体の使い方による2種類のドライブ~スティーブ・ナッシュが使っている古武術的な動き~

こんばんは、バスケのヨシです。

前回は、効率の良い身体の使い方に関して「ナンバ」の話をしました。

 

ナンバとは、体を効率よく使うための動きのことで、

剣道や柔道のような武道で現在もつかわれている古武術の動きです。

 

具体的には、体を捻らず、踏ん張らず、うねらない、という3つの特徴があります。

 

今日は、NBA選手のドライブを例にして、

NBA選手がドライブをしているときに使っている「ナンバ的な動き」を紹介します。

 

 

スティーブ・ナッシュのドライブ(ナンバ的動き)

ナッシュは、NBAの中では身体能力が高くなく、レブロンのような体の強さがないため、高いバスケIQと技術力でNBAで戦っています。ナッシュのドライブを見ているとき、「なんでナッシュは、あまりスピードを出していないように見えるのに、スルスルと抜けてくんだろう?」と感じたことが多くあります。

 

ナッシュは、体がNBAの中では強くないのに、DFの間をスルスルと簡単そうに抜いている場面が見られます。このようなドライブができるのは、体を上手く使っているからです。以下の画像をご覧ください。

2014-04-10 13.00.16これは、ナッシュのドライブの画像です。

 

この画像を見て、何か違和感を感じませんか?

 

 

ドライブをするときに、

「オフハンド(ドリブルをしていない側の手)と肩でボールを守れ。」

と教えられることがあります。

 

レブロンのようなドライブです。

LeBron James, Al-Farouq Aminu

相手からボールを奪われないためには、オフハンドでボールを守る必要があるからです。

 

しかし、ナッシュは、オフハンドを後ろに伸ばし、体の面を相手に向けています。

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このナッシュのドライブは、「ナンバ的な動き」を使っています。ナンバ的な動きとは、体の捻じれがない状態でドライブをしているということで、そのことで、NBAの中で体があまり強くないナッシュは、スルスルとDFを抜くことができています。

 

 

ナッシュが行っているナンバ的な動き

具体的にナッシュが行っているナンバ的な動きを考えていきましょう。

 

ナッシュは、オフハンドを後ろに下げることで、

体の捻じれをなくし、DFと相手との接触をかわしてドライブをしています。

 

これは、ナンバ歩きと同じ体の使い方です。

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ナッシュは、ナンバ歩き(足と同じ側の腕を振りながら歩く歩き方。腰の部分が捻じれない。)と同じ体の使い方でドライブをしています。そうすることで、相手との接触をかわしながら、ドライブをすることができています。(ナンバ歩きに関する記事は、コチラから)

 

ナンバ的な体の使い方をすることで、

相手DFの体の面(/)と同じ面(/)でドライブをすることができ、

スルスルと力を使わずに、接触をかわしながらドライブをすることができます。

 

バスケの神様 ジョーダンも同じような体の使い方でドライブをしています。

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こうすることで、相手との接触をかわしながら、ドライブをすることができます。

 

このドライブの仕方は、イメージとしては、岩の間を流れる水です。

岩の間を流れる水は、岩の形に沿って、スルスルと流れていきます。また、岩の近くを通るときに、岩を利用するような形で、勢いを増し、川の流れに従って流れていきます。

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レブロンのドライブ(オフハンドでボールを守る)

一般的なドライブはオフハンドでボールを守ります。

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そうすることで、肩と手でボールを守ることができますが、

このドライブは、相手との接触を前提としているため、体がDFよりも体が強くなければドライブをすることが難しくなります。

 

ナッシュのナンバ的な動きが、岩の横を流れる水であれば、

レブロンのようなオフハンドでボールを守るドライブは、アメフトの走りのようなイメージです。

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ボールを取られないように保持をしながら、

相手との接触に負けないように前に進んでいきます。

 

両者を写真で比べてみると、違いがよくわかります。

LeBron James, Al-Farouq Aminu

体の使い方を工夫して、身体能力の低さをカバーしながら、力を使わずにドライブをするナッシュ、

鍛えられた筋力でボールを保持しながら、DFのあたりに負けずにドライブをするレブロン。

 

どちらのドライブにも特徴があり、選手の特性、場面によって使い時は変わります。

 

以下の動画で、2種類のドライブを確認してみてください。

 


