こんばんは、バスケのヨシです。
今日は仕事の関係で東京に行きました。僕は田舎出身なので久々の都会を感じながら、商談先に向かいました。田舎者からすると、都会はジメジメしている印象なんですが、それでも刺激がたくさんあるので雰囲気が好きです。今日は、「死」についてです。…と言っても、重たい話では無いのでご安心を。笑
僕は、会社の方の出張のお手伝いという形で東京に行きました。今回は商談をするということで、ビルの中に入り、部屋で社長さん(大きな会社ではなくて、社員数人の規模で、とある問屋の社長さん)と面会。コーヒーを出していただき、商談の前に少し雑談が始まりました。
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相手の社長さん(50代前半)が最初に話し始めたのは、家系の遺伝の話でした。僕の会社の方と商談先の社長さんの話を聞いていました。社長さんの方は、遺伝的に臓器を悪くするらしく、「僕達の家族は、みんな短命なんですよ。」と言っていました。「そうなんですか。。」と思いつつ聞いていたんですが、なんせ、その社長さんがめちゃくちゃ楽しそうに話すんです。「死」についての話とは思えないくらい、めちゃくちゃ明るいんです。こっちも笑ってしまうくらい”満面の笑み”でこう話してくれました。(笑っている社長の顔を想像しながら、お聴きください)
僕の家系は、みんな短命なんですよ。でね、僕の親父はかなり早くに亡くなったんだけど、とにかくお金が大好きな人でね(笑)何をするにしても「金だ金だ。」と言っていてる人で、海外旅行がなんだとか、車が何だとか言ってね、高級車を買っていたり、ずっとお金のことばっかり考えていたんですよ。
で、その親父が亡くなった時、煙を見てね「あ、あれが俺の親父なのか。」って思ったんですよね。人が亡くなるのって、こんなにもあっけないのか、と思ってね。
こんなことを言いながら、かなり明るい口調で話すんです。僕からしたら、「そんなに明るい話題じゃないような気がするんですが…。」って感じで、相手の笑いに対して、どう対処すればいいのかなと思っていたところ、相手の社長さんが話を続けました。
あ!いやいや、そんなに重たい話じゃないんですよ!(満面の笑み)それでね、僕は親父を見たら、金だ、高級車だとかなんだとか言っていた親父だとは思えないくらい別人になっていてね。「あ、人が死んだら、お金も高級車も、何も意味なくなるんだな。」って思ったんですよ。
これを見てね、「あ、人にとってお金よりも大切なことがあるんだな。」って思ったんですよ。もちろん、お金がないと生活できないし、お金があれば幸せも増えますけど、形に残らないことの方が大事なんじゃないかなってね。よく言われることなんですけどね!(満面の笑み)
こんなにも笑顔で楽しそうに物語を語ってくれると、こっちも笑ってしまいました。
だから、僕もそろそろ何じゃないかと思ってるんですよ(笑)(満面の笑み)
人はいつか死にますから。あっけないんですよ。だから、まぁお互い頑張っていきましょう!ってことですね!(満面の笑み)
いやー、こんなに楽しそうに自分の死について話す人は初めて見たかもしれないです。なんせ自分の親の話から始まり、自分自身の死についても楽しそうに話してましたからね。聞いているこっちも笑顔になってしまいました。本当に明るくて、楽しい方でした。社長さんは社長さんの道で、社長さんの親父さんは社長さんの親父さんの道で生きているってことですよね。大量のお金だけを追いかけ続けるのも、自分の時間の全てをお金を稼ぐことに費やすのも、(僕の価値観だと)どっちも良いとは思えません。
僕も死について考えさせられました。一度考え出すと真っ暗闇に突入することがある(学生の時、そうなった時があります)んですが、結局「そんな先のこと考えたって、ほとんど意味無いな。今を楽しもう!」みたいに完結します。
死について考えることって、決して暗い話ではなくて、逆に生きることに対して前向きににしてくれると思っています。思いっきりが良くなったり、過去の失敗や挫折に囚われなくなったり、一期一会の感覚で人との時間を大切にできたり。僕は死について考えることは、考え方によっては良いこととも言えるんじゃないかなと思っています。(もちろん辛い時もあります。)
死について考える時は、いつもこの漫画を思い出します。
戸川君 ジェットコースターに乗ったことある?
あれって実際乗ってる時間はほんの何分かでしょ?
