こんにちは、原田です。

 

いつも発信をご覧いただき、ありがとうございます。

 

今回は今後の活動に関する重要なお知らせです。

 

 

僕は現在、指導者の方と連絡を取り合って、

「勉強会(直接指導)」を開催しています。

 

 

指導者の方と直接会って交流できること

元氣な選手たちと一緒にバスケができること

そして、チームの成長を指導者と共に見守れること

 

とても有難いと感じています。

 

 

また、直接指導の様子を撮らせていただき、

編集したものをコミュニティに共有しています。

※Youtubeに公開しているのは全体の一部

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※動画は200個以上あります

 

 

これらは現場で生まれた「生きたコンテンツ」です。

 

机上の空論ではなく、

・知識を活用するためにはどうしたらいいのか?

・目の前の選手たちの課題をどうやって解決していけばいいのか?

のヒントが詰まったものになっています。

 

 

僕は情報発信者で指導者ですが、まだまだ未熟です。

 

プレイヤーとしても指導者としても大きな実績を残したことはないし、

指導経験も浅く、バスケの知識もまだまだ足りません。

 

僕自身、指導者&選手と関わるたびに勉強させていただいています。

 

なので、一般的な「クリニック」という名前ではなく、

「勉強会」という名前でこの活動をさせていただいています。

 

 

ここからは

初めて僕の発信を見たという方でも分かるように、

大和籠球の経緯と情報発信への想いを改めてお話します。

 

 

 

 

 


 

 

 

強いチームに勝つために…

 

僕が情報発信を始めたのは大学二年生の時、今から10年前です。

 

なぜ情報発信を始めたのか?

 

それは

「過去の自分のような遠回りをする選手を一人でも減らしたい」

「バスケットボールの駆け引きの面白さを多くの人に伝えたい」

という想いからです。

 

それは今でも変わっていません。

 

 

昔の僕は「強豪校の真似」ばかりしていました。

 

僕がバスケを始めるキッカケになった2歳年上の兄が全国区の学校に進学していて、僕はいわゆる普通の公立高校に進学していました。全国区の高校と比べたら圧倒的に能力も環境も劣っている。でも、僕は何としても勝ちたかった。そのために出来る限りの練習をチームメイト達とやりました。

 

平日は始発に乗るために朝5:45に起きて、朝練、部活、部活後の自主練、空いている時間は筋トレやシューティング。とにかく出来る限りの時間をすべてバスケに使いました。強豪校に勝つために。

 

 

強者との差

 

僕はキャプテンとして練習メニューを考えていたのですが、兄から強豪校の練習を聞いてそれを真似してやっていました。厳しい練習、お互いに切磋琢磨する関係性、空いた時間は自主練をする姿勢、走り込み、筋トレ、…勝つためにはそういったことをしなければいけないと僕は信じてやり続けました。

 

でも、結果的に強豪校との差は埋まることはありませんでした。

 

後から氣付いたことですが、一人ひとりの個人技術はもちろん、練習環境、「なぜ部活に入ったのか?」という想いも全く違う強豪校と同じ練習をしても「劣化版強豪校」になるだけで、差が埋まるわけではありません。

 

僕は高校バスケを引退した時、こう思いました。

 

 

「もうバスケは辞めよう」

 

やれるだけのことはやった。これ以上、努力できないと言えるくらいやれることはやった。でも勝てなかった。結果が出なかった。自分にはセンスがないんだ。強いチームに勝つことはやっぱり出来ないんだ。もうバスケは辞めて他の事をしようかな。

 

そう思ったのを今でもよく覚えています。

 

でも結局、もっと上手くなりたいという氣持ちがあって、バスケが好きだったので大学でもバスケ部に入ることにしました。僕の大学は地方大学ですが、どちらかというと地区の中では「強豪校」でした。全国大会にも出場していたし、スポーツ推薦で強豪チームから人が集まる大学でした。

 

そんな環境の中で新しいバスケの楽しさを感じていたのですが、僕はある試合で「バスケ人生を変える体験」をしました。いや、もっと言うと、あの体験から僕の人生は大きく変わったと言っても過言ではありません。

 

それが「バックカットとの再会」です。

 

 

バックカットに魅了された日

 

大学三年生のインカレ(全国大会)予選。

 

僕らのチームは個人技術が高く、身体能力も高い、この地区では所謂「強豪チーム」でした。でも、身長も身体能力も劣る”とあるチーム”に全く勝てなかったのです。今まで経験したことがない不思議な感覚でした。

