地元のミニバスを見学して。

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久しぶりに、地元のミニバスに足を運びました。

ミニバスの頃は、細かいことを教わったことはありませんでした。ハンドリング、ドリブル、レイアップの基礎を教わっただけで、後はずっと、ただひたすらバスケットボールを楽しんでいました。ミニバスがある日が楽しくて仕方なく、監督から何かを教わらなくても、憧れの先輩の後ろを金魚の糞のようについていき、フットワークから背番号まで真似して育ちました。

 

 

最近、聞いた話によると、

あるミニバスはほぼ毎日練習をしているらしいです。

 

部活動かのように毎日練習をして、

監督が細かくバスケットボールを教えているそうです。

 

それも子供たちが泣きながらプレーするくらい厳しく。

 

そのチームは全国大会に出場する強豪。

 

 

でも、本当にそんなにやる必要があるのでしょうか?

 

 

 

・・・僕は、する必要がないと思います。

 

ミニバスから勝利を監督が求めすぎて、遊び心を無くしてしまうことは、立派な体罰だと思います。こんなことを言うと、「じゃあ、ミニバスでは勝利を目指す必要がないのか?」という声が聞こえそうですが、そういうわけではありません。勝つ喜びは、誰かに教えられるものではなくて、自分の中から自然と湧き出てくることです。それを引き出すのが指導者の役目だと思います。

遊び心があれば、大人になってからもずっとスポーツを楽しむことができます。ミニバスの段階で、所謂「勝利至上主義」をしてしまうと、他人の評価のために頑張る人間になってしまいます。自発性があってこそ、誰かのために頑張ろうと思えるもので、その気持ちは誰かから教わることではありません。

 

 

長いバスケ人生、人生のたった数年でも、大事な時間。

ミニバスの段階から勝利至上主義に走ったり、細かく教えすぎて型にはめるのではなくて、「自発的に」スポーツを楽しめる環境を作ってあげることが大事だと思います。僕自身、ミニバスの時には都道府県の大会で一回戦敗退でした。とても悔しかったですが、今でもこうしてバスケを最高に楽しめているのは、自由に遊ばせてくれた監督のおかげです。

 

 

 

監督さんとは、久しぶりに話しました。

 

今は、若いコーチに指導をお願いしていると言っていたけれど、

それでも監督の考え方は子供達に伝わっていました。

 

子供達の表情と楽しそうにボールと遊ぶ姿を見たら一目瞭然でした!

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    • ヒーローになりたい訳じゃない
    • 2019年 5月28日

    はじめまして、近畿在住の30代男性です。
    いつも楽しく拝見させていただいています。

    ミニバスのパワハラについて調べているときにこのサイトにたどり着きました。貴重な意見を読んで色々と考えさせられました。このような情報を発信し続けてくれてましてありがとうございます。私はこのサイトを見て勇気づけられました。

    私にはミニバスを始めて4ヶ月の息子がいます。私自身がこのミニバスのOBということもあり、指導の補助などもさせてもらっています。

    私は約25年ぶりにこのミニバスに戻ってきたのですが、監督・コーチの暴言の酷さ、また練習や試合などの回数の多さ、拘束時間の長さに驚きました。練習は週5回、毎週末試合か練習が設定されています。

    また保護者が体育館の鍵の管理や開け閉め、出欠、試合会場の設営を行なっています。自分の子供たちのためだからと理解できるのですが、それが当たり前かのように監督・コーチは遅れてくるわ、挨拶もしないし、感謝の言葉もない。

    保護者たちはこの環境に慣れてしまったのか、はたまた物言うこともできないのかわかりませんが、私には子供たちのバスケットの未来を人質にした悪質なパワハラだと思っています。

    このミニバスで指導補助をさせてもらって4ヶ月だけですが、子供たちと仲良くなれて、子供たちの方から声をかけてくれたり、学校やゲームの話をしてくれたり、その日あった出来事を話してくれたりするようになりました。

    この子たちのために指導補助を続けようと頑張ってましたが、先日の練習試合でまたコーチが5年生と6年生の男子を試合中に恫喝し、その二人は泣いていましました。

    一人は相手選手の肘が喉に当たったようなのですが、コーチはそのことを知らないまま本人に理由を聞かないで、「失敗したぐらいで泣くな、俺を信じろ!」と言ってそのまま出場させました。もう一人はキャプテンで、負けてる責任を転嫁するように「このチームはお前のチームやぞ!お前が指示出さないでどうする!お前が前で話を聞くのが当たり前やろ!」。いやいや、試合中うるさく指示してるのあなたでしょ?だから萎縮して何もできないでしょ?

