イチロー「心の中に思っていることを全うしようと思った。」

最近、イチロー選手の動画を見ています。

つい先日も3000本安打を達成しましたね。イチロー選手の言葉は、とても抽象度が高いので、例えイチロー選手が「練習が大切です。」と言ったとしても、その言葉の意味は僕らとイチロー選手では全く違うのだと思います。なので、イチロー選手の言葉の意味を全て理解することは不可能ですが、それでも、イチロー選手の言葉から学べることはたくさんあるはず!

 

今回見た動画の中で印象的だった言葉を紹介します。

 

 

自分の心の中の声を聴く

「心の中に思っていることを全うしようと思った。」

メディアやファンなど様々なところで「野球選手イチロー」という型が作り上げられていきます。それはスター選手の宿命であり、スター選手である証でもあるのだと思います。しかし、イチロー選手は、誰かの期待に応えるだけではなくて、自分の心の中に思っていることを全うしようと、ある時思い立ったそうです。

これって、どのスポーツでも同じことですよね。バスケはチームスポーツなので、誰かの期待に応えることは大切です。でも、それだけになってしまったら個性がなくなってしまいます。一人一人違った身体特性と感性を持っているので、一つの型にはめることなく、それぞれの個性を大切にすることは大切だと思います。もしも今、他人の期待に応えることばかりがスポーツの目的になってしまっていたら、「小さい頃、自分はどうやってバスケを楽しんでいたんだろう?」と一度立ち止まって考えると良いです。自分の個性や感性をなくすことなく、自分らしさを大切に。

 

感覚を大切にする

考えなければ上手くいったものを、そこを意識してしまったがために何か変になってしまうことがある。

イチロー選手は、感覚と理論の話をしていました。現代は、スポーツを科学的に分析する分野が発達しています。そのことで人間の動きを解析することができ、より効率の良い動きを追求できるようになり、スポーツ全体のレベルが高くなってきています。

しかし、イチロー選手は、人間の動きを言葉に変換したり、科学的に分析をするようになることで、感覚がおかしくなってしまうことがあると言っています。人間の思考は言葉によって作られていて、言葉によって現実世界に境界線を作り、物事を認識しています。そのことで逆に「言葉に縛られてしまう」ということも起きてしまいます。人の感覚は言葉にすることができず、数字として残すことができないものです。その感覚の部分を忘れることなく、理論と掛け合わせていくことがスポーツの上達には大切なのだと思います。

 

先のことを考えない

日米野球を初めて体験したイチロー選手は、メジャーリーガーが「先のことを考えず、目の前の一打席を大切にしている」というところに感動したそうです。知識を学んでいくと先のことが見えるようになります。そのことで予測が立つようになり、プレーの幅が広がるのがバスケットボールというスポーツだと思いますが、野球のように今の瞬間に集中する場面もたくさんありますよね。

 

自分の動きを変化させていく

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イチロー選手は、常により良い動きを探って、自分の動きを変化させています。これがスポーツの醍醐味であり、本質であると僕は思います。誰かから教わったことは全て一つのヒントで、答えは自分の身体と対話をすることで見つかるものです。バスケの動きにおいても、「自分の身体と対話する楽しさ」さえ知ることができたら、「もっと良い動きがあるんじゃないか?」「もっと楽しくバスケができるんじゃないか?」と考えられます。身体の動きを変えることで成果が変わります。才能やメンタル、練習量という言葉に惑わされずに、常に自分の身体と向き合うことが大切なのだと思います。

 

 

感覚を養う教育

感覚は目に見えるものではありません。

目に見えるデータや言葉だけを信じてしまうと、

「曖昧なところに答えはない!」「その証拠はどこにあるんだ!」

と感覚を疎かに考えてしまいがちです。

 

そういった理論や科学は大切なのですが、

それだけに偏ってしまったら、スポーツの価値は下がってしまいます。

 

感覚は言葉にできないので、スポーツの動きを全て科学的に分析することは不可能です。

 

 

 

大人は子供よりも経験が豊富です。

 

だから、視座(視点の高さ)が高いので、

スポーツを教える時に子供が遠回りをしていることが見えるのです。

「この練習をするよりも、これをした効率が良いな。」

「この時の動きは、もっと右足をこうして、左足をこうするのがいいんだぞ。」

と、色々な道が見えるようになり、そのことをすぐに伝えたくなるものです。

 

大人は、(基本的に)経験や知識が子どもよりもあるので、

山を登ってくる子どもを頂上から俯瞰するような感覚で、

子どもの進む道を自分の視点で見通すことができている

・・・ように感じてしまいます。

 

 

でも、その道が必ずしも、相手にとって正しい道とは限りません。

 

自分の感覚や「バスケが楽しい」という感情を持ち続ける方が、近道を教えることよりも大切なことです。

 

一人一人の感性が違えば、頂上までの道のりも変わりますし、

大人が見えているゴールまでの道のりが全ての人にとって正しいとは限りません。

 

遠回りをすることで、自分だけの近道が見えるようになることもあります。

 

 

大人ができるのは、選択肢を提示してあげることなのだと思います。

 

その選択肢を選ぶかどうかは、相手が決めることです。

 

バスケであれば、「こんな動きもある」と伝えたり、

Youtubeの動画を見せて「こんな動きやプレーもある」ということを動画で伝えたりすることで、

自発的にスポーツを楽しむことができるのだと思います。

 


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