 

そのチームは「バックカット」がとにかく上手かったのです。

 

氣付いたらゴール下でフリーが生まれている。

 

僕は試合には出れずベンチから試合を見ていたのですが、あれだけバックカットを綺麗に決めるチームと対戦したのは初めてでした。そもそも僕はNBA選手の1対1ばかり真似していたのもあって「バックカット」というプレーを忘れていました。

 

その対戦相手のチームは、

 

・身体能力も個人技術も高くないけど、なぜか勝ち進んでいく

・コート上でほとんど喋らずとも味方とプレーがぴったり合っている

・エースのワンマンチームと思いきや、誰でも得点に絡んでくる

・エースを止めようとすればバックカットをやられる

 

そんな不思議なチームでした。

 

結局、僕らはこの試合に負けて先輩たちは引退したのですが、「不思議な感覚」というのは試合中だけではなく”試合後”も続きました。

 

 

「あんなバスケをしてみたい…」

 

純粋に、そう思えたのです。

 

負けた試合後にそう思えたのも人生で初めてでした。今まで所謂、強豪チームに負けた後は「どうやっても勝てないな」とか「もうバスケ辞めようかな」と思うことがありましたが、この時は違いました。

 

・なんであんなに綺麗にバックカットが決まるんだろう?

・どうやったらあんな風に阿吽の呼吸でプレーできるんだろう?

 

そんな興味がわいてきたのです。

 

その対戦相手のチームはその後のリーグ戦でも、超個人技集団と言える強豪校相手にも勝利していました(あれは僕の中で「伝説の試合」と呼びたくなる凄い試合でした)。最終的には誤差で全国大会には出場できなかったものの、負けた僕らはみんなでそのチームを応援していました。

 

先輩も僕ら後輩も、一丸となって自分たちを負かしたチームを応援する。

 

 

初めての体験

 

僕はバスケを10年近くやってきて初めてでした。言葉にすると、そのチームは「勝てば勝つほど仲間を増やすバスケをしていた」と言えます。

 

個人技術も身体能力も決して高いとは言えないチームが勝ち進んでいくのが、とにかく不思議で興味深かったんです。「あんなバスケを自分もしてみたい」「あのチームに入ってバスケがしたい」そう思えた人生で初めての体験でした。

 

そして、あれから5年後

 

あのチームの「不思議な魅力」を心に残したまま情報発信を続けていたところ、あのチームで選手兼コーチをしていた人物からメールをもらいました。今では情報発信仲間であり親友の通称「鶴」からのメッセージでした。

 

今思えば必然の出会いだったと思えます。

 

 

「プリンストン」との出会い

 

鶴から話を聞くに、どうやら、あの不思議なチームは「Princeton Offense」というものをベースにオフェンスを構築していたというのです。

 

Princeton Offenseとはアメリカのプリンストン大学が創ったオフェンスで「バックカット」が代名詞と言えるくらい、バックカットを中心にフリーを創っていくシステムです。

 

Princeton Offenseは今では世界中に広まっているもので、「どのカテゴリーでもPrinceton Offenseの中にあるエッセンスが活用されている」と言えるほど、現代バスケットボールの基盤となる基礎が詰まっているものです。

 

そんなPrinceton Offenseが有名になったのは1996年です。

 

 

伝説の試合

1996年のNCAAトーナメント(全米大学選手権)の1回戦、プリンストン大学(13位シード)は強豪UCLA大学(前年度優勝校、2位シード)と対戦します。UCLA大学はNBA選手を多く輩出している長名門であり、身体能力や個人技術において圧倒的にプリンストン大学に勝っていました。

 

しかし、その試合、プリンストン大学は徹底したスローダウンとディフェンスでロースコアゲームにもっていき、最終的に43対41で勝利。この試合は歴史的な番狂わせの一つとして、27年経った今でも語り継がれています。この勝利をきっかけにプリンストン大学は有名になり、多くのコーチがプリンストン大学に足を運び、その強さの秘密を探ろうとしました。

 

しかし、その複雑なオフェンスシステムを誰も解明することが出来ず、プリンストン大学のバスケットボールは「大学バスケットボール界 最大の謎」と呼ばれていたほどです。

 

Princeton Offenseとはそれだけ複雑なオフェンスとされていますが、Princeton Offenseの本質は「動き方」ではなく、プリンストン大学の元HCである「Pete Carrilさんの信念や考え方」にあります。

 

 

「賢者は強者に優る」

 

Pete Carrilさんは、小さい頃、父親からこう言われていたそうです。

 

“In this life, the big, strong guys are always taking from the smaller, weaker guys but…the smart take from the strong.

