「センス」という言葉をどう認識していますか?
僕は何となく「上手い人」「複雑なプレーを糸も簡単にできる人」「力を使わずに楽にプレーしている人」のことをセンスがある人だと思っていました。でも、色々なことを学んでいくと、実はもっと具体的に定義付けられることがわかりました。今回は、センスとは何なのか、センスがある人とない人はどう違うのかについて考えていきたいと思います。
センス=身体を思った通りに動かす能力
センスとは自分の身体を思った通りに動かせる能力のことです。
頭の中でイメージしたことをそのまま身体で実践できる人のことを「センスがある人」と呼びます。※厳密には「勘が鋭い」ということを指す場合もあるでしょうし、人によって定義は変わるものだと思いますが、この場では、スポーツ上達論さんのツイートを参考に(自分自身でもそう思っています)このように定義させていただきます。
「センス」とは「イメージ通りに運動を行えること」です。これは先天的に優れた人もいますが、後からでもいくらでも修正して鍛えることができます。センスは磨くものです。
— スポーツ上達理論 (@PT_sasaki) 2015年6月15日
下手な人がガムシャラに努力するとどうなるか?その答えは残念ながら【下手になる】です。ガムシャラにやって上手くなる人のことを「センスがある」と言います。
— スポーツ上達理論 (@PT_sasaki) 2015年3月6日
○センスがないと…
僕はどうなのかといえば…センスというものがありません。
「NBA選手のこんな動きを真似してみよう。」と思いながらコートに立ち、シュートを打ったりするのですが、後々自分の映像を見てみると全くイメージした動きができていません。まさにスラムダンクの桜木がシュート合宿の時に、自分のシュートフォームをビデオで見て「誰だこの下手くそは・・・」と言っているような状況になってしまいます(笑)
僕は昔から形を何も気にせずひたすら練習量だけを増やしてきました。
「たくさん練習をすれば上手くなるはず!」と思っていましたが、
それは「下手のまま上手くなっている」ということであり、センス自体は全く磨かれていませんでした。
センスが磨かれていないと、
- 練習量を落としたら同じ動きができなくなる
- 新しい動きを習得するのに時間がかかる
- バスケ以外のスポーツになると全く上手くできない
といったことが起きてしまいます。
イメージ通りに身体を動かすことができないと、スポーツの上達スピードは遅くなりますし、長い間スポーツを楽しめる可能性減っていってしまいます(一般的に考えて学生を終えた後は練習量は落ちていくものなので)。なので、自分の動きを映像で見て衝撃を受けてからは、自分の身体について知るように動画をとることが多くなりました。また同時に「センスがある人」からも多くのことを学ばせてもらい、センスを磨く方法も試行錯誤して探しています。
○センスがあると…
センスがある人は思った通りに身体を動かすことができます。頭の中でイメージしたことをそのまま身体で体現できるため、たくさんの練習をしなくても新しい動きを習得できて、練習量が落ちたとしても動きが下手になることが少ないです。センスのない僕からしたら、ただただ羨ましいです…!
そんな「センスのある人」は発信仲間のマコトさんです。
「NBA選手と古武術」の発信を見ていただければわかるように、NBA選手の動きをすぐに実践しています。形が全く同じということは違う人間がやっているのでありえないですが、本質(身体の使い方)を見抜き、体現されています。
◆ノーディップスリー◆
— NBA選手と古武術 (@TTKRCJ) 2016年3月16日
今回は最近の試合でカリーが魅せた
キャッチした位置から
ディップせずにシュート
このシュートはトンプソンも
よくやりますね
簡単な説明は動画内にあります pic.twitter.com/UmynHYFZpF
■トスシュート■
— NBA選手と古武術 (@TTKRCJ) 2016年4月7日
カリーが面白いシュートをやっていたので実践
バレーのトスみたいだからトスシュート
やってみて思ったこと↓
効率的なフォームを得て初めて行うもの
容易に真似はしてはいけない
本気で遊ぶためにはそれ相応の技術が必要 pic.twitter.com/7nKvKIkhGz
■空中装填式3Pシュート■
— NBA選手と古武術 (@TTKRCJ) 2016年4月11日
フォロワーさんからのリクエスト
黒子のバスケ 緑間選手の技より
ご想像の通り、無理でした。
かなり筋肉をつかったシュートになるので
筋トレすればもう少しマシになるかも…
ファンの方がいらしたらすみません pic.twitter.com/wFXbnL473E
どれも凄い…。
マコトさんとはよく連絡を取り合っているのですが、たいてい話の最初に、その日に行われた試合の話をします。その中で僕が「あのカリーのシュート凄いですよねぇ。」みたいに話すと「あれは、こうやって、こんな動きをしてるからできてるんだよな。さすがカリーですわ。」と呟きます。その後に僕が「あれって実践できますか?」というと、「あぁ、あれならできそうだね。」と即答します。「いや、、、センスがある人はこんな即答するのか。笑」といつも思わされる瞬間です。
センスを磨く方法
「センスを磨くことは、いつからでもできる」
ということをセンスがあるマコトさんは言っています。
その方法を簡潔にまとめるとこんな感じになります。
- 自分の身体について知る
- 自分の動きについて知る
- どのような意識をした時に、身体がどのように動いているのかを知る
- 思った通りに身体を動かすためには、どうしたらいいのかを試行錯誤する
シュートの場合で考えてみます。
- 腕の長さや関節の可動域を知る
- シュートフォームを動画に撮って動きを知り、改善すべき点を考える
- どのような意識をしたら良くない動きが生まれているのかを試行錯誤して知る
- どのような意識をしたら良い動きになるかを知り、良い動きを身体に覚えさせる
抽象的なものにこそ、本質が含まれているものです。
マコトさん自身が自分の身体で体現できているのは、このステップを忠実に踏まえて乗り越えているからだそうです。一つ一つ、自分の身体で検証を繰り返していくことが何よりも大切なことなのだと思います。センスのある人とない人を分けているものは、「知識の差」と「素直さ」なのだと感じています。センスを良くする身体動作の手順を知り、それを素直に受け入れて身体で検証する。地道な作業の繰り返しのようですが、センスを良くしてバスケを楽しむための修行だと思って取り組みたいと思います!
PS.
慎さんの発信「武学籠球」はコチラから。
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