    怪我をしているのに出場させ続けたのは子供とコミュニケーションをとるのを怠ったコーチの責任、また責任を転嫁するような発言と自分の価値観を押し付ける傲慢さ。全てにおいてコーチの力量不足だと思いました。

    またその練習試合当日は朝から夕方までびっちり試合が組まれていたのですが、男子チームは2試合しただけで、TOを3試合連続の合計4回していました。女子チームは強いからか4試合です。

    男の子たちからは「お尻が痛い〜」「他のチームはずるいわ〜」などの声が上がりました。強い弱いに関わらず、練習試合なら公平に扱うべきだと思いますし、丸一日子供たちを体育館に留めておいてTOばかりをやらせる。そんなミニバスにもううんざりしました。

    今では息子を他のミニバスへ移籍させるか、もしくは新しいミニバスやキッズサークル的なものを作るかを考えています。

    ただ気がかりなのが残された子供たちです。引き抜くようなことはしたくないですし、本人たちはどう思っているのかわかりません。

    ですが、本来楽しいものであるバスケを嫌いになってほしくない。もっと楽しいバスケを経験させたあげたい。仲間や思い出を共有して、今後の人生をより豊かにして欲しい。そういう想いからとても悩んでいます。

    原田さんならこの問題どう考えますか?ご意見いただけたら嬉しいです。

      • outofstep30
      • 2019年 6月3日

      こんにちは、コメントありがとうございます。
      実際に僕は現場を見ていないですし子供さんや監督さんとお話をしていないので、あまり僕から何か具体的にどうした方がいいということは言わない方がいい、言えないことではあると思うのですが、それを前提とした上で返信させていただきます。
      ミニバスではそういった指導をされている方がいるという話はたまに聞きます。僕がこういう発信をしているので耳にすることがありますし、相談をしてもらうこともあります。その時、いつも話していることは監督さんにとっても何かしらの原因があってそのような指導をしていて、その指導を受けた子供たちが、その指導をどのように活かしていくかは本人次第なのかなということです。実際に僕も過去は「勝ちたい」「勝つためには厳しくしないとダメだ」「厳しい練習に耐えて勝つから達成感を得られるんだ」と思って、チームメイトたちに厳しくしていた過去があります。もしかしたら、話してみないとわからないですが、監督さんもそういった気持ちや背景があるのかもしれません。僕は当時、周りの強いチームの真似をしていたり、読んだ自己啓発本的な本が勝利をとにかく追いかけること(勝利を追いかけること自体が悪いわけではないです)について書かれていたので「それが正しいんだ」と思っていました。

      そうった背景や原因があって、その監督さんもバスケを始めた時からそうだったのではないのかなと思います。何かしらそういった指導になったきっかけがあると思うし、それは環境とか過去の教育が原因である場合が多いです。過去の記事でも紹介していますが、バレーボールが専門だけどバスケ部の顧問になった方で周りのバスケの指導者から「バスケは走ったもん勝ちだ。勝てないなら走らせた方がいい」ということを言われて、「そうなんだ」と受け取って、とにかく厳しい指導をしていた。でも勝てなくて、更に厳しくした。「自分が嫌われてもいい。最後の勝てて、この子たちが笑顔になるなら、自分は厳しくして勝てるように指導しよう」と本気で思って指導をしていた方がいました。その方は最終的に全く違う指導になって、実際に僕はその現場に立ち会ったのですが、本当に別人のようでした。選手のことを鼓舞して褒めるけどただ褒めるだけじゃなくて見守りながら一緒に楽しむ。僕の人生の中でも一生忘れられない体験でしたし、その子たちは交流戦のような小さな大会で初めて勝ったときは涙を流していました。一回戦は負けて大泣きして、その後の敗者同士の試合で接戦をものにして。マネさんも保護者も監督も泣いていて、僕も本当に感動しました。その時、そのバレーが専門の指導者は何もしていません。ただ、勇気づけて見守っていただけです。でも、選手たちは自分たちで考えて、自分たちで声を掛け合い、必死にプレーしていました。みんなそういう力はもともと持っていて、教育、指導者、社会が、どうやってそれを引き出していくのかということだけなんだなとその時改めて思いました。
      その指導者は過去にどなる指導をしていたからこそ、今があると言っていて、選手たちのその指導者の闇と言えるような時期を知っているからこそ、「人は変われる」ということを学んだと思います。指導者の方は「みんなに変えてもらったんだよ。ありがとう」ということを伝えていて、選手が指導者を変えるということを綺麗事ではなくて、実体験で体験できたことが僕にとってもとても嬉しい体験でした。なので、僕はこの体験から、人が変われることを学びましたし、過去の闇と言えるような時期が無駄にはならないんだということを学びました。