 

父は、毎回、仕事にでかける前に、賢く生きることの重要性を私や姉(妹)に説いた。「この人生において」と彼は始める。「大きくて強い者は、常に小さくて弱い者を支配している。しかし、賢き者は強い者をも支配できる」と。

(引用:ピート・キャリル(2011)『賢者は強者に勝る』p.1)

 

 

まさにプリンストン大学は「賢者は強者に優る」を体現しました。プリンストン大学がやったことは身体能力がある特別な人しか出来ないことでははありません。「誰でも出来ること」です。

 

Princeton Offenseの代名詞である「バックカット」はバスケットボールの基礎であり、誰でも出来るプレーです。単なる基礎の一つではありますが、そのプレーを徹底的に深めれば、自分達よりも強いチームに勝つことが出来ることをプリンストン大学は世界に証明しました。

 

 

「ただ勝つだけ」ではない

 

しかも、プリンストン大学はただ試合に勝っただけではありません。

 

1996年のNCAAトーナメントの1回戦でプリンストン大学はUCLA大学を破り、世界を驚かせました。しかし、その次の試合に負けています。1位にはなっていないわけです。

 

でも、Princeton Offenseは今でも世界中で学ばれています。

 

Princeton Offenseのコンセプト

・センターが外に出る(5out)

・ミドルシュートを制限して3Pを多く狙う

・ペイントアタック(Princeton Offenseの場合はバックカット)

は現代バスケットボールの基盤ともいえるものです。

 

これはプリンストン大学が「賢者は強者に優る」を体現し、世界中に影響を与えたからであると僕は思います。つまり、プリンストン大学はただ単に勝つだけではなく、勝つことでバスケットボールを進化させたと言えます。これにはとても重要な価値があると僕は考えてます。

 

 

勝つことでどうなりたいか?

 

スポーツは時間を忘れて夢中になれる最高の娯楽でありエンターテイメントです。身体を動かすことで健康にも繋がるし、人との繋がりが広がり、人生を豊かにしてくれるツールですよね。

 

でも、スポーツには問題点もあります。

 

世界的に見れば、ドーピングや引退したプロ選手の自己破産率の高さなど様々な問題がありますが、僕自身が問題だと思っていることは

 

・手段が目的化してしまっている

 

という事です。

 

一言でいうと「なぜ勝ちたいのか?」「勝ってどうなりたいのか?」という目的を持たずにスポーツをしてしまうことです。勝ちを目指すこと、上達を目指すことは大切です。でも、それはあくまで目的を達成するための手段。

 

目的なくスポーツをしていると、燃え尽き症候群になってしまったり、自分自身が何をしたいのか分からなくなってしまいます。それはバスケットボールにおいて、というよりも「人生において」です。

 

Carrilさんは「スポーツ」と「人生」の関係背について、とても重要な言葉を残しています。

 

 

バスケの課題=人生の課題

” I think there is a relationship between athletics and life. Sports do not build character. They reveal character. They can help you realize who you are, what your potential is, and maybe what it is you have to change about your habits to realize your full potential.

 

「競技と人生には何らかの関係があると考えている。スポーツは人格を形成するのではなく、人格を露呈する。スポーツは自分自身、自分の潜在能力、そして、その能力に出会うものには、自分のどの行動を変える必要があるかを知るための手助けをするものである」

(引用:ピート・キャリル(2011)『賢者は強者に勝る』p.90)

 

このCarrilさんの言葉がどれだけ重要か。

 

つまり、バスケットボールは自分の人生の課題を教えてくれるツール。バスケットボールをプレーするのが「人」である以上、バスケと人生は切り離すことが出来ないという事です。

 

 

上達と人格形成

 

僕は昔、「スポーツで人格を形成する」とか「スポーツを通して人生を〜」とか、そういう言葉が嫌いでした。そう言ってくれる大人の言葉が全然腑に落ちず、ただただバスケが上手くなりたいと思っていました。

 

でも、そこは切り離すことが出来ないし、むしろ、バスケットボールをもっと上達させたいのであれば人間性を磨く必要がある。そのことに氣付いてから、僕は「上達」と「人格形成」が同時に達成できる”仕組み”を創ろうと決めました。