 

以前の記事でも書きましたが、

接骨院の先生が言っていた「NBA選手もナンバ的な動きを使っている。」というのは事実でした。

 

それを誰かに教わったのかどうかはわかりませんが(たぶん教わっていないのでは?と思います)、

効率の良い体の使い方を常に考えながら、自分の体と対話をしているからこそできるものだと思います。

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また、このナンバの動きをバスケに応用した高校として有名な桐朋高校を指導されていた金田先生は、ナンバをバスケに取り入れた動きを動画やDVD、書籍などで広めています。「古武術の時代は終わった。」という方もいますが、そんなことはなく、これからは、もっとより良い体の使い方が考えられていくはずですし、現在でも色々なスポーツで応用されているそうです。

 

自分の身体と向き合いながら、良い良い動きを考えていきましょう!

自分も最近始めた分野の勉強ですが、日ごろから意識できることを考えながら、本を読みながら勉強しています。また、このようなことがわかったら、ナンバとバスケというカテゴリーで記事を書いていきたいと思います。

 

 

 

PS

ナッシュのような体の使い方は、相手との接触が起きた時や、相手よりも体が弱い場合に有効です。

 

ただ、レブロンのようにして、ボールを守ることもとても大切な基礎です。

また、オフハンドでボールを守りながら、あえて体をぶつけることでファールを誘うこともできます。

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また、ドライブをクロスステップで始めるか、オープンステップで始めるかによっても、体の使い方は変わってきます。

 

 今回紹介したナンバ的な動きを使ったドライブは、ただ形だけを真似をしても身につかない可能性があります。

体の使い方に関して、ナンバに関する書籍や動画で学びながら、自分の体と対話をする必要があります。

(自分の体と対話をするとは、自分の体が自然な動きやきもちの良い動きかどうかを考え、試行錯誤すること)

 

自分もまだまだなので学びながら発信していきます。

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  1. 更新お疲れ様です。ドライブの姿勢に注目されたのはとても興味深いと思います。ただ、読後の感想としてはいまいちスッキリしないというか、説明として弱いかなと思います。

    まず、古武術ですが、僕自身色々調べて試した結果、あまり役に立たなかった経験があるので、基本的に信頼していません。体の使い方という視点にこだわると、ボールゲームの本質である「相手が反応すること」を忘れてしまいます。

    レブロンもナッシュもドライブの方向に一歩踏み出す前に、相手に予測されない工夫を何かしているはずです。その予備動作を考えずに、脇をすり抜ける動作だけに注目しても、本質的な技術の抽出ができませんので、上達には繋がらない気がします。

    古武術という日本古来の美しい概念に惹かれる気持ちはわかります。しかし、実際のプレー経験や身近にいる上手い人のアドバイスを元に考えを深めたほうが、ずっとオリジナリティーを出せるし、実際的だと思います。

    これからも応援しますので頑張ってください。

      • バスケのヨシ
      • 2015年 4月14日

      こんばんは。コメントありがとうございます。

      ご指摘の通り、ドライブの部分だけをピックアップしているので、それ以前の動きについて発信が弱くなってしまっていることに気づかされました。NBAは、動画でしか見ることができず、またNBA選手が実際にプレーの解説をしているわけではないので、温測でしか発信することができていません。ドライブの前にある駆け引きや、スキルについても考えていけたらと思います。ご指摘ありがとうございます。

      古武術に関しては、実際に自分がプレーを体験しながら、動きの質が良くなったという実感のもとシェアをしています。また、身近にいる上手いバスケの先輩が古武術の動きを参考にして、効率の良い動きをバスケの取り入れています。その方からドライブやパスの出し方なども学びながら、発信をさせていただいています。自分自身、体の使い方に関して、考えずに、力で戦ってきましたが、その先輩との出会いで「身体を効率よく使うこと」を学び、そのことは、プレーの効率を高めるものであると実感しています。

      「日本人が昔やっていた動きだから、日本人ならやるべきだ!」という安易な考えからではなく、自分で学び、実践をして、良いと思えるものをシェアしていきたいと思っています。
      また、注意した方が良い点などあれば、ご指摘よろしくお願い致します。footballhackさんのコメントを参考にして、記事をより良いものに更新させていただきます。ありがとうございました。

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