だからあれに乗ってる最中に
あと何分しかない あと何秒で終わっちゃうって
そんなことばかり考えてたら何のために乗ったかわかんないよね
何のために生まれてきたかわかんないじゃん
そんなヒマないよ
スラムダンクの作者、井上雄彦先生の漫画『リアル』のワンシーン。余命残りわずかと宣告されたヤマの言葉。
今回お会いした社長さんは、まさにヤマのような人でした。死について話しているのに、そうだとは思えないほど明るく話していました。死について話すことで自分自身が生き生きしているかのように!僕はヤマの言葉(井上雄彦先生の言葉)が大好きで、全くこれと同じことを思いながら生きています。死について考えすぎて挫折した時もありましたけどね。
ヤマが言いたい事って、「死について考えるな!」とも言えるんですが、見方を変えたら「死について考えることもないくらい、夢中になれ!」ってことなんだと思ってます。要するに、夢中になれるものを見つけたら、「あと何分で終わっちゃう。」なんてことも考えないし、今だけに集中できますよね。それが一番だと思うんです。ジェットコースターみたいに。
バスケに”夢中になる”
スポーツの何が良いかと言われたら、「夢中になれること!」と即答すると思います。バスケをしていると時間を完全に忘れます。空腹も忘れるし、こうやって情報発信をしていることも忘れるし、明日の予定も忘れます。バスケを終えた後に何をするかすらも忘れます。時計を見ると、いつだって「あ、もうこんな時間か。」とビックリします。いつだって時計を見る時はそうで、「あー早く時間終わらないかな。」なんて思うことは無いです。少なくともここ数年は全く無いです。
バスケのプロでなければ、バスケが上手くなったとしても、バスケの大会で優勝したとしても、何千万円も賞金がもらえるなんてことは無いです。でも、バスケに夢中になれて、楽しいと思える時間がそこにあるなら、それに越したことはないのだと思います。正しいか正しくないかに囚われるよりも、楽しんだもん勝ちです。
(漫画『バガボンド』より)
夢中になれていない時期も僕はありました。その時期と今の違いは、「自分の身体や動きを変化させることができる」「他人と比較して劣等感を感じて成長を止める必要は無い」ということを知ったことです。いつだって、自分史上最高を目指して、昨日よりも今日良くなれるように試行錯誤しています。僕は今でも下手くそですが、それが自分の成長を止める理由にはなりません。シュートも対人も、毎日昨日よりも成長できるように、今ある現実を固定せず「もっと良い動きがあるんじゃないか?」「昨日ミスしたここを改善したら、もっと上手くなれるんじゃないか?」と常に試行錯誤しています。
そうしたら「時間」という概念すらもなくなります。
眠っている時に見る夢は、現実だと錯覚して、リアルに考えたらあり得ないことでも信じてしまいますよね。まさに、その場にだけ意識が向かっていて、”夢中”になっている証拠ですよね。オリンピックを観戦する時も、バスケの話を友達とする時も、こうしてバスケのことを情報発信している時も、スポーツに関わる時は時間を忘れてしまいます。死について考えている暇なんて一秒もないです!…と、今文字を打ちながら「そういえば今日は、死についての話だったな。」と思い出して、ようやっと頭の中に「死」という概念が出てきたところです。笑
バスケに夢中になっていますか?
今もしも夢中になれていないなら、それは一つの段階であってずっと続くことでは無いです。新しい趣味と出会うかもしれないし、バスケの面白さを発見するキッカケになるかもしれません。何歳からでもバスケは楽しむことができるし、いくらでも自分史上最高を更新して行くことができます。僕はNBA選手からスペーシングと脱力について学んだことで、一生バスケに夢中になれると確信しています。夢中になれる時間があれば、それだけで最高です。スポーツでも、音楽でも、人との付き合いでも、どんなことでも良いのです。
・・・
社長さんは
「こんな雑談になってしまいましたが(笑)、…。」
と話を進めました。
でも、僕にとっては雑談が今日の本題だったんじゃないかと思えるほど、素晴らしいお話を聞くことができました(仕事もちゃんとやりましたよ!)。あんなに楽しそうに死について話す人と話したのは初めてでした。社長さんから頂いた生き生きとしたエネルギーを思わず記事として残してしまいました。
バスケとは関係の無いこと…なわけないですよね。漫画『リアル』『バガボンド』(この漫画については何時間でも話したいくらい面白く、学びがたくさんあります)も、この情報発信での出会いも、全てバスケットボールから生まれたご縁です。夢中になれるような情報をこれからも発信していきます。夢中になりましょう!!
社長さん、有難うございました!
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