 

「バスケが上手くなりたいと思って一生懸命練習していたら、氣付いたら人間性も高くなっていて、一生使える大切なことを学べた」

 

そんな仕組みを創ることができたら、昔の僕のように「ただバスケットボールをするだけで他のことを何も知らない」というバスケットマンが減るし、スポーツの可能性がもっと広がっていくはずです。

 

Carrilさんが僕の価値観を変えてくれました。

 

 

そんなCarrilさんが創るバスケットボール、

Princeton Offenseにはバスケの本質が詰まっています。

 

 

プリンストンは

究極のフリーオフェンス

 

これはPrinceton Offenseを経験した大学生の言葉です。

 

Princeton Offenseは元々、何回ビデオを見返しても仕組みが分からないくらい複雑で謎が多いオフェンスとされていました。「大学バスケットボール界 最大の謎」と呼ばれていたほどです。

 

確かに動き方は複雑です。

 

動画を見ても到底マネできるものではありません。

(NCAAのショットクロックが35秒というのも影響しています)

 

 

でも、Carrilさんはこう言っています。

 

” Our Offense Simplified”

「私たちのオフェンスはシンプルである」

(引用:ピート・キャリル(2011)『賢者は強者に勝る』p.108)

 

「私のオフェンスは、1つのプレーに対して、常に別の選択肢を用意しておくことで、そのプレーが阻止された時に別のプレーで戦うというものである。プレーの自由度を高めることで、あらゆる状況に対応できるようにしている」

(引用:ピート・キャリル(2011)『賢者は強者に勝る』p.100-101)

 

「我々はセットプレーを行うが、1つのプレーから生まれるすべての可能性を教え込むようにしている。ここでの基本的なポイントは自分の目の前にいるチームメイトを観察することである」

(引用:ピート・キャリル(2011)『賢者は強者に勝る』p.103)

 

 

Princeton Offenseを学ぶためには、Pete Carrilさんの言葉を学ぶ必要があります。現代バスケットボールの基盤を創ったともいえるPrinceton Offenseの中にはバスケットボールの原理原則や基礎が詰まっています。

 

 

Pete Carrilさんの遺志を引き継ぐ

Princeton Offenseの創設者であるPete Carrilさんは2022年8月16日(日本時間)91歳でこの世を去りました。

 

生きているうちにお会いしてお話を聞かせていただきたいと思っていたものの叶わず、とても残念でしたが、Carrilさんの信念は今でも世界中のバスケットボールマンの中に生き続けています。

 

僕の人生の目標は、Pete Carrilさんの遺志を引き継ぎ、バスケットボールを進化発展させていくことです。

 

Princeton Offenseをベースにしたバスケットボールの雛形を体系化させることで、バスケットボールに関わる全ての人が自分らしく自然体で生きられる世界を創りたいと想って活動しています。

 

「死ぬまでバックカットを深め続け、プリンストンを進化させる」

 

これは僕の決意であり、志命です。

 

 

新しいバスケットボールを創る

 

Princeton Offenseとは、プリンストン大学がやっていたオフェンスのことです。

 

あの当時のプリンストン大学の選手とPete Carrilさんが創り上げたもの。

 

Princeton Offenseを真似するだけでは、

”劣化版Princeton Offense”になるだけです。

 

 

重要なことは、

 

指導者の理念、チームの目的、選手の個性に合わせて

「自分たちだけのバスケットボール」を創ることです。

 

 

大和籠球とは、そのための教科書です。

 

バスケットボールの原理原則、

バスケットボールの基礎技術、

チーム作りから戦術戦略を配信していきます。

 

 

大和籠球とは?

 

大和籠球とは、

「バックカット(Princeton Offense)」を軸に

関わる方の視点を合わせたバスケットボールのモデルです。

 

モデルとは、教科書のこと。

 

「大和」という漢字は、

大きく和する=様々な視点を統合する

という意味があります。

 

僕自身が日々学んでいるNBAや世界のバスケットボールも含め、

指導者の皆さんから学ばせていただいている視点も集約させていきます。

 

また、大和は日本を表す言葉でもあります。

 

僕自身、ずっとアメリカに憧れを持っていたことで

自分自身のこと、自分が住む地域の良さを見落としていました。

 

外に答えを求めて憧ればかりを追いかけると、人生の迷子になってしまいます。

 

バスケットボールをすることで人生の迷子になってしまったり、

自分自身の可能性に氣付けなくなってしまう人を減らしていきたい。

 