      エピソードを長々と話してしまったのですが、この体験を今回の相談と繋げると、今、子供さんが体験されていることや今の監督さんの指導というのは将来は「あのおかげで・・・」と言える時間になるかもしれないということです。それを前提で、まずは子供さんがどのように考えているのかを知りたいですね。僕が関わってきた人の中には今回のお話以上に厳しい指導をミニバスで受けてきたという学生もいますが、でも、その子は大学までバスケを続けて凄く良い表情でプレーしていましたし、その後もバスケに関わって広めていきたいと言っています。僕はそういう指導を受けてきたという学生と何人も会ってきたし、バスケを辞めたい部活を辞めたいという子にも会ってきました。それは僕自身がそういう経験をしてきたからこそ自分が伝えられる範囲が広がって、そういう経験をしている学生、過去の自分と同じ状況の学生が自然と集まってきているのかなと思います。
      なので、息子さんがもしも「ここでやりたい」と言うのなら、大人からしたら変えた方がいいと思っても、本人がそうしたいなら、その場で自分が今これだと思うことを必死にやっていくことは今後の人生で無駄にはならないと思います。でも、「ここではやりたくない」と言うのなら、環境を用意してあげるのも大人の役目なのかなと思います。僕は何歳でもどこでもバスケが楽しめると今思ってやっているので、必ずしもミニバスや部活動が全てではないと思います。社会人バスケチームに参加するとかそういう形もあると思いますし、中学から本格的にやる選択肢もあるかもしれません。
      あとはやっぱり監督さんの考え方を知れるなら話をするのが良いと思うのですが、難しいですか?今、アシスタントというような立場にいるのでしたらお話をする機会が必ずあると思います。その時に、直球で「あの厳しい指導どうなってるんですか」って言ったらそれは無理な話なので、どのように監督さんが思い描いている指導像やバスケットボール観を引き出していくかだと思います。僕なら監督さんを否定せずに質問をして少しずつ話を聞いていくようにすると思いますし、自分がバスケで監督さんに何か一つでも新しい視点を提供できるように勉強をして、監督さんに何かを提供した上で質問をしていくかなと思います。やはり、大人同士で話をして意見交換をしていくことができるとベストではあるとは思います。子供たちがバスケを楽しんで、バスケを通して人間性も高まるっていう場が増えていってほしいですね。綺麗事かもしれませんが、僕は実際にそれはできることだし、そういう場を創ることが一つの役目だと思うので、どんどん増やしていきたいなとは思います。できたら今やっている大和籠球という活動を通して、直接お話をしたりバスケをしたりできたらいいですね。

      なにが良いかは実際に現場を見てみないと本当にわからないことがあるので、「そんなこと言われても・・・」ってことがあるかもしれませんが、僕が思うことを書かせていただきました。僕なら過去を信頼して、質問を通して子供や監督さんが考えていることを聞いて、今の気持ちを尊重して、その上で何かしら自分からオファーをしてみて、その中でまた質問をして対話をしていくかなと思います。丁寧に質問をして相手の話に耳を傾けていくと、対話が生まれますし、どのようなことを考えているのかということが共有できてきます。そういう対話をまずは子供さん、選手、監督さんとしていくことからなのかなと思いますが、何か一つでも参考になることがあれば幸いです。また何かあれば質問やご意見を送ってください。僕は自分ができることで面白い場を増やしていきたいなと思います。

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