言われたこと。
下がるドリブルは、逃げているようにも見えるけど、それも一つの技術。無理せず、ドリブルで下がったり、パスをしたりするのも、”上手さ”の一つだよな。
自分の中で「パスを出したら負けを認めたことになる。」という感情がどこかにあった。意識としてはチームとして戦っているつもりでも、そう指摘をされるということは、そうであったということ。…未熟でした!ドリブルで下がること、パスを出すことは、「逃げること」ではなくて「戦い」の延長線上にある。
”バスケットボールが上手い”選手
バスケットボールは5対5で行うスポーツ。
僕がそうであったように、「得点を取れる選手」「カッコいいドリブルがつけること」がバスケットボールが上手いと思ってしまう人は多いけれど、それは「得点を取れる選手」「ドリブルが上手い選手」であって、「バスケットボールが上手い選手」とは、必ずしもイコールでは無いのだと思います。
「自分はバスケが下手なので…。」こう話す高校生と会ったことがあります。でも、誰も「バスケットボールが上手い」という客観的な答えを出すことはできないはず。こう口にしていた高校生の中では、「1対1が強いこと=バスケが上手い」となっていたけれど、それはバスケットボールのほんの一部分。
- オフボールの動きが上手い
- 適切なタイミングでパスを出せる
- チームが得点が欲しい時に得点が取れる
- 自分にできることで、いつでもチームに貢献する
これだって、立派な「バスケットボールが上手い選手」。
「上手い」「下手」という言葉に囚われて、バスケをするのが嫌になってしまっている、バスケを楽しめていない高校生を見たことがある。その言葉に縛られる必要はなく、感情を開放して、自分らしく夢中になれることの方が大事なんだと思う。正しいか間違っているかを決めるのは、他人ではなくて、自分の身体でも良いはず。
ドリブルで下がることも、パスを出すことも、素晴らしい技術の一つ。
PS
実績や肩書きだけを信じてしまうと、身近にいる素晴らしい考えを持った人たちのことを見落としがち。今回、僕に対してアドバイスをしてくれたバスケ仲間は、実績や肩書きは一つも無いけれど、本質を見抜いた視点を持っています。「バスケが上手い」という言葉に囚われるな。…と教えられました。どこにいても、バスケの楽しさは広げられると実感できた日でした。33歳でも、39歳でも、心からバスケを楽しみ、悔しがり、日常を生き生きと過ごしています。そんな大人に自分もなりたいなと思います。
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