そういった経緯もあって、

大和籠球では、ただ単に海外の後追いをするのではなく、

自分自身や日本への理解も深まるものにしたいと思っています。

 

そんな世界に通じるバスケットボールを創っていきます。

 

 

まとめると、

 

大和籠球とは、

直接指導で得られる現場の学びを軸に

「賢者は強者に優る」を体現するための教科書

です。

 

 

 

最も嬉しい瞬間

 

2022年10月1日

 

この「大和籠球」を始めるキッカケとなった

埼玉でU18女子を指導している西村さんとの出会いがありました。

 

西村さんは、僕の発信をずっと前から見てくれていて、

 

僕が賢者籠球(当時行っていた通信講座)で配信していた100通を超えるメルマガをすべて読んでくれて、1時間を超える動画でも全部見てくれて、実際に現場で僕が配信していたことを”実践”してくださっていました。

 

このことが僕は本当に嬉しかったです。

 

僕が普段発信している情報量はかなり多いと自負しています。Youtubeにしても通信講座にしても。ただ、「多いから良い」とは思っていなくて「皆さんもお忙しいと思うので全ての情報を見れなくても大丈夫です」という氣持ちで今の学びを発信しています。

 

だからこそ、全ての情報を学んでくださって、実際に現場でそれを”活用”してくださっていることを知った時、とても嬉しかったです。そして、リアルで会って話ができたことも本当に嬉しかった。

 

「情報発信をしてきて良かった」

 

と心から思えた瞬間でした。

 

 

と同時に、

 

実際に直接指導することで大きな氣付きがありました。

 

 

現場にしか答えはない

 

僕は西村さんに会う前まで、

ネット上で発信を完結させていました。

 

直接チームを指導する機会を殆ど作っていませんでした。

 

正直、当時の僕は通信講座という形で情報発信することに満足していました。何百通も書いてきたメルマガ、何百時間もかけて創ってきた解説動画を会員サイトでまとめる。

 

「すごいものができたぞ。これで完成だ」

 

そう、僕は思っていました。

 

 

でもそれは大きな勘違いだったことを

西村さんと選手たちから教えられました。

 

 

でも、この日、

 

西村さんのチームに伺って

選手たちと会って話をし、プレーを見て、

初めて「指導すべきこと」が分かりました。

 

 

西村さんのチームは数年前から僕の発信を見てくれていてPrinceton Offenseを実践されていましたが、この日、僕が指導したことはネット上で発信してきた「Princeton Offenseの動き方」とかではありませんでした。

 

・ドリブルの基礎

・ミートの基礎

・パスの基礎

・味方とのコミュニケーション

・1対1のタイミング

・バックカットの細かいポイント

 

などです。

 

 

これらは僕が一方的に配信しているだけでは絶対に見えない現場の「課題」であり「伸びしろ」でした。

 

答えはネット上にあるわけじゃない。

 

答えは現場にしかない。

 

 

そのことを痛感させられた時間でした。

 

 

技術や戦術よりも大切なこと

 

 

現場で指導している方は共感できると思います。

 

技術や戦術も大事だけど、

それよりも前に大事なことがある、と。

 

・チームとしてどんなバスケをしていきたいか

・選手一人ひとりはどんな想いでバスケに取り組んでいるか

 

これらがなければ技術も戦術も表面的なものにしかなりません。

 

 

この日、西村さんのチームを直接指導して、

僕は指導者ともっと深く関わる必要があると実感しました。

 

チームの理念

指導者の理念

選手の個性

試合映像

 

これらをきちんと見ることで初めて

僕が貢献できることが見えてくることを知りました。

 

現場にしか答えはない。

 

もっといえば、

 

・選手の中にしか答えはない

 

ということ。

 

 

実践チームへの想い

 

僕は10年以上、情報発信をしています。

 

Twitterでは「NBAで凄いのはダンクだけ!?」というタイトルで

NBA選手から学べるバスケの基礎などを発信しているわけなのですが、

 

僕はNBAの研究者になりたいわけではありません。

 

Youtubeで有名になりたいわけでもありません。

 

 

僕がこの情報発信を通してやりたいことは、

現場で指導している指導者、プレーしている選手たちのバスケットボールをより良くしていくことです。

 

ネット上で完結しくない。

現場のバスケットボールに貢献したい。

 

そう思って活動しています。

 

 

なので、大和籠球を実践して活用する場、

全国の指導者と交流できる場を創ることにしました。

 

それが破コース「実践チーム」です。

 

 

「もう情報は十分です」

 

西村さんのチームを指導した後、

駅まで車で送っていただいたのですが、

 

その時、西村さんとこんな話をしました。

 

 

原田

「西村さん、今まで配信を見てくださってありがとうございます。たくさん情報量あったと思うのですが、全部見てくださっていたことに本当に感謝しています。他に『こんな発信をしてほしい』『こんな企画があったら嬉しい』っていうことがあれば教えてください。要望に応えたいです」

 

西村さん

「原田さん、もう十分です。今の情報だけでも十分学ばせていただいています。ただ一つ、私から言うのも変なのですが…原田さん、お金をきちんと取ってください。この活動が続いてほしいからそう思っています」

 

 

こう言っていただけたことは初めてのことでした。

 

その後、最後にこんな質問をしました。

 

原田

「西村さん、最後に一つお聞きしたいのですが、お忙しい中でも僕の発信に時間とお金をかけて参加してくれているのはどうしてですか?自分自身の強みなどを自分でも認識した上で情報発信をしていった方がいいかなと思っていまして」

 

西村さん

「それだけの価値があると感じているからです」

 

 

そんな経緯があって、

 

この大和籠球の活動が始まりました。

 

 

 

 

形式

 

Facebookの限定グループを使って配信していきます。

 

 

Facebookグループを使おうと思った理由は、

・信頼関係を築くために本名で参加することを条件にしたいから

・復習や投稿をする上でタイムラインの仕組みが使いやすいものだから

です。

 

日々の実践、悩みの共有など気軽に投稿してください。

それに対してコメントで意見交換をしてより良いものを創っていきましょう。

 

 

 

 

内容

 

現時点では以下のようなコンテンツを提供していきます。

 

・1対1での対話(Zoom)

指導者の方と個別にzoomを行っています。

試合や練習動画を見ることで、チームの課題や可能性を共有することが出来るので、その場でチームに一番必要な視点をお伝えしています。

大和籠球の情報量は多いので、全ての情報を見ることは難しいと思いますし、必要な情報は一人ひとり違うはずです。なので、チームに合った必要な情報を個別でお伝えします。

 

 

・勉強会(直接指導)の映像共有

僕が直接学生チームを指導している時の様子を再生リストにして全て共有します。守コースでも一部の動画は共有していきますが、破コースでは最新の情報を含む全ての動画をまとめて共有します。

チームの悩み相談をしていただけたら、それに合わせて必要な動画を共有することもできますので、質問や要望があればいつでも気軽にご連絡ください。

 

 

・実践の共有

 

 

 

コミュニティはFacebookの限定グループを使って運営しています。

Facebookは気軽に誰でも投稿ができ、コメント交換もしやすいプラットフォームです。ここでは僕の日々の学びをまとめて投稿したり、現場で起きるミスシーンについての解説、同志の皆さんの日々の実践を共有していきます。投稿に対しては気軽に質問や要望をコメントしてください。

 

目的ワーク

実践の共有では「チーム作り」の具体例を紹介します。

スポーツは「手段の目的化」が起きやすいです。勝つことや上達することを目指した先に「目的」があるかないかでチームや選手の可能性は大きく変わります。一人ひとりの意思を一つにまとめるためには「目的」が必要不可欠であり、これは人生においてもとても重要なことです。

目的ワークでは「世界一の会議法(SGM)」というものを活用して、短時間で、一つの目的を決めていきます。その会議法についてもお伝えしています。

 

 

立志(なりたい選手像)

これは「なりたい選手像(志)」を明確にするためのシートです。

大和籠球の理念である「一人ひとりが自らの志命に氣付く」ことを目指しているため、立志(志を設定する)のサポートも行っています。このシートは「やり方」が重要になります。どのようにしたら選手一人ひとりが自分自身の目標(志)を立てることが出来るのか、どのようにしたらチームが一つにまとまる良い場を創れるのか、そういったことをお伝えします。

 

 

・Pete Carrilとの対話

Pete Carrilさんの書籍『賢者は強者に優る』を深めていきます。

この書籍には「Princeton Offenseの動き方」といったプレーに関する図解は一つも出てきません。記されているのはCarrilさんのバスケットボールとの向き合い方です。

 

 

・Princeton Offenseの体系化

 

 

「大学バスケットボール界 最大の謎」と呼ばれていたPrineton Offenseについて、一から丁寧に解説していきます。

現在、Princeton Offenseの視点でバスケットボールの試合を見ながら動画クリップを溜めていて(3000個近くあります)、それぞれのプレーブックで図式化しています。

複雑すぎて分からないと思われているPrinceton Offenseを基礎から一つひとつテーマを絞って配信していきます。Princeton Offenseをきちんと理解できれば、戦術に関する本や動画を大量に学ばなくても、今のオフェンスをより良くするにはどうしたらいいかが見えるようになってきます。基本は誰でもできる「バックカット」です。

 

 

・賢者籠球(通信講座)

「早く全体像を知りたい」「大和籠球をチームに取り入れる過程を先に知りたい」という方のために、過去に運営していた通信講座「賢者籠球」のまとめをお渡しすることにしました。

 

1.賢者籠球「Princeton Offenseを守破離する」

2.賢者籠球「バックカットの体系化」

 

※参加と同時に、PDFのまとめと会員サイトをお渡しします

 

 

「Princeton Offenseを守破離する」

「Princeton Offense」からオフェンスを構築する過程をまとめた講座です。参加者のリアルな声をそのままメルマガに残しているので、Princeton Offenseから独自のオフェンスを創る上で必要なことを体系的に学べます。

 

「バックカットの体系化」

こちらは「バックカット」からオフェンスを創る過程をまとめた講座です。バックカットをチームに取り入れるための手順やコツを解説動画と合わせてまとめています。

 

 

・月1回の全体ミーティング(Zoom)

毎月1回、全体ミーティングを行っています。

大和籠球の最新の状況や学びをシェアし、オンラインで同志と交流することで「チーム」として共にバスケを深めています。また、勉強会に参加した指導者の方から振り返りをシェアしてもらったり、その場で質疑応答や学びの共有をすることで大和籠球をアップデートさせています。

 

 

全国の指導者と繋がれる場

大和籠球は、全国の指導者とより深く繋がれる場です。

それぞれの現場で実践していることを投稿し合ったり、全体ミーティングで意見交換をしたり相互コミュニケーションができる場です。

 

・全国の指導者との交流

現在、コミュニティ内で練習試合を組むことも増えてきていて、高校生チームが大学生チームと交流したり、カテゴリー関係なく縁が繋がっています。

今後は、勉強会の際に近くにいる同志と交流する機会を創ったり、同じカテゴリーの指導者とZoomで交流する機会を作ったりして、指導者の輪を全国に広げていきます。

 

・勉強会(直接指導)の開催

大和籠球では勉強会(直接指導)を全国各地で開いています。

これまで長野・東京・新潟・埼玉・愛知・岡山・島根・山梨・山口・北海道で開催してきました。カテゴリーは小学生~社会人まで様々です。

勉強会ではネットでは伝えられないことを直接お伝えしていて、事前にチーム状況を聞いた上で、一番チームに必要な視点を伝えています。また、勉強会後は指導者の方からの質問に応えたり、その場で大和籠球の新しいコンテンツを作成したりしています。

 

 

・指導者合宿

同志と直接顔合わせをし、共に学ぶ場を創ります。

※10/7(土)8(日)に恵那(岐阜)で第一回を開催

 

合宿では、昼間は大和籠球を体育館で実践しながら指導法について深め、夜は懇親会やビデオ講義をしながら同志との交流を更に深めていきます。全国各地で大和籠球の同志を増やし、お互いに学び合える場を創っていきます。

 

 

 

参加条件

 

※全体ミーティングは仕事や時間の都合で参加できない場合は事前にご連絡ください。また状況によっては「耳だけ参加」の日もあるかと思いますが、その場合もご連絡ください。

※Facebookアカウントをお持ちではない場合は作成お願い致します。

 

 

※情報の取り扱いに関してはご注意ください。

 

実践の共有をしていく際、各チームの戦術や練習ドリルといったものをFacebook限定グループに投稿する形になります。それらは同志にのみ共有している情報であることがほとんどであるため、コミュニティ内の情報は外部(SNSも含む)には漏らさないように、お願い致します。

 

 

 

参加費

 

大和籠球の参加費は月額5000円です。

 

「このコンテンツは〇〇〇〇円」という単発の形ではなく、すべて含めて月額5000円です。あくまで「コンテンツ料」ではなく「参加費」だとお考えください。

DVD教材や単発の通信講座ではなく月額制にする理由は、学んだ知識を活用できるように実践していただきたいから、そして同志として長期的な関係を築いていきたいと思うからです。

 

 

 

参加者の声

 

最後に、西村さんからのメッセージを紹介します。

 

埼玉でU18女子の指導をしています。
6月のインターハイ兼ウインターカップを終え、3年生は引退となりました。その3年生から原田さんへの感想を紹介します。

 

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2度にわたり、本校にお越しくださって指導して下さり、ありがとうございました。私は何よりも指さしをしている時が一番幸せで、指さしをするようになってからバスケがもっともっと楽しくなりました。指さしをするとシュート率が上がるというのは最初は少し疑ってしまいましたが、指さししたい気持ちから絶対に決めるという気強ちが強くなり、シュート率も上がったと思います。

 

そして、もう一つより深くバスケにはまるきっかけとなったのが、ゾーンの時のフリーオフェンスです。初めはゾーンにとても苦手意識をもっていて、ゾーンの時のオフェンスがつまらなくてただ苦痛なだけでした。ですが、原田さんからゾーンオフェンスを教わってから逆にゾーンをしてくるチームと戦うのがとてもワクワクして、合わせもしやすいし、自分のプレーがだせるので、苦手意識が0になりました。

 

また、chinをより詳しく教わったことで型のくずしかし方も分かるようになり、原田さんに教わったあとからのバスケは楽しくて仕方がなかったです。礼をするようになってから、絶対にフリースロー率が上がったと思います。これは言い切れると思います。

 

私は西村先生と原田さんのバスケが大好きです。ここに入学し、原田さんに教わることができて良かったです。バスケの楽しさに改めて気づかせてくださりありがとうございました。またどこかでお会いしたいです!

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大和籠球の取り組みが、私の指導理念

「バスケットボールを通じて、学び成長する楽しさを広げる」

の背中を強く押してくれています。

 

実践チームのメンバーとして、原田さんによる2度の勉強会を経験することができたこと、そしてその前後も部員たちの挑戦を実践チームの皆さんに応援してもらうことが、部員たち、何よりも私の励みとなっております。この夏には、勉強会合宿、メンバーの方が指導されている大学生チームとも練習試合を行ってもらえることになり、新チームの成長と共にワクワクした日々を過ごしております。

 

そして、これから実践チームのメンバーを再募集するということで、大和籠球の取り組みをこれからも共有できる方が一人でも増えることも今から非常に楽しみです。

 

西村さんからは試合映像などをよく送ってもらっていて、定期的にアドバイスをしていたのですが、チームが毎試合成長していくのを見るのはとても幸せでした。引退した三年生からのメッセージには感動して泣きました。

 

「指さし」という味方に対して感謝を示す仕草。この小さな氣遣いだけでチームの雰囲気は大きく変わりましたし、この子たちがこんなに幸せを感じていたことを知れて本当に嬉しかったです。

 

こういった結果は、選手の素直な取り組みと西村さんの日頃の指導があってこそであるのは言うまでもありません。その成長の過程に少しでも僕が携われたことが何よりも有難く幸せなことでした。

 

 

西村さんも言っているように、

大和籠球はお互いを応援し合っているコミュニティです。

 

同志の成長や成功が自分のことのように嬉しい感覚になります。

 

新たな出会いを心から楽しみにしています。

 

 

長い文章を最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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最後に

 

最後に、Pete Carrilさんの書籍『賢者は強者に優る』の中で、僕が最も共感した言葉を紹介して、この案内文を締めたいと思います。

 

「おそらくいつか自分のコーチングの経歴を振り返って話をすることになるであろう。しかし、一つだけ信じてもらいたいことは、私が懐かしく語るであろうことは、バスケットボールで培った家族のような関係や、私が持ちえた友情と、その場所で得た生涯忘れ得ないであろうと思われる純粋な感情である」

(引用:ピート・キャリル(2011)『賢者は強者に勝る』p.180)

 

 

 

 

 

◆管理人:原田毅

32歳、長野県出身。Twitter「NBAで凄いのはダンクだけ!?」から情報発信を始め、ネット上でPrinceton Offenseを進化発展させるコミュニティ「賢者籠球」を5年間運営する。現在は世界に通じるバスケットボールの雛形「大和籠球」を体系化させ、後世に伝え残していくことを目標に活動中。

志は、先人の想いや経験を引き継ぎ進化発展させることで、全ての人が自然体で天命に生きられる場と仕組みを創造すること